企業会計実務に必要な記帳から決算までの一連の経理実務に関する実践的技能及び関連知識を習得します。
ビジネスワーク科(訓練期間6か月)のご案内
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
総務・労務・経理・税務業務の実践技術・知識を習得します。
一般事務・経理業務・税務事務に必要な幅広い知識・技術の習得を目指します。
訓練目標
卸・小売業、製造業、建設業会計の実務に必要な記帳から決算・申告までの経理・税務実務及び社会・労働保険から給与計算・年末調整までの労務・総務実務を学びます。
更にパソコンを利用した文書作成、帳票作成、データ処理、給与ソフト・会計ソフトに関する技能及び知識を習得します。
【訓練課題例】
総訓練時間
- 659時間
訓練内容
1.財務会計実務
2.税務・管理会計実務
企業会計の実務に必要な税務・確定申告及び分析に関する実践的技能と関連知識及び会計ソフトの使用方法を習得します。
3.卸・小売・製造業・建設業の経理実務
卸・小売・製造業・建設業の経理実務に必要な原価計算に関する実践的技能及び関連知識を習得します。
4.総務実務
総務全般の実務及び労働条件に関する知識及び技能を習得します。
5.労務実務
労働保険・社会保険に関する知識と、諸手続きに関する実務及び給与計算・年末調整の実務に関する技能及び知識そして、給与ソフトの使用方法を習得します。
6.業種別帳票作成課題
業種別の主な帳票を理解し、コンピュータを活用した実践的技能及び関連知識を習得します。
受講要件
過去の経験
- 特に必要ありません
事前に習得していることが望ましいスキル
- 基本的なパソコン操作及びローマ字入力による簡単な文書の入力できる能力が有れば望ましい。最近の事務の仕事はコンピュータを使用できることが必須になっています。
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望している方
- 訓練を受講することに熱意を有している方
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有している方
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態・受講態度等)
受講料
無料です。ただし、教科書代(約28,000円)については、実費負担となります。
受講生の入所前の職種と修了後に就職した職種
未経験の方でも、下記の関連する職種に就職されています。
(前職) (修了後の職種)
保育士・教師 → 経理事務
美容師 → 一般事務
営業 → 受付事務
官公庁の臨時職→ 金融業
製造 → PCオペレーター
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
総務事務員、経理事務員
事務の仕事内容
1.総務事務員
企業や団体は、業務を効率的に行なわなければなりません。そのために必要な書類の作成管理や関係機関への連絡・手続きなど、広い範囲の事務の仕事を専門とするのが、「総務事務員」です。
ある商社の場合で見ると、総務事務員は、その日届いたたくさんの郵便物を、各部署の担当者ごとに仕分けして届けます。
また、社員の出勤状態をチェックします。このデータは、給料やボーナスの判定資料になります。筆記用具や封筒、伝票などの事務用備品を管理するのも総務事務員で、不足のものがある時には、業者に注文して補充します。
総務事務員はまた、さまざまな文章や書類を作成したり、管理したりします。書類の中には、「発注書」や「契約書」、さらには、法律で書式の定められたものまでさまざまなものがあります。総務事務員は、こうした書類の書き方や、手続きの方法、関連する法律などを、よく知っていることが必要です。そうした法律にかかわる届け出書類の写しや、契約書、発注書などは、会社にとっては重要書類なので、厳重に保管します。総務事務員は、この他にも、労務管理の仕事も担当し、健康保険、厚生年金、雇用保険などの手続きや届出を行います。いずれも、正確な事務処理がなにより重要です。
この他にも、社員に関わる結婚式や葬式、社内の行事の連絡・対応など、総務事務員の仕事は、幅広い分野に及びます。
2.経理事務員
企業や団体のお金やモノの流れを管理し、業務の流れや状態を数値で正確に把握することによって、組織の健全な運営を支えていくのが、経理事務員です。
一般的に、企業の経理部門では、お金の流れを、伝票を使って把握します。経理部員は、交通費や仕入れなどの項目別に伝票を分類し、コンピュータにデータ入力します。そして、打ちこんだデータを月ごとに集計し、経営のバランスや効率を見る資料を作ります。
特に、企業は年単位で決算期を設定しています。このころになると、経理事務員は、各種の決算報告書を作成する作業に追われます。1つ1つの数字のチェックに全神経を張り巡らし、正確な仕事を積み重ねることによって、企業の効率的な運営を支えます。
商店や問屋では、決算期に、棚卸し作業を行います。この際に、商品在庫数量を正確に把握することは、経理事務員の大切な仕事です。また、商品の仕入れ伝票の処理や、商品番号の設定なども行い、お金の流れと同様に、商品の流れも正確に管理します。
集金や支払い業務も、経理事務員の大切な仕事です。特に、小切手や手形の取扱いには、法律の知識も必要になるため、業務に精通した経理事務員が担当します。
(総務、経理)事務職種との相性(こんな方に向いている!)
主に事務所での仕事になり、正確さ、速さ、注意力、忍耐力、几帳面さなどが求められます。
訓練により就職可能な主な仕事
- 給与計算・年末調整などの総務事務
- 伝票記入・帳簿作成などの経理事務
- データ処理などのOA事務
求人票に記載されている職種名
一般事務、事務・経理、営業事務、OA事務、総務(事務)
就職後の仕事例(求人票より)
- 出荷手配・伝票処理・電話応対・データ入力
- 経理業務全般、その他、財務諸表作成業務、税務申告・経理、固定資産管理、棚卸監査
- 経理事務全般(仕訳から決算まで、原価計算含む)、パソコン操作(エクセル、ワード等)による資料作成等
- お客様、外注先からの電話応対、ショールームに来場されたお客様の受付
- ネットショップ運営、HP作成・更新、リスト整理
- 給与計算業務・電話応対・簡単な経理業務
- 新卒採用・社員教育・社内報編集等
- 営業の補助業務。電話での受発注及び起伝。その他パソコンでの見積書作成
- 書類、データ作成、ファイリング、データ入力等
- OA事務。取扱商品及び取引先顧客データの登録、確認、問合せ
就職率
95.1%(令和4年度実績)
※就職率は訓練終了後3か月時点での実績値です。
修了生の主な就職先(近年の実績)
- 金融機関
- 教育機関
- 医療機関
- 製造業関係
- 会計税務事務所
- 住宅関係等の事務部門
賃金情報
修了生の採用賃金実績(前職の経験等の諸条件に応じて異なる場合があります)
- 12~20万円
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
訓練を修了すると経理部門、総務部門での「事務の仕事」についての一連の事務作業や経営の諸活動のデータ収集、分類、整理、分析、伝達のツールとしてのパソコン操作ができるようになりますので、この基本技能を活用して、各種資格も取得しており、就職先企業で即戦力として活躍しています。
就職後は、会社の規模によって異なりますが、例えば、経理事務員の場合決算業務のすべてをマスターするには、小規模企業の場合でも10年ぐらいの経験が必要です。ベテランと呼ばれるまでには、15~20年かかるのが一般的です。
当センターで実施している短期間の能力開発セミナー(有料)を受講したり、就職先の実務経験を活かして、ビジネスキャリア試験(中央職業能力開発協会)に挑戦したり、簿記検定等を受験したりするなど、さらにスキルを向上させることができます。
当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
訓練修了時に取得できる資格
なし
任意に取得できる資格
訓練コースに関連する分野の資格です。
(ただし、合格を保証するものではありません。受検資格等詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。)
簿記検定(日本商工会議所、各地商工会議所)
簿記は、現金の収支や決済、物品の購入、商品の仕入れや販売などの債権や債務の発生等を記録するものです。レベルは4段階に分かれており、最低でも3級できれば2級以上の資格を取得していると就職に有利といわれています。
コンピュータサービス技能評価試験(中央職業能力開発協会)
教育訓練施設や事務所においてコンピュータを活用した各種のサービスを行う人の能力を評価する試験です。部門は、「ワープロ」「表計算」「データベース」部門に分かれており、それぞれ1~3級に分けられています。
建設業経理検定(一般財団法人 建設業振興基金) ※1
一般財団法人建設業振興基金が主催する建設業経理検定の資格は、平成6(1994)年度より、公共工事に係る経理事項審査の見直しにともない、2級以上の有資格者が審査評価の対象となり、建設業に関係する就職に有利とされています。
※1 建設業経理検定
1・2級有資格者については「建設業経理士」、3・4級有資格者については「建設業経理事務士」という称号になります。
就職後のスキルアップ
当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ先
ポリテクセンター島根(島根職業能力開発促進センター) 訓練課
TEL
0852-31-2309
FAX
0852-21-3059