■内容
直流・交流の基本的な電気回路を理解し、電灯・スイッチなどの電線接続配線作業方法の知識と技能を学び、簡易な屋内配線工事ができる技術を習得します。
■項目
・ 電気回路
・ 電気機器
・ 電気測定
・ 配電理論と配線図
・ 電線接続
・ ケーブル配線施工法
(関連資格:第二種電気工事士)
ビル管理技術科(※導入訓練・企業実習付)
企業実習付コースとは?
おおむね55歳未満を対象としたコースです。
これまでの就業経験のない方や少ない方でも就職するために必要な技能や知識を基礎から習得できるコースです。7ヶ月間の訓練期間において、6ヶ月間の施設内訓練(社会人としてのマナーや職業意識の啓発のための橋渡し訓練も含みます。)と18日間の事業所における企業実習による訓練コースです。
チェックポイント!
各種ビルの中で過ごす人達が、快適な環境で過ごすための各種設備を基本から学び、ビルを最適な環境に維持する いわゆるビル設備管理員をめざしませんか!
関連職種
・ビル設備管理(オフィスビル、学校、病院、デパート、ホテルなど)
・施設設備管理(地域熱供給施設、事業所施設設備など)
・電気設備管理・工事業、消防設備点検管理など
訓練要素
・電気の基礎
・電気設備
・電気配線工事
・ボイラー取扱い
・空調設備
・給排水衛生設備
・消防設備
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
施設内訓練では、各種設備の原理や構造、運転管理や保全等について実学一体形式で学びます。また、約1か月間の企業実習では、実際の現場において実務を通し、より実践的なビル管理に関する知識・技術を習得します。
訓練全体(6ヶ月間)の目標人材像(訓練目標)
- ビル等の建築物の設備管理作業の基本と電気設備のメンテナンスおよび空調設備、給排水設備のメンテナンスができる。
1ヶ月ごとの訓練目標
1.「電気配線工事」
2.「電気設備保全管理」
■内容
空調ファンや給水モータを駆動させるシーケンス制御を学びます。受変電設備や非常用電源設備の保守・点検知識と技能を習得します。
■項目
・ シーケンス制御(基本)
・ シーケンス制御(電動機)
・ シーケンス制御(給排水)
・ 発電設備と蓄電池設備
・ 受変電設備保全
・ 電動機の保守・点検
3.「ボイラー取扱い技術」
■内容
暖房用の温水や水蒸気をつくるボイラーの構造及び燃焼の仕組みの理解と運転・保全に関する知識と技能を習得します。
■項目
・ ボイラーの構造と原理
・ ボイラーの取扱
・ ボイラーの燃焼装置
・ ボイラーの関係法令
・危険物取扱者(乙四類)
(関連資格:二級ボイラー技士)
4.「空調設備管理」
■内容
ビル内の冷暖房や換気を行い、室内空気環境を快適な状態に維持するための知識・技能を習得します。家庭用エアコンの設置実習及び空気環境測定実習等を通して、冷凍の原理やエアコンの構造・冷媒配管の知識と技能を習得します。
■項目
・ 冷凍法1
・ 空冷式エアコン
・ 湿り空気線図と空調負荷
(関連資格:第3種冷凍機械責任者)
5.「防災設備管理作業(自然火災報知設備の点検・管理」
■内容
火災発生時に火災の発見、避難警報、初期消火など役割を担う防災設備の中で、警報設備及び消火設備の構造・原理を学び、日常での点検・警報時の対応ができる知識と技能を習得します。
■項目
・第四類の消防設備(構造・点検);自動火災報知設備
・第四類の消防設備(法令)
・消火設備の概要(スプリンクラーなど)
(関連資格:第四類消防設備士)
6.「給排水衛生設備保全管理」
■内容
上水の給水方式の理解と受水槽などの点検や水質測定方法を習得します。
下水配管系統の理解と洗面器や便器など衛生器具類の取扱い及び各材料の配管実習を通して、給排水設備保全に関する知識と技能を習得します。
■項目
・給排水衛生設備(上下水道・衛生器具)
・給排水管の接続
・環境衛生管理
7.「ビル環境管理」
■内容
ビル環境管理に関する知識と機器の取扱いについて習得します。
■項目
・空気環境測定
・水質管理
8.「企業実習」
■内容
施設内訓練で習得した知識と技能を基に、ビル管理現場における実習を通じて実践的な知識と技能を習得します。
9.「フォローアップ訓練」
■内容
企業実習における課題や疑問点についてのフォローアップや実務における問題解決の手法を習得します。
■項目
・フォロー(電気、空調、給排水)
受講要件
過去の経験等
- おおむね55歳未満の方
ビル設備管理の経験は必要ありません。
事前に習得していることが望ましいスキル
- 特にありません。
各訓練科共通要件
- 再就職を目指し、職業訓練の受講に強い意欲のある方
- 就職を目指す職種と志望訓練科(内容)とに整合性がある方
- 心身ともに職業訓練の受講に支障がなく、協調性のある方
受講料
無料です。
ただし、テキスト代として15,000円程度、作業服(上・下)、作業帽及び安全靴等はご自身で準備していただきます。※お持ちのものがあれば新規に購入する必要はありません。
受講者の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
ビル管理が未経験の方でも、下記のようなビル管理と関連する職種に就職されています。
(ただし、必ずしも下記のとおり就職できるとは限りませんので、ご了承願います。)
(前職)→(訓練修了後の職種)
・製造業→総合ビル管理、設備管理
・接客業→総合ビル管理、設備管理
・営業/総務/経理 →総合ビル管理
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
ビル設備管理技術者、ビル設備管理員、ビルメンテナンス要員、施設管理スタッフ、ビル付帯設備維持管理業務など
仕事の内容
ビル管理の仕事は大きく分けて「清掃」「設備管理」「警備」の3つの種類がありますが、そのうち「設備管理」は、ビルにある様々な設備の管理を行うのが仕事です。一般のオフィスビル、スーパー・百貨店などの商業施設、病院、学校やホテルなどで設備管理の業務に従事します。ビルの中で働く人々が不自由なく快適な1日を過ごせる環境を整え、ビルのオーナー(所有者)に満足して頂ける管理を行います。
具体的には、空調設備の運転と保守点検、受変電設備や各フロアーの電気設備の保守、洗面所などの給排水設備の維持管理、消防設備の維持管理などを行うとともに点検報告書を作成します。また、近年のビルは中央監視システムが取り入れられ、機械装置の運転状況や運転・停止も中央管理室で行い、各機器に異常が発生した場合はモニターに表示され、設備管理員が対応にあたります。
仕事自体は巡視・点検業務を基本に、修理・交換やトラブル対応もあります。作業そのものは比較的軽作業が多いので、中高年の方にも十分できる仕事です。しかし、近年では、設備だけに対応すればいいのではなく、ビルオーナーからテナント従業員との対応、さらにテナントへのお客さんとの対応も必要なケースがあり、サービス業としての接遇・コミュニケーション能力も要求する企業も多くなっています。
勤務体系
多くの現場でローテーション勤務が行われており、日勤(8~17時)遅番(12~21時)泊まり(9~翌朝9時)の体系に組み込まれているケースが多いです。また、休日も各現場での出勤カレンダーによって変わりますので、土・日・祝の休みの希望は難しい場合があります。
定年は60歳~65歳の範囲ですが、65歳定年が多くなっているようです。場合によって健康上に問題がなければ70歳までは継続して働ける事業所も増えています。
職種との相性(こんな方に向いています)
ビルの設備管理は2~3名のグループで行います。したがって人とのコミュニケーションをとるのが好きな方はビル設備管理に向いているといえるでしょう。それに加え、機械相手の職種ですから、機械の構造や理論について技術的興味を持っている方は仕事に溶け込みやすいといえます。また、地味で目立たない仕事のため、辛抱強さが求められます。作業そのものは軽作業ですので、中高年の方でも十分こなせる仕事内容です。
訓練により就職可能な主な仕事
- ビル管理業務(電気、空調、衛生、消防設備及び建物の維持・管理)
- ショッピングセンターの照明、空調、給排水等の設備の保守メンテナンス
- 病院設備の照明、空調、ボイラー、給排水等設備の保守管理
- マンション管理組合のパートナー、アドバイザーとしてフロント業務
- オフィスビルにおいての出入管理業務、立哨、巡回業務
- ビル清掃管理:日常の清掃業務の管理と監督、清掃面積や使用する洗剤・機械・コストに関する積算・見積り
- ビル設備(電気・防災・給排水・衛生・空調・換気・輸送機等)の定期巡回や保守点検の計画立案、巡回業務
求人票に記載されている職種名
ビル設備管理、ビルメンテナンス、ビル管理人、設備管理、地域熱供給(DHC)、マンション設備管理など
就職後の仕事例(求人票より)
- ビル管理業務(電気、空調、衛生、消防設備及び建物の維持・管理)
- ショッピングセンターの照明、空調、給排水等の設備の保守メンテナンス
- 病院設備の照明、空調、ボイラー、給排水等設備の保守管理
- マンション管理組合のパートナー、アドバイザーとしてフロント業務
- オフィスビルにおいての出入管理業務、立哨、巡回業務
- ビル清掃管理:日常の清掃業務の管理と監督、清掃面積や使用する洗剤・機械・コストに関する積算・見積り
- ビル設備(電気・防災・給排水・衛生・空調・換気・輸送機等)の定期巡回や保守点検の計画立案、巡回業務
就職率
97%(令和4年度の実績です。)
修了者の主な就職先(企業実習先)
- 日本空調サービス(株)
- (株)ティーアール・サービス
- (株)シービーエス
- RB工装(株)
- (株)オーチューほか
賃金情報
給与総支給額(月額) :経験・年齢・所有資格や勤務時間体系により、異なります。
約18万~約24万円
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
冷暖房・空調設備の運転と保守点検、受変電設備や各種の電気設備の保守、洗面所などの給排水設備の維持管理、消防設備の維持管理及び点検報告に関する知識と技能の習得により、就職も期待できます。
修了時に取得できる資格
特にありません。
任意に取得できる資格
訓練期間中に皆さんが習得した技術・技能を活かして任意に受験して取得できる資格です。受験手続きの説明や合格できる技能レベルへの到達は訓練中十分可能です。
(但し、合格を保証するものではありません。詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。)
第二種電気工事士( (一財)電気技術者試験センター )
二級ボイラー技士 ( 関東安全衛生技術センター )
危険物取扱者(乙種第4類)( (一財)消防試験研究センター )
第三種冷凍機械責任者 ( 高圧ガス保安協会試験センター )
消防設備士(乙種第4類)( (一財)消防試験研究センター )
修了後の就職支援・スキルアップ
就職支援
修了時未就職の方々に対しては、修了後も求人情報の提供等の就職支援を行っています。
スキルアップ
就職した方々は、スキルアップのために当センターで実施している短期間の能力開発セミナー(有料)を受講しています。
また、就職後においても新たな職業能力の開発及び向上に係る相談・支援を行っていますので、お気軽にご相談ください。
施設見学・相談会のお申込み
参加希望の方は下記のホームページからお申込みください。
フォームでのお申し込みができない場合は、訓練第一課(受講者係TEL045-391-2848)までお問い合わせください。
※ビル管理技術科(導入訓練・企業実習付) 見学会開催日
4月(4/4(木)、4/10、4/17、4/24)
10月(10/9、10/16、10/23、10/30)