住居環境科学科紹介

住居環境科専門課程 2年制 | 定員 20名

設計した図面をもとに実際に制作するなど、理論と実践をバランスよく取り入れたカリキュラム。住む人の期待に応え、安心・安全で環境にも優しい家づくりが目標です。

特色

01住環境計画・設計

情報を読み取りイメージを形にする
土地固有の情報を読み取り、建物と人との関わり方、 これからの建築空間のあるべき姿についての認識を深めます。さらには身に付けた製図・CAD・CG・建築模型の技能を駆使して、自らの建築設計案を具体的な形に表し、プレゼンテーションまでを行います。

02材料・構造

災害から生活を守る
建物を構成している材料の性能や耐久性について実験を通して知り、この材料から柱・梁等が作られる仕組みを学びます。
構造力学や構造設計では、安全な建物について知り、地震などの災害から人の命を守るための技術を習得します。

03施工

「知っている」から「できる」へ
木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造などの知識をもとにして、建築構造物を実際に竣工させるために、施工方法、安全衛生、施工管理、施工図などについて学びます。また、施工実習では自らの手で材料を加工し構造物を施工する知識や技術を学びます。

カリキュラム

住み手の期待にどう応え、快適で強く、長く住める住環境をどのように創るか。
今、その大きな社会的役割を担う建築技術者が求められています。住居環境科では、基礎・専攻学科でその理論を学び、多くの実験・実習を通して建築の技術と技能を身につけることで、建築空間、住環境づくりにおいて、企画・設計及び施工管理領域で活動できる実践技術者の育成を目標としています。
また、建築物は独りでつくることは不可能であり、コミュニケーション力が要求されます。住環境科では、様々な実習において協力して作業し、目標を達成することで、コミュニケーション力の向上も図ります。

1年前期
建築は様々な専門分野に体系化されます。この時期は各関連分野の基礎となる学力と基本的な技能・技術を習得します。
1年後期
基礎となる科目の履修を重ね、徐々に専門的で高度な技能・技術を習得します。
2年前期
実験科目が多くなります。これまでに習得した知識や技能・技術を総合した課題など、より専門性の高い、技能・技術を習得します。
2年後期
総合制作実習をはじめ、これまで習得した技能・技術を課題製作や実験で実践することで、応用力やより高度な技能・技術を習得します。

シラバス(授業計画)

2年間の授業内容はこちらからダウンロードしてください。

資格

在校中に取得可能な資格
2級建築施工管理技士補
技能検定(建築大工)
建築CAD検定
修了後の目標資格
二級建築士(実務経験無しで、受験可)
一級建築士(実務経験無しで、受験可)※
※免許取得には、1級建築士試験に合格することと4年間の実務経験が必要になります。
2級建築施工管理技士(2年間の実務経験の後、受験可)
1級建築施工管理技士(5年間の実務経験の後、受験可)

知識や技術、技能を身につけた修了生は多くの企業で活躍しています!

実習設備

  • 木材加工実習室
  • 製図室
  • 地震波振動台
  • 材料試験機

総合制作

住居環境科では各種競技会に積極的に参加しています。競技の結果はもちろんですが、他大学の学生や社会人との交流は視野を広げ学生を成長させます。また、2年生は1年間を通してつくり上げる「総合制作実習」に取り組みます。総合的判断力や実践的技術の習得が目的ですが、社会貢献の視点を持って取り組んでいます。

最近の総合制作実習テーマ一覧

  • メッセージモニュメント
    ~想いを刻む壁~
  • 建築模型収納・展示棚の制作
  • 持続可能な狭小住宅
    ~理想の家~
  • オリジナル組み立て式茶室の制作
  • 収納付きリビングテーブルの製作
  • トランスフォームベンチの製作
  • 住宅模型用ペーパークラフト制作
  • 東大寺大仏殿の木造模型製作
  • 新発田諏訪神社神輿の製作
  • モルタルによる〈光の教会〉の1/20模型の製作
  • 工場・店舗の計画案(Y醸造所)の製作
  • 日本建築家協会主催:学生課題設計コンクール
  • 日本建築構造技術者協会新潟主催:構造模型コンテスト
  • 新発田諏訪神社神輿写真(左) 点群による3D画像(右)
  • 建築大工1級技能士課題写真 3Dモデル
  • モルタルによる〈光の教会〉の1/20模型の製作
  • 工場・店舗の計画案(Y醸造所)

受賞歴・大会結果

「光の教会」 1/20模型の制作

総合制作実習において、住居環境科の女子学生3名が、「光の教会」の20分の1の模型を制作しました。「光の教会」 とは大阪府茨木市にある茨木春日丘教会の別名で、世界的建築家、安藤忠雄氏の代表作の一つです。壁いっぱいに切られた、 十字架型のスリットから差し込む光が劇的な空間を作り出します。
通常建築模型は容易に加工できる素材でつくることが多いのですが、建築工事を疑似体験することを目的にこの制作では本物に近い材料を用い、つくり方も実際に近い方法を求めました。コンクリートの代わりにモルタル、鉄筋の代わりに針金を使用しています。
型をつくり、その中に針金を仕込み、モルタルを流し込んでつくるのですが、型の数は膨大で形も複雑、針金を格子状に組むなど細かい作業が多く、非常に手間がかかりました。根気強く取り組み、完成に至りました。
内部空間が重要な作品ですので、模型には室内が見えるよう壁にのぞき穴を設けました。 その穴から見た様子が左の写真になります。校内に展示しておりますので、ご来校の際にぜひご覧ください。
この制作は日本建築家協会が主催するJIA新潟県内大学卒業設計コンクールに参加し、特別審査員賞を受賞しました。

構造模型コンテスト 力自慢部門1位・美観賞 受賞

住居環境科1年・2年

大会の様子毎年9月に行われる日本建築構造技術者協会新潟主催の「構造模型コンテスト」に参加しています。
新潟工科大学で開催された「第10回構造模型コンテスト」には、県内外の大学から多数チームが参加しています。今大会では、模型の強さを競う「力自慢部門」1位と「美観賞」を受賞することができました。

メッセージ

先生の声

小笠原先生施工管理(木造)

感動を生む建築へ
建物を見た時や建物の中に入った時、圧倒され、感動した経験はありませんか。
建築には人を感動させる力があります。人を感動させる仕事って素敵ですよね。建物は専門性を持った大勢のカを結集することでできますが、いずれもやりがいのある仕事です。建築を学び仕事にするならば、自らの足でたくさんの建築や空間を体験し、好きな建築を見つけることから始めてみましょう。 そして住居環境科で仲間と共に学び、建築技術者を目指しませんか。

学生の声

Mさん在校生住居環境科生徒の写真

一生の友達と出逢えたことが何よりの宝ものです
建築や間取りデザインに興味があり、少人数制で学べるところに魅力を感じて入学しました。
授業の内容も社会人になって役立つ実践的な内容が多くてとても楽しく学べています。
アットホームな学校なので、先生を交えて何でも相談しあえるところや、専門資格取得に先生が放課後、親身に対応してくださるので安心です。

指導員紹介

伊藤 良子
担当教科建築史、建築法規、基礎製図、居住プレゼンテーション、住居論、建築材料Ⅱ、インテリア計画、建築設計実習Ⅰ、インテリア設計実習、BIM実習、CG製作実習、CAD実習
専門分野建築計画、意匠設計、CAD/CG
井原 行孝
担当教科構造力学Ⅰ・Ⅱ、建築材料Ⅰ、建築材料実験、施工図実習Ⅰ・Ⅱ、建築施工実習Ⅰ、建築測量実習
専門分野木質構造、木造施工
小笠原 侑亮
担当教科仕様及び積算、安全衛生工学、建築施工Ⅰ・Ⅱ、生産工学、建築施工実習Ⅰ・Ⅲ、建築測量実習、インテリア施工実習
専門分野施工管理 (木造)
中島 優斗
担当教科建築構法、建築施工実習Ⅰ・Ⅲ、インテリア施工実習、基礎製図、建築設計実習Ⅱ、コンピュータ基礎、コンピュータ基礎実習、CG製作実習
専門分野木材加工、木造施工