建築に関する基本知識や高齢者、障がい者のための住環境改善計画・提案方法を習得します。
・建築構造や計画、法規
・住宅の改修計画
福祉住環境サービス科のご案内
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
高齢者・障がい者へ生活環境の改善提案ができるように関連する知識と技能・技術を習得し、福祉業界及び建築業界への再就職を目指します。
高齢者・障がい者の住宅改修提案は、建築業界と福祉業界の職種のコミュニケーションが取れないとうまく進みません。そこで福祉住環境サービス科は、その架け橋となれるように、福祉分野(保健・福祉制度・福祉用具・介護の仕方)と建築分野(建築法規・プランニング・CAD)について学びます。
訓練全体(6ヶ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 高齢者・障がい者に係る保健・福祉制度を理解し、福祉用具の活用や住宅改修による生活環境の改善提案ができる。
- 住宅図面の作成と福祉・介護等に関連した住宅改修の施工等ができる。
訓練課題例
総訓練時間
658時間
訓練到達目標
1.「建築基本知識と福祉環境改善計画」
2.「社会福祉と福祉用具」
社会福祉制度や福祉用具サービス計画書作成に必要な知識を習得します。
・社会福祉制度
・福祉用具の活用
3.「介護の基礎と高齢者の住環境」
介護の基本に関する知識・技能と高齢社会に対応する住環境整備の知識を習得します。
・介護技術(衣服着脱、身体清潔等)
・高齢者に合わせた住環境整備の計画と提案
4.「住宅図面作成(CAD)」
2次元CAD(JW_CAD)を使用した建築図面の作成方法を習得します。
・2次元CADの使い方
・建築図面の作成
5.「大工用工具の使用法と内装工事」
大工道具の使用方法や内装工事(床・壁・天井)に関する技能や知識を習得します。
・のこぎり、のみ等の大工工具の使い方
・丸のこ、足場の取扱い
・床、壁、天井の内装工事
6.「バリアフリーリフォーム施工と建築3次元プレゼンテーション」
バリアフリーリフォームに必要な施工や3Dマイホームデザイナーを使用したパース作成を習得します。
・床材の変更
・段差の解消
・外観・内観パースの作成
受講要件
過去の経験
特に必要ありません。
事前に習得していることが望ましいスキル
「住宅図面作成(CAD)」では、パソコンを使用していきます。
そのためパソコン操作に慣れているほうが、訓練効果が期待できます。
しかし、パソコンの操作が初めての方でもワードやエクセルなどの基本操作から訓練していきますので問題ありません。
各訓練科共通要件
- 再就職の意欲及び職業訓練の受講意欲が強い方
- コース内容を理解し、就職を希望する職務と希望科との整合性がある方
- 職業訓練の安全確保及び訓練に支障をきたさないような健康状態である方
- 集団訓練で必要な協調性のある方
受講料
無料です。
ただし、教科書代(約24,000円(作業着代含む))については、実費負担となります。
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
・福祉住環境サービス科のみ見込める職種
福祉用具専門相談員
介護職(補助員含む)
・住宅リフォーム科と同一職種
住宅営業
住宅設計
CADオペレーター
建築事務
ハウジングアドバイザー
仕事内容
・福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員は介護が必要な高齢者や障害のある方に介護用品の販売やレンタルを行う際に適切な選び方や使い方を専門的にアドバイスする仕事です。福祉用具の点検や調整なども行い、ケアマネージャーと協力しながら利用者の自立した日常生活をサポートします。
・介護職
高齢者や障がい者の食事や入浴などの日常生活の自立を支援したり、福祉機器の管理をしたりします。職場は様々で、老人ホームやデイサービスなどの通所型施設での職務が主となります。被介護者の身体状態などを把握し、生活支援員などの多職種の方々との協力で行っていくため、管理能力やコミュニケーション能力も求められます。
職種との相性(こんな方に向いている)
建物を立体的に想像でき、”ものづくりに”興味がある方に向いています。また、建築主や様々な業種の職人が集まって家を建てていくため、コミュニケーション能力が高い方や協調性のある方は溶け込みやすいです。
就職率
令和2年度 100.0%
令和3年度 87.5%
令和4年度 96.9%
訓練修了時に取得できる資格
福祉用具専門相談員
丸のこ盤作業従事者安全衛生教育修了証
足場の組立て等作業従事者特別教育修了証
任意に取得する資格
訓練期間中に皆さんが取得した知識・技能を活かして任意に受験して取得する資格です。
※但し、合格を保証するものではありません。
福祉住環境コーディネーター(2級・3級)
高齢者や障害者が安心して自立した生活を送るために、住環境の整備充実と改善を提案することを目的としています。 建築にとどまらず、福祉や医療、福祉用具などの知識を持つことから、利用者の日常生活の基本動作や質の向上、介助力の軽減を図りながら、住宅のバリアフリーはもとより、福祉用具、介護用品、家具などの商品開発や販売などといった就職先が想定されます。
2級:各専門職と連携して具体的な解決策を提案できる能力
3級:福祉と住環境の関連分野の基礎知識 (※訓練では2級程度の内容を行っています。)
高齢社会において、在宅で自立した生活を望む高齢者や障害者を具体的に支援していく福祉住環境コーディネータの評価は高く、建築や医療福祉関連など各方面での活躍が期待されています。
建築CAD検定(2級・3級)
全国建築CAD連盟が実施する検定試験。図面の正しい理解力とCAD入力技術に的を絞り、多様化するCAD環境の実践力を図るための検定試験です。あらゆる図面がCAD化された建築業界へ就職を考えている人に役立つ試験です。(※当センターも開催場所に認定されております。)
2級:CAD技能の他に建築の知識が必要。
3級:建築図面の参考図をもとに完成図を一定時間内に正しくトレースする
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施している短期間の在職者訓練コース(有料)を受講したり、就職先の実務経験を活かして、各種資格や技能検定に挑戦するなど、さらにスキルを向上させることができます。 当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる 向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。