電子情報技術科学科紹介

電子情報技術科専門課程 2年制 | 定員 25名

IT社会を形成するエレクトロニクス、コンピュータ、通信・ネットワークに関するものづくりの適応技術を習得します。ハード、ソフトとネットワークの融合を担うスペシャリストを目指します。

特色

01ハードウェア技術

電子機器を学ぶ
私たちの周りには電化製品、自動車、携帯電話などの電子機器があふれています。電子機器製作の基礎である電子部品・基板製作、電子機器組立てなどの電子回路の設計手法を学び、実習を通じて技術を身につけます。

02ソフトウェア技術

システム設計を学ぶ
電子機器は順序どおりにスイッチをオンオフするだけではなく、周りの状況に合わせて動作をしなければなりません。そのためにコンピュータを内蔵し、そのコンピュータを動かすプログラムが組み込まれています。このプログラミング技術も基礎からアプリ開発などの応用まで学びます。

03ネットワーク技術

ICT技術を学ぶ (ICT : Information and Communication Technology)
高度な情報社会では電子機器は単独で存在するのではなく相互に連携してより便利に機能し、環境問題などにも対応しています。この連携はICT技術により実現されています。このコンピュータネットワークの基礎から無線通信まで知識と実技を学びます。

カリキュラム

●ハードウェア技術

電気・電子回路の基礎から学び、デジタルおよびアナログ電子回路の設計・製作を行 える技術を身につけます。実習では計測器の使い方からはんだ付けによる回路製作、 CADを利用した基板設計を行い、実践的なハードウェア製作技術を習得します。また、 組み込み機器製作のためのマイコンの構造からその制御法も学びます。

◆ソフトウェア技術

コンピュータの基本的な操作からはじまり、プログラミング言語として基礎的なC言語かJAVA言語など情報端末用の言語まで学びます。実習ではマイコンの制御、組み込み 機器制御、Windowsプログラミング、アプリ開発、さらにWebデザインまで幅広い応用技術を身につけます。

★ネットワーク技術

ネットワークの構成要素であるPCと小規模LANから、インターネットを支える中心的な技術であるTCP/IPを学びます。実習ではケーブル製作からLAN構築、ルータ・スイッチを利用した実践的なネットワーク構築ができる技術を身につけます。また、無線LANの知識から設定まで実践的に習得します。

※上記● ◆ ★は、電子情報技術科3つの特色に対応した説明です。

1年前期
●回路の理論や計測機器の使い方
◆コンピュータの使い方
★通信の原理
1年後期
●電子回路組立
◆プログラミング言語
★LANの構築法
2年前期
●電子回路設計
◆応用プログラミング
★ネットワーク理論
2年後期
●電子回路設計製作
◆データベース・アプリ製作
★ネットワーク構築

シラバス(授業計画)

令和5年度入校生の2年間の授業内容はこちらからダウンロードしてください。

資格

在学中に取得可能な資格
情報処理技術者能力認定試験(基本情報技術者試験、 エンベデッドシステムスペシャリスト試験、 ITパスポート試験)
電気通信の工事担任者(第1級デジタル通信、第1級アナログ通信)
2級電子機器組立て技能(電子機器組立て作業)
組込みソフトウェア技術者試験
C言語プログラミング能力認定試験
Javaプログラミング能力認定試験
Linux技術者認定資格

知識や技術、技能を身につけた卒業生は多くの企業で活躍しています!

実習設備

  • ネットワークサーバ
  • 計測実習
  • 基板工作機
  • アナログ回路実習
  • PC室(プログラミング実習)

総合制作

総合制作実習は、電子情報技術科で学んできた経験をもとに、1つの“もの”を作り上げることを目指して、1つのテーマに取り組みます。各自が希望するテーマを設定または選択し、それぞれのテーマについて設計、ハードウェア製作、ソフトウェア開発、そして動作に対する評価を行います。最後は研究発表会でプレゼンテーションを行い、成果を報告書として仕上げます。

最近の総合制作実習テーマ一覧

  • 計測器の自動化による実験時間の削減
  • 出席確認時間の削減
  • 魚の飼育支援システムの開発
  • 課題進捗管理システムの開発
  • アクリル板を使用した多機能卓上時計の制作
  • 無限LEDテーブルの製作
  • 一人暮らしをサポートする
    IoT家具の製作
  • キャンパストラベラー
    (学校探索システム)の制作
  • タイピングゲームの制作
  • しばた台輪体験システムの製作
  • 無限LEDテーブルの製作
  • 計測器の自動化による実験時間の削減
  • しばた台輪体験システムの製作
  • キャンパストラベラー(学校探索システム)の制作

受賞歴・大会結果

若年者ものづくり競技大会「電子回路組立て」職種

若年者ものづくり競技大会は、若年者のものづくり技能に対する意識を高め、若年者を一人前の技能労働者に育成していくため、企業等に就職していない20歳以下の学生・生徒等を対象として、15部門において、ものづくり技能を競う全国大会です。
携帯電話や自動車に代表される、身の回りにあるほとんどの工業製品、さらにはロボットや宇宙船に至る最先端システムまで、電子機器などのハードウェアが組み込まれ、それらを制御するソフトウェア技術が利用されています。
電子回路組立て職種は、小規模な組込みシステム開発を題材として、電子回路の組立てとマイコン制御プログラムを作成するスキルを競います。本校の学生は第13回大会では敢闘賞を受賞し、第14回大会では職業能力開発総合大学校長特別賞を受賞しました。

若年者ものづくり競技大会(電子回路組立て)出場

電子情報技術科2年生 品田さん

大会の様子大会の様子電子回路組立て職種は基板に電子回路を実装するハードウェアの組立て技術と、ハードウェアをマイクロコンピュータで制御するソフトウェアのプログラミング技術を競い合います。選手は大会出場に向けて技を磨き、同世代の技術分野を学ぶライバルたちと切磋琢磨することによって大きく成長することができました。第13回大会では敢闘賞を受賞し、第14回大会では職業能力開発総合大学校長特別賞を受賞しました。

メッセージ

先生の声

三田先生ネットワーク、 プログラミング

製品を作り上げる技術を磨きましょう。
身の回りにある道具の多くにコンピュータが入っている世の中になりました。 センサと呼ばれる部品で周りの状況を常にチェックし、適切な対応方法を検討したうえで装置を適切に動かしています。今はテレビや録画装置なども、インターネットを介して操作するのが当たり前になっています。 あらゆる製品には電子回路が使われ、マイコンで制御 するためプログラムが組み込まれています。この2年間で製品がどのようにできるのか理解しましょう。

学生の声

Nさん在校生電子情報技術科生徒の写真

求人数の多さに驚き!広がる未来の選択肢
高校時代、オープンキャンパスに2回参加して進学しました。
工業高校出身だったのですが、より授業が濃く深く学べることや、求人数が多くあることで安心して学べる環境だと思います。
将来、何になりたいかがはっきりしていなくても、きっと見つかる充実したカリュラムが用意されている点も、就職に強い理由だと思います。

教員紹介

渡邊 克彦
担当教科マイクロコンピュータ工学、インターフェイス技術、組込み機器製作実習
専門分野コンピュータ制御、プログラミング、電子機器組立て技術
波形 肇
担当教科アナログ回路実習、デジタル回路技術、組込みソフトウェア応用実習
専門分野回路設計、通信、プログラミング
金藤 仁
担当教科電子回路、マイクロコンピュータ工学実習、電子回路設計製作実習
専門分野インターネットなどの通信関連、マイコンによる制御関連
三田 元仁
担当教科ネットワーク技術、移動体通信技術、プログラミング実習
専門分野画像処理、光情報処理、ネットワーク、プログラミング
山田 正史
担当教科オブジェクト指向プログラミング、情報システム構築実習
専門分野物理学、情報処理技術