IT生産サポート科のご案内
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
本科では、まずはじめに、ネットワークやサーバ、データベースといったIT技術の習得を目指します。その後、これらの技術要素を基盤とし、生産ラインで用いている制御機器やタブレット端末などを組み合わせた生産支援システムの構築手法を学習します。
訓練全体(6か月間)の目標人材像(訓練目標)
- 工場内における情報インフラの知識を有し、工場内のネットワークの保守・管理ができる。
- タブレット端末などを用いた生産設備制御システムの開発・保守・管理ができる。
総訓練時間
- 662時間
1か月ごとの訓練目標
1.「工場内ネットワーク構築技術」
生産システムで機器を制御しているPLCをネットワークに接続するための技術、工場内のネットワーク構築に関する技術および関連知識を習得します。
2.「生産支援ネットワーク構築技術」
TCP/IPを用いたネットワークを構成する要素とサーバ操作に関する技術および関連知識を習得します。
3.「生産支援システム構築」
生産管理システムとしてのデータベース、Webプログラミングに関する技術および関連知識を習得します。
4.「生産システム制御開発技術」
オブジェクト指向言語を用いた、生産制御システム開発に関する技術および関連知識を習得します。
5.「多機能通信端末デバイス制御プログラミング」
生産制御システムを構成する機器の多機能通信端末から、センサーやネットワークなどのデバイスを制御する関連知識を習得します。
6.「生産支援Webアプリケーション開発」
生産管理システムでサーバに蓄積されいる情報を活用するための、サーバサイドとクライアントサイドのシステムを開発するための技術および関連知識を習得します。
受講要件
過去の情報処理等の経験
- 特に必要ありません。
事前に習得していることが望ましいスキル
- パソコンの基本的な取り扱いと、10分間で1000文字程度の文書を入力できるスピードがあると訓練がスムーズです。
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望していること
- 訓練を受講することに熱意を有すること
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有していること
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態や受講態度等)
※受講希望者が多数の場合、上記の条件を満たしていても受講できないことがあります。
受講料
無料です。ただし、教科書代(約5,000円)については、自己負担となります。
受講者の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
(前職) (修了後の職種)
製本補助 → システム開発
販売 → プログラマ
訓練を受講し、就職した修了生の“生”の声がご覧になれます。
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
コンピュータやネットワークを含めた関連分野を統合的した「システム」として関わる職種となります。このコンピュータシステムは、おおよそ次の順序で開発していき、どの段階を主に担当するかにより、プログラマ、システムエンジニア、カスタマエンジニアなどといった区分がなされています。
開発する順序は1.要求分析、2.設計、3.プログラム作成、4.テスト、5.導入、6.管理となります。そのうち3.プログラム作成及び4.テストを担当する人はプログラマ、5.導入及び6.管理を担当する人はカスタマエンジニア、すべての工程を担当する人はシステムエンジニアになります。
想定している仕事
<プログラマ>
主に「プログラム作成」や「テスト」を中心にした業務を担当します。プログラムを考え、問題点を修正し、テストするといった一連の業務の他に、作成したプログラムのマニュアルなどの文書を作成や、「導入」作業を担当することもあります。
<システムエンジニア>
主に「設計」や「プログラム作成」を中心とした業務ですが、設計した都合上、システム全体の業務を担当することがあります。
<カスタマエンジニア>
主に「導入」や「管理」を中心とした業務を担当します。コンピュータシステムを設定し、正常に稼働するように運用する仕事となります。
職種との相性(こんな方に向いている。)
- コミュニケーション能力が高い方
- 新しい技術内容の習得が好きな方
訓練により就職可能な主な仕事
- プログラマ、システムエンジニア、サーバー保守管理
求人票に記載されている職種名
- プログラマ(PG)
- システムエンジニア(SE)
- サーバーエンジニア
就職率
76.3%(令和4年度)
修了生の活躍事例
修了生と修了生を採用された企業からお話を伺いました。
賃金情報
修了者の採用時の賃金(給与総支給額)実績
(前職の経験等に応じて下記のとおりとならないことがあります。)
- 20歳代 20万円~
- 30歳代 30万円~
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
訓練の中で習得したネットワークに関する技術を活かし、システムエンジニアやカスタムエンジニアとして活躍しています。また、Java等のプログラミング技術を習得し、プログラマとして活躍しています。
任意に取得できる資格
訓練期間中に受講生の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。
(但し、合格を保証するものではありません。詳細は、各実施機関へお問い合わせ下さい。)
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」第7条の規定に基づき経済産業大臣が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定の技術水準にあることを認定するために実施している国家試験です。(※同条第2項の規定に基づき、独立行政法人情報処理推進機構が試験を実施。)特定の製品やソフトウェアに関する試験ではなく、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる技能について、幅広い知識を総合的に評価しています。合格者には、経済産業大臣署名の合格証書が交付されます。
(独立行政法人情報処理推進機構 情報処理技術者試験センター)(試験区分)
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験 等
就職活動支援
専門スタッフのサポートを受けていただきながら、当センターやハローワークに寄せられた求人をご紹介いたします。
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施しています短期間の在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料))を受講するなどし、就職先で必要なスキルを向上させることができます。当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ先
訓練第一課 訓練支援係
TEL
075-951-7397
FAX
075-951-7393
kyoto-poly03@jeed.go.jp