福山能開短大

福山職業能力開発短期大学校

学科紹介

生産技術科

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生産技術科の特徴

「ものづくり」の基礎となる製図の描き方や加工方法を基本的な理論に沿って学習し、実践技術者としての土台を築きます。座学と実習をバランス良く取り入れた科目体系で、確かな技能を身に付けます。昨今のものづくりはコンピュータを用います。当科は最新鋭の機器を設置し、三次元CAD/CAMシステムを1人1台の割合で完備。製造業分野で重宝される設計・モデリングの技能、マシニングセンタ、ターニングセンタなどNC工作機の操作方法・加工技術を一貫して習得できます。

学びのポイント

01 充実した設備環境のもと横断的な技術を学習

設計・加工・組立て・評価といった一連の流れを学習。実際の現場で役立つ横断的な知識を養います。1年次はものづくりの基礎を押さえます。2年次は1年次に学んだことを応用し、先端技術を習得します。

02 ものづくりが盛んな地域で安定した就職実績を誇る

備後地域は日本屈指のものづくりが盛んなエリア。ナンバーワン・オンリーワン企業が多く、地元企業と深い関係を構築しています。全国規模の大手企業への就職実績も豊富です。

習得できる技術

機械加工/測定技術

自分で設計した図面の内容を汎用工作機械を使って加工、3次元測定器等で測定し、製図、機械加工、測定を基礎から学びます。

CAD/CAM技術

3次元CAD/CAMシステムを使って、製品設計、生産準備、生産制御を対象に、製品・部品の図形データやNC加工用データ作成を学びます。

数値制御加工技術

自ら製図した図面をもとに、NC(Numerical Control、数値制御)工作機械により、コンピュータによる数値制御で複雑な加工の自動化、高能率化、精度の向上を学びます。

PICKUP授業

CAD/CAM実習

1人1台三次元CAD/CAMシステムを完備

CAD/CAMシステムを活用したマシニングセンタ加工技術を習得します。

機械製図実習

製図技術を習得

製造業で求められる読図能力の向上・工業規格や公差、および機械要素についての知識や製図能力を習得します。

カリキュラム一覧

一般教養科目 キャリア形成概論、職業社会概論、数学、数学演習、物理、英語、保健体育
機械材料/機械・材料力学 工業材料Ⅰ、材料力学Ⅰ~Ⅱ、機械工学実験、工業力学Ⅰ~Ⅱ、基礎工学実験
機械工作/生産工学 機械加工、機械工作、数値制御、数値制御加工Ⅰ~Ⅱ、メカニズム、塑性加工、機械工作実習、精密測定、機械加工実習、測定実習、数値制御加工実習Ⅰ~Ⅱ、機械加工実験、精密加工実習
設計工学/機械要素 基礎製図、機械製図、機械要素設計、機械設計製図、機械製図実習、CAD実習Ⅰ~Ⅱ、CAD/CAM実習、CAD/CAM応用実習
制御工学 シーケンス制御、油圧・空圧制御、機械制御、シーケンス制御実習Ⅰ~Ⅱ
関連科目/総合制作 生産管理、コンピュータ基礎、電気工学概論、安全衛生工学、電子工学、品質管理、情報処理実習、電気・電子工学実験、プレゼンテーション実習、総合制作実習、総合制作応用

先輩の総合制作紹介

01 海洋ロボット(ROV)の設計・製作


沖縄海洋ロボットコンペティションに参加するため、ROVの設計・製作に取り組みました。製作した海洋ロボット(ROV)は、コントローラーと母船がケーブルでつながっており、情報をやりとりする遠隔操縦型水中ロボットで、陸から操縦者が遠隔操作を行い、海底の調査などに役立てることができます。

02 ゼロハンカー・2ストロークエンジンの設計・製作


「ゼロハンカー」とは排気量50ccのエンジンを自作フレームに搭載した4輪レーシングカーです。全日本EV&ゼロハンカーレースin府中に出場するために、ゼロハンカーの設計・製作を行いました。ゼロハンカーの車体にはエンジンチームが製作した自作エンジンを搭載し、大会に臨みました。

総合制作実習 過去のテーマ
  • 海洋ロボットの設計・製作
  • ゼロハンカー・2 ストローク エンジンの設計・製作
  • 子供用電動バイクの設計・製作
  • ドローンの設計・製作
  • マーブルマシンの設計・製作
  • レモンの外皮剥き機の 設計・製作

修了生の声

松田 愛奈 さん

生産技術科 2021年卒業

松田 愛奈 さん

勤務先:
三菱重工交通・建設エンジニアリング株式会社

緊張しがちな性格と向き合い 自分なりの対策で面接に臨み 地元のものづくり企業に就職。

将来の夢

目の前の仕事の先に新しい挑戦を見据える

設計部では担当ごとにいろんな部品に携わることができます。まずは目の前の仕事に全力で取り組みながら、今後は電車のホームドアなど多種多様な製品の設計を担当してみたいです。そして休日の時間を使って、学生時代にも取り組んでいた趣味の水彩画を再開したいと思います。


COMPANY PLOFILE

三菱重工交通・建設エンジニアリング株式会社(三原市・本社横浜市)

交通インフラやプラントなどにおける企画・計画、設計、製作・工事、アフターサービスまで一貫して担う総合エンジニアリング会社。

学生時代

就職活動の自己分析で自分の内面と向き合う

就職に直結する技術を身に付けたくて、短大に進学しました。学科では機械工学を中心に、ものづくりを一から学びました。私は特に図面を描くのが好きで、総合制作実習ではゼロハンカーの車体の設計を担当。手探り状態からのスタートでしたが、先輩の製作した車体と実際の走行データをもとに何度も改良を重ねていきました。同じ目標に向かってチームで協力した経験は、卒業後も役立っています。就職活動では、短大の就職支援アドバイザーの助けを借りながら自己分析を深め、自分の緊張しやすい性格と改めて向き合う機会となりました。少しでも改善するため、面接や発表の前には何度も練習しておいて、気持ちをリラックスさせていました。社会人として働く上でも、あらかじめ準備しておくことを心がけています。

学生時代の思い出

製図が得意で、総合制作では50ccのレーシングカーを設計し、レースの大会にも出場しました!

 現在 

3DCADの知識を活かして機械部品の設計に携わる

家族と一緒に生活できるよう、地元での就職を希望していました。短大の紹介がきっかけで、幅広い機械設計に携わることができる企業に入社しました。現在は設計部に所属して、主に電車のブレーキ部分の設計に携わっています。製品が完成するまでには長い工程があり、私が担っているのはほんの一部ですが、自分が設計したものが形になるのは明確なやりがいを感じます。短大時代に学んだ3DCADの技術や知識はそのまま仕事に活かせており、改めて実践的な学習内容だったと実感しています。生活面では、入社後も実家暮らしを続けています。生活環境が安定していることで、スムーズに社会人としての一歩を踏み出すことができました。慣れ親しんだ地元ならではの安心感があります。

修了生の活躍事例