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溶接エンジニア科(訓練期間6か月)のご案内

コースの特徴(担当者からひとこと)

★受講要件等は各コース共通事項をご確認ください。

 建築鉄骨や機械等の製造・メンテナンスで広く用いられる溶接分野に関連した就職を目指して日々、職業訓練に取り組んでいます。
 幅広い年齢層かつ様々な異なる経験を持った受講者の方が多く、溶接の面白さを知って自己研鑽に励まれている方もいます。熱心な方々に囲まれて、指導員の私たちも楽しく訓練を行うことができますし、就職のサポートにも力が入ります。受講者の皆さんの頑張りが、溶接エンジニア科の最大の特長である「高い就職率」につながっていると感じています。
 訓練内容は、溶接に加え、金属の加工や荷役(フォークリフト等)の資格取得も実施しており、仕事に直結する職業訓練となっています。
 ぜひ、人の生活の基盤を支える溶接技術を習得して「ものづくり」の仕事に挑戦してみませんか。製造業が未経験の方も安心して受講できます。

【身近な場所で使われる溶接技術】
①~③:建設機械(バックホウ)の溶接部分   ※乗用車も同様に溶接が多く使われています
④~⑤:鉄骨の建物等(屋内、屋外)の溶接部分

訓練により習得できる技能

  • 被覆アーク溶接、炭酸ガスアーク溶接(半自動溶接)、TIG溶接の技能
    (※鋼材、アルミニウム合金、ステンレス鋼といった各種金属の溶接)
  • 板金加工に関する技能の技能及び関連知識を習得します。
    (※金属薄板の成型加工)

受講料

無料です。
ただし、教科書代(約14,500円程度)・作業服・作業帽・安全靴・革手袋・保護メガネは、各自でご準備ください

就職率

100%(令和5年度実績)

コースの内容(6か月の訓練内容)

訓練をとおして目標としている人材像は・・・

  • 鉄鋼材の加工業務ができる人材
  • 各種溶接による施工業務ができる人材

専門用語の解説

  • 溶接とは
     金属の「熱すると溶けて液体になり、冷やすと固まって固体に戻る」という性質を活用して、金属を溶かしてくっつける技術をいう。
     金属と金属を密着させ、その部分を溶かし、混ぜ合わさった状態(「溶け込み」という)で冷却することで1つに接合する(溶かしてくっつける)ことが可能となる。
     溶接する時の一番の難敵は空気中に含まれる気体のため、接合部分が空気に触れないように「シールド(保護)」する必要がある。接合する金属の種類や作業を行う場所(屋内、屋外等)も様々で、シールドの仕方や接合する金属の種類の違い等によって溶接の仕方が変わってくる。
    [おまけ]
     溶接する際は、保護具(面)を着用します。ですから、金属の溶けた状態が最適かどうかを見極める目と、熱源を移動させる手持ちのトーチを正確に操作する技量が重要となります。
  • アーク溶接とは
     アーク溶接は、電気を流して発生する熱を利用して金属を接合する方法のこと。
     電気には、『電線に電気を流すと発熱する』という性質があり、この性質を用いた電化製品(例えば、電気毛布。毛布の中に電線(電熱線)を張り巡らせて、そこに電気を流してポカポカ温める)も多く、アーク溶接においても発生した熱で金属を溶かす。
     「えっ?でも、溶接の時に電線はない!!」と思った方・・・、実はそのとおり。では、電気の通り道はというと空気中になり、これを『アーク放電』という(プラグからコンセントを抜いた時に火花が散る現象が『アーク放電』である)。
     つまり、アーク溶接とは、アーク放電(気体の中に電気を流す)を熱源としており、その高いエネルギー密度から広く用いられる溶接の方法で、溶接棒と呼ばれる部材(「電極」という)から電気を流しながら製品を作っていく。
     一般的に溶接棒(電極)も金属でできているため、電気が流れると短くなっていくが、溶接される側の材質によっては電極が解けない溶接法もある。
  • 被覆アーク溶接とは
     金属心線に被覆材を塗布した被覆アーク溶接棒を電極とする最も古典的なアーク溶接法で、「手溶接」とも言われる。簡便(大掛かりな装置が不要)で適用範囲も広い溶接方法である。
     具体的には、溶接棒と被溶接材との間にアークを発生させ、その熱で溶接棒と母材を溶融させる。心線の被覆から発生するガス等がシールドとなって大気から保護するため、屋外作業において風等の影響を受けにくいというメリットがあり、高い機動性から現在でも幅広く利用されている。
     工事現場等で火花を出しながら作業している様子を見たことがある方もいるのでは?
  • 半自動溶接(炭酸ガス溶接)とは
     被覆アーク溶接の溶接棒の代わりに、針金状の溶接ワイヤ(コイル状に巻かれてワイヤ送給装置に取り付ける)を電極として使用する溶接法のこと。
     ワイヤはトーチのスイッチを押すと自動的に先端部まで供給されるようになっており、ワイヤと母材との間に発生させたアークで、ワイヤと母材を同時に溶かしながら溶接していく(シールドに炭酸ガス等が用いられるため、炭酸ガスアーク溶接と呼ばれることもある)。
    被覆アーク溶接に比べて、①溶着金属になる電極の溶着速度が速い、②母材の溶け込みが深い等の特長があり、その高い能率から最もよく用いられる溶接方法となっている。
  • TIG溶接とは
     火花を飛び散らさず、鉄だけでなくステンレス鋼やアルミニウム合金といった様々な金属の溶接が可能な溶接法のこと。
     電極に消耗しないタングステン、シールドにアルゴンガス等を使用して、アーク熱により母材と溶加材を溶かしながら溶接する。溶加材を用いるため、両手での作業となるのが特徴であり、高品質な溶接が可能である。

1か月ごとの訓練目標

1.「金属加工基本」

 図面の見方や加工方法(仕上げを含む)や測定の仕方といった金属板を加工するための知識及び技能を習得します。
 具体的には、ボール盤による穴あけ作業、グラインダによる研削作業、ガスによる溶接や切断作業等について、訓練課題の製作実習を通して技能向上を図ります。
※「自由研削といしの取替え等の業務に係る特別教育」及び「ガス溶接技能講習」を実施します。

金属加工基本

2.「炭酸ガスアーク溶接作業」

 炭酸ガスアーク溶接の知識及び技能を習得し、最終的には溶接技能評価試験に相当する実技課題まで行います。
※炭酸ガスアーク溶接は、能率・効率が良いことから現在工場内で最も利用されている溶接法です。

炭酸ガスアーク溶接

3.「フォークリフト・クレーン」

フォークリフトによる荷物の積み込み実習を通して、荷役機械(荷物の積卸しや移動に使われる機械)の運転に関する知識及び技能を習得します。(左下写真)
また、クレーンの運転法やつり具(ワイヤロープ等)を用いた荷掛け・荷はずしの技能及び関連知識を習得します。(右下写真)
※「フォークリフト運転技能講習」、「玉掛け技能講習」、「クレーン運転の業務に係る特別教育」を実施します。

4.「TIG溶接作業」

 TIG溶接に従事するための技能及び関連知識を習得します。
※TIG溶接は、高品質な溶接が可能であることから、広く利用されつつある溶接法です。特にステンレス鋼やアルミニウム合金等の溶接に利用されています。

TIG薄板溶接

5.「被覆アーク溶接作業」

 被覆アーク溶接の知識及び技能を習得し、最終的には溶接技能評価試験の課題製作まで行います。
※被覆アーク溶接は、古くから行われている溶接法で、現在でも作業現場で広く利用されています。
※「アーク溶接の業務に係る特別教育」を実施します。

被覆アーク溶接作業

6.「高所作業・フルハーネス・機械板金」

高所での作業に必要なフルハーネスの取扱い方法及び高所作業車の運転に関する技能及び知識を習得します。(左下写真)
また、機械板金では薄い金属板による箱物の製作実習を通して、図面の読み方、素材ごとの展開寸法の算出、シャーリングマシンによるせん断、プレスブレーキによる曲げ加工といった技能及び関連知識を習得します。(右下写真)
※「フルハーネス型墜落抑止用器具に係る特別教育」、「高所作業の運転業務に係る特別教育」を実施します。

コースの就職情報

訓練の受講で就職可能な主な仕事

  • 溶接による構造物等を製作する業務
    [例]溶接工、鉄工、製缶工 等
  • 切断や溶断による構造物等の解体業務
    [例]切断工、解体工 等
  • 金属板を加工して製品を製作する業務
    [例]板金組立工、金属製品製造工 等

就職先での仕事例(求人票に記載されている職種等)

 

溶接工の仕事

 構造物(ビル、橋等)、車両(船舶、鉄道、航空機等)、日用品等の製造や修繕での溶接作業に携わります。
 溶接とは、金属材料同士を接合(くっつける)する技術で、溶接棒を手で操作する手溶接や溶接ワイヤが自動的に供給される半自動溶接(炭酸ガスアーク溶接)といった溶接法があります。いずれも、接合部分に熱を加えながら被溶接材料と溶接棒を同時に溶かし、最適な溶融状態を持続していくことで必要な長さや厚さを確保することができます。
 溶接工には、適切な溶接棒や溶接ワイヤを選ぶこと、適切な電流や電圧に調整すること、溶融状態が最適であること等が求められ、接合する材料に応じた作業を行います。その際、常に安全作業に気を配りながら、適切な作業服や保護具(保護面、防じんマスク等)を着用することで飛散する高温の金属やアーク光及び粉じん等から身体を守っています。

賃金情報

16~25万円程度

受講者の前職と修了後の就職(例)

 

修了者の主な就職先(一例)

  • 橋本工業株式会社
  • 内田鉄工株式会社
  • 熊本アイ・ビー産業株式会社
  • 有限会社宮崎産業
  • 株式会社白金鉄工所
  • 野見山産業株式会社

コースの受講による資格情報

訓練修了時に取得できる資格

★資格取得のための筆記試験や実技試験があります。

ガス溶接技能講習(熊本労働局長登録教習機関第9号-1登録有効期間満了日令和11年3月30日)

 ガス溶接は、可燃性ガス及び酸素を使用する金属の溶接(金属をくっつける)や溶断(金属を切る)といった加熱の業務に必要な資格です。

フォークリフト運転技能講習 (熊本労働局長登録教習機関第9号-5登録有効期間満了日令和11年3月30日)

 フォークリフトとは、車体前方のマストに取り付けたフォークやラム等の装置を上下させて荷物の積み下ろしや運搬する車両のことをいいます。(公道を走行する場合は道路交通法により大型特殊自動車等の運転免許が必要になります。)
 労働安全衛生法により、最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転(道路走行を除く)は、この技能講習修了の資格がなければ運転の業務に従事することはできません。

玉掛け技能講習(熊本労働局長登録教習機関第9号-8登録有効期間満了日令和11年3月30日)

 玉掛け作業とは、クレーン、移動式クレーン等を使用して荷を運搬する時に、ワイヤーロープ等のつり具を用いて行う荷かけや荷はずしの作業のことです。
 つり上げ荷重が1トン以上のクレーン等を使用する場合の玉掛け作業は労働安全衛生法第61条に基づく玉掛け技能講習を修了した者でなければなりません。

アーク溶接等の業務に係る特別教育

 被覆アーク溶接、炭酸ガスアーク溶接、TIG溶接といった電気を使った溶接業務に従事できます。

クレーン運転の業務に係る特別教育

 クレーンとは動力で荷を吊り上げ、吊り荷を水平方向に運搬する(人力、動力どちらでも可)ことが可能な機械装置です。特別教育を修了すると、吊り上げ荷重5トン未満のクレーンの操作ができます。

高所作業車の運転の業務に係る特別教育

 作業床の高さが10メートル未満の高所作業車の運転(道路上を走行させる運転を除く)に従事できる資格です。

フルハーネス型墜落防止用器具に係る特別教育

 高所作業で墜落事故防止のための器具を安全に使用するための資格です。

粉じん作業特別教育

 金属をアーク溶接する作業では、粉じん(溶接ヒューム)が発生します。
また、金属を研削するグラインダー作業においても粉じんが発生します。
特定粉じん作業に従事するには特別の教育が必要です。

自由研削といしの取替え等の業務に係る特別教育

 研削といしとは、加工物を研磨したり切断したりする機械工具の一種です。特別教育を修了すると、研削といしの取替え試運転業務ができます。

任意に取得する資格

 訓練期間中に受講者の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。合格できる技能レベルへの到達を目標に訓練を実施しています。 (※但し、受験機会に限りがあり、かつ合格を保証するものではありません。詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせください。)

お問い合わせ先

ポリテクセンター荒尾 【訓練課】

TEL:0968-62-8610

FAX:0968-62-0185

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