FAシステム技術科のご案内
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
工場では生産ラインの自動化(FA:Factory Automation)が進み、生産ラインの設計、組立、オペレータ、保全ができる人材を必要としています。 当科では基礎を重視し、実習を通して製造装置に実装されている機器や、制御の仕組みが分かる人材を育成し、「制御機器の取り扱い」「制御回路の設計製作」「生産設備の自動化」「電気系の保全・改善」のエンジニアといった、ものづくり分野への就職を目指します。
訓練全体(6か月間)の目標人材像(訓練目標)
- プログラマブルコントローラによる自動化システムの制御ができる
- 制御装置の製作及び保全・改善ができる
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訓練課題例
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訓練課題例
総訓練時間
- 662時間
1か月ごとの訓練目標
1.「電気工事(一般用)」・「生産管理」
電気・電子に関する基礎知識を習得する。 一般用電気設備の施工に関する技能及び関連知識を習得する。 生産現場における品質管理技法を習得する。
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2.「シーケンス制御技術(FA)」
FAシステムを構築するためのリレーを用いた回路及び機器についての技能及び関連知識を習得する。 PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を用いた回路及び機器についての技能及び関連知識を習得する。
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3.「PLC制御(位置決めと表示器)」
PLCと各種モーターを用いた位置決め制御に関する技術及び関連知識を習得する。 プログラマブル表示器(タッチパネル操作盤)に関する技術及び関連知識を習得する。
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4.「ロボットシステム構築」
協働ロボットのプログラミング及びティーチング、並びにロボットを組み込んだ生産システムの構築に関する技能及び関連知識を習得する。
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5.「PLC制御(計算機リンク活用)」・「配電盤製図」
Visual Basicプログラム技術を習得する。 計算機リンク(PLCとパソコンとの通信制御)に関する知識を習得する。 2次元CADに関する技能及び関連知識を習得する。
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6.「制御盤制作」
5か月間に習得してきた技能及び関連知識を用いて模擬生産システムの製作を行う。 製作にかかる仕様書の作成、加工、配線等に関する技能及び関連知識を習得する。
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製作物例
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製作物例
受講要件
過去の制御回路設計、電気制御設備の保守管理等の経験
- 特に必要ありません。
事前に習得していることが望ましいスキル
- 電気・電子の知識やワープロや表計算ソフトなどのパソコン操作ができること。
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望していること
- 訓練を受講することに熱意を有すること
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有していること
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態や受講態度等) ※受講希望者が多数の場合、上記の条件を満たしていても受講できないことがあります。
受講料
無料です。ただし、教科書代(約1,000円)については、自己負担となります。
受講者の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
職歴に関係なく、下記の関連職種に就職されています。 (ただし、必ずしも下記のとおり就職できるとは限りませんので、ご了承願います。)
(前職) (修了後の職種)
営業技術 → 電気制御技術者
営業 → PLC制御技術者
生産物流 → 電気制御技術者
訓練を受講し、就職した修了生の“生”の声がご覧になれます。
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
電気・電子技術者
電気・電子技術者の仕事
- 電気機械器具製造業、電気設備管理業等において 電気設備・電気機器組み立てとその制御回路の設計及び配線 を行います。
- 各種生産工場の製造部門、自動化技術部門で 使用される自動機械の開発・設計や管理・保守を行います。
職種との相性(こんな方に向いている。)
新しい技術に 興味と関心を持ち、自ら課題を見つけ自ら解決する意欲がある方、周囲と協力して目標に向かって努力することができる方、技術者として活躍する意思の強い方に向いている仕事です。
訓練により就職可能な主な仕事
- 制御回路設計
- 電気制御設備の保守管理
- 制御盤配線
求人票に記載されている職種名
電気制御設計、電気制御技術者、保全業務、設備メンテナンス、制御盤組立工、電気配線工、設備オペレーター
就職後の仕事例(求人票より)
- 制御盤、操作盤の設計(機器の組付け及び、電気配線)
- PLCによるシーケンス制御設計
- 装置の制御設計(動作確認、試運転、調整など)
- 自動化ラインのオペレーター
- 設備の保全、修理、メンテナンス
就職率
90.0%(令和4年度)
修了者の主な就職先例
- 三菱電機株式会社 中津川製作所
- 株式会社 エニイワイヤ
- 有限会社 コーユー企画
賃金情報
修了者の採用時の賃金(給与総支給額)実績
- 30歳未満 15万円~
- 30歳台 20万円~
- 40歳台 20万円~
- 50歳台 20万円~
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
電気・シーケンス制御の知識を生かし、自動化機器を設計及び製作、シーケンサ技術者として生産工場のラインが管理できるようになります。 就職先の仕事内容によって異なりますが、訓練で習得した技能・技術と実務経験、OJTにより、企業が期待する仕事ができるようになります。
任意に取得できる資格
訓練期間中に受講生の皆さんが習得した技能を生かして任意に取得している資格の一例です。 (但し、合格を保証するものではありません。詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。)
第二種電気工事士
電気工事士は従事できる電気工作物の範囲によって、第一種と第二種に分かれています。第二種電気工事士は、暮らしに直結した家庭や商店の屋内外配線の電気工事を行うエキスパートであり、一般の住宅や商店で利用する小型の電動機や電気器具、照明等のための低電圧で比較的受電電力の小さい電気施設の電気工事に従事します。
((財)電気技術者試験センター)技能検定(中央職業能力開発協会)
技能検定は、「働く人々の有する技能を一定の基準により検定し、国として証明する国家検定制度」です。技能検定は、技能に対する社会一般の評価を高め、働く人々の技能と地位の向上を図ることを目的として、職業能力開発促進法第 44条の規定に基づき実施されています。 技能検定に合格した者には、合格証書が交付されます。また、合格した者は技能士と称することができます。
電気機器組立て(シーケンス制御作業)
1級、2級 次に掲げる実技試験及びペーパーテストを行う。(但し、1級と2級では難易度が異なります。) 実技試験は、プログラマブルコントローラ(PC)では試験盤に接続後、提示課題をもとにプログラム入力し動作させる。 ペーパーテストはプログラマブルコントローラ(PLC)のプログラミングとシステム設計に関することについて行う。
就職活動支援
専門スタッフのサポートを受けていただきながら、当センターやハローワークに寄せられた求人をご紹介いたします。
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施しています短期間の在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料))を受講するなどし、就職先で必要なスキルを向上させることができます。当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ先
訓練第一課 訓練支援係
TEL
075-951-7397
FAX
075-951-7393
kyoto-poly03@jeed.go.jp