組込みエンジニアにはハードウェアに関する知識が求められます。ここでは、LEDやICなどの素子を利用して電子回路の製作を行い、ハードウェアの基本的な知識を習得します。
組込みシステム技術科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
私たちの身の回りにある電子機器には便利な機能が多く搭載されています。例えば、いま流行りの「スマート家電」は様々なデータをスマホで確認したり、外出先から電源をオンにすることが可能です。
スマート家電を含む電子機器の機能(動作)は”プログラム”によって実現されており、電子機器にプログラム(動作)を組み込むのが「組込みエンジニア」の仕事です。
組込みシステム技術科では組込みエンジニアに必要とされるプログラミング技術、マイコン制御技術、ネットワーク技術等を学びます。
訓練目標
- マイコンの仕組みを理解し、ハードウェアを直接制御するためのプログラム開発ができる。
- 組込みLinuxOSを理解し、ハードウェアの制御やネットワークアプリケーションの開発、ネットワーク構築ができる。
訓練期間
- 6カ月
- 7カ月(導入講習付きコース)
訓練内容
1.電子回路基礎
2.プログラミング基礎
組込み業界で需要の大きいプログラム言語であるC言語を用い、プログラミング技術を基本から習得します。また、アセンブリ言語を用いてマイコン制御の基礎を学びます。
3.組込みマイコン開発
C言語を用いたマイコン制御技術について学びます。LEDの点灯制御、液晶ディスプレイ(LCD)への文字出力などのプログラムを製作し、基礎的な組込みシステム開発を行います。
4.Linuxとネットワーク構築
ネットワークおよび組込みシステムの分野で利用されているOS(Operating System)であるLinuxについて学びます。ここではLinuxのコマンドの使い方と各種ネットワークサーバーの設定・構築に関する知識と技術を習得します。
5.Linuxプログラム開発
OSは、様々な機能をユーザに提供するシステムコールや、ハードウェアを制御するデバイスドライバを有しています。ここではシステムコールを活用したプログラムの製作とデバイスドライバの開発を行います。
6.組込みLinuxネットワークアプリケーション開発
ネットワークを介した制御プログラムの開発や、いま人気のRaspberry Piを利用した自走ロボットの制御などの応用的な課題製作を行ないます。
受講料
無料です。ただし、テキスト代などは自己負担となります。
受講者の入所前と修了後の職種(例)
未経験の方でも、下記のような組込みシステムに関連する職種に就職されています。
(前職) (修了後の職種)
営業 → 組込みソフト開発
オペレーター → 制御ソフト開発
総務 → プログラマー
総務 → テスト業務
アルバイト → システム開発
訓練受講により目指せる主な仕事
- プログラマ(組込み系)
- プログラムのテスト・評価
- ネットワーク/サーバの構築・運用・保守
就職率
67.6%(2022年度実績値)
修了生の主な就職先
ジャパニアス(株)、インター・ラボ(株)、エクセルコンピュータサービス(株)、(株)プロアシスト、イー・バレイ(株)、(株)アテック、西日本スターワークス(株)、(株)ピーアイシステム、日本メカトロン(株)、(株)テクノプロ テクノプロ・エンジニアリング社 神戸支店ほか
訓練修了時に取得できる資格
なし
関連する資格
ITパスポート試験
基本情報技術者試験
組込みソフトウェア技術者試験(ETEC)クラス2
Linux技術者認定試験(LPIC)レベル1
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施している短期間の 在職者向け職業訓練(能力開発セミナー) (有料)を受講したり、就職先の実務経験を活かして、国家資格である情報処理技術者試験に挑戦したり、組込み技術協会の組込みソフトウェア技術者試験などを受験したりするなど、さらにスキルを向上させることができます。 当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に関する相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ
ポリテクセンター兵庫(兵庫支部/兵庫職業能力開発促進センター) 訓練第一課 受講者第一係
TEL
06-6431-7367
FAX
06-6431-7285