屋内配線に関するケーブル工事、電線管工事、引き込み口配線工事、リモコン配線等の電気設備工事についての知識、技能の習得をします。
電気設備技術科(企業実習付)(訓練期間6か月)のご案内
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
日本版デュアルシステム訓練(企業実習付き) で、現場実践技術を習得します。
電気設備に関する幅広い技能習得を目指し、概ね55歳未満の方を対象とした訓練コースです。
訓練目標
電気設備工事の施工、保守管理及びCADによる屋内配線設計を学び、自動火災報知設備の施工・保守・点検などの技能及び関連知識を習得します。また、企業実習を通じて現場実践技術を習得します。
総訓練時間
- 671時間
訓練内容
1.電気基礎
電気の基礎から始め、電気工事に関する図面の読み方や使用する機器・工具の使い方、これらを使用した基本作業を習得します。また、配線確認にはテスターを使うなど、測定器の使用方法も習得します。
2.電気設備技術
3.CADによる配線設計及び情報活用技術
屋内配線の設計とCAD(※1)による建築図面、屋内配線図の作成を習得します。またパソコン知識としてアプリケーションソフト(表計算・文書計算など)を活用に関する技能と電気工事に関する積算見積技術について習得します。
4.消防設備技術
消防設備の役割・機能、設置基準、関係法令等を学び、自動火災報知設備の設計・施工・点検に関する知識・技術を学びます。
5.企業実習
企業実習は、実際の現場作業の体験を通して、これまで習得した技能・技術を実践するとともに、現場ならではの実践的な技能・技術を習得します。
企業実習内容は施設内訓練との整合性を考慮したもので、受講生の希望の上で事業主と担当職員の協議により計画します。
6.フォローアップ
企業実習を受けて、不足していた技能・技術、関連知識等についての補足等のフォロー(就職前実習)を行います。
※1 CAD
(キャド: Computer Aided Design)は、コンピュータ支援設計とも呼ばれ、コンピュータを用いて設計をすること。あるいはコンピュータによる設計支援ツールのこと。
受講要件
過去の経験の必要性
- 特に必要ありません
事前に習得していることが望ましいスキル
- 特に必要ありません
各訓練科共通要件
- 再就職を強く望んでいる方で、職業訓練を受講することに強い意欲を有している方
- 企業実習による、実際の現場体験を強く希望している方
- 離職者訓練コースの内容を理解し、就職を希望する職務と入所希望訓練科との整合性がある方
- 職業訓練の安全確保及び訓練に支障を来さないような健康状態である方
- 職業訓練を受講する上で必要な、集合訓練における協調性のある方
受講料
無料です。ただし、教科書代(約15,000円)については、実費負担となります。
受講生の入所前の職種と修了後に就職した職種
未経験の方でも、下記の関連する職種に就職されています。
(前職) (修了後の職種)
ホールスタッフ→ 電気工事
販売員 → 電気工事
営業 → 消防設備工事
大工 → 太陽光発電取付工事
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
電気工事士
消防設備士
電気工事士の仕事
電気工事士は、建物を建築するときに、電気の配線を行い、分電盤やコンセント、スイッチ、照明器具などを取り付けて電気が使える状態を作ります。また、通信設備やインターホン、防災・防犯などの設備工事も行います。
作業は通常、数人のグループで行われるため、相互のコミュニケーションが重要です。また、現場では、天井裏や床下での作業、高所での屋外作業など厳しい環境の中で作業を行う場合もあります。一瞬の気のゆるみが大事故につながりますので、慎重で、安全に対する責任感が必要です。
消防設備士の仕事
消防設備士は、消火器やスプリンクラーなどの消化設備、自動火災報知設備などの警報設備、救助袋などの避難設備の設置工事、点検整備を行います。
作業には資格を有する必要があり、点検整備ができる乙種(誰でも受験可能)と工事・点検整備のできる甲種(受験資格があります)があります
電気制御技術者の仕事
電気制御の技術者は、自動化設備の設計、製造および保守・管理の業務に分かれ、異なる専門性を持って仕事をすることになります。
設備設計は、仕様書の内容を満たした設備の設計や電気製図(機器設置図や配線図など)およびPLCを用いたプログラミングなどを実施します。
製造は、設計図や電気図面に合わせて、制御盤などを含む自動化設備の組立て(電気配線を含む)やPLC、センサなどの自動化機器を取付けます。その他、企業の規模によっては、自動化設備の管理・操作(オペレーション)を業務とし、これにより商品を製造します。
管理・保全では、自動化設備の点検(測定)・部品交換を実施し、マシントラブルを未然に防ぎます。不具合が発生した際には修理・部品交換を行い、正常な設備運用を実施します。
このように、電気制御技術者の仕事はひとつではなく、専門性により異なってきます。従って、将来のキャリアアップを考慮した求人への応募が大切になります。
職種との相性(こんな方に向いている)
手先が器用で、高所・狭所での作業やグループでの仕事に苦手意識が無い方
訓練により就職可能な主な仕事
- 電気工事業
- 配電盤、制御盤組立業
- 消防設備業
- 施設保安警備業
- 電気保守保安業務
- 各種製造業
- ビルメンテナンス業務
- 電気設備設計業務
求人票に記載されている職種名
電気工事士、現場作業員(電気工事業)、マンション電気工事スタッフ、管工事
就職後の仕事例(求人票より)
- 電気工事の現場での施工等一式
- 有資格及び上司等の管理指導のもとにおいて、各種電気工事の作業及び設計作成
- 弱電、強電、照明、計装等の電気工事一式
- 制御盤の組み付け工事
- 木造住宅等の電気工事
- 屋内外配線太陽光発電設備、受変電設備の電気工事
- 工場内配線工事・ホテル、ビル等の内線工事
就職率
85.7%(令和4年度実績)
※就職率は訓練終了後3か月時点での実績値です。
修了生の主な就職先(近年の実績)
- 株式会社内村電機工務店
- カナツ技建工業株式会社
- 大山電気有限会社
- 和幸電通株式会社
賃金情報
修了生の採用賃金実績(前職の経験等の諸条件に応じて異なる場合があります)
- 15~25万円
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
上記の「訓練により就職可能な主な仕事」の業種の中で活用が見込めます。
訓練修了時に取得できる資格
低圧電気取扱業務に係る特別教育
任意に取得できる資格
訓練コースに関連する分野の資格の一例です。(なお、合格を保証するものではありません。受験には実務経験が必要な場合がありますので、受検資格、費用等詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。)
第一種電気工事士 (一般財団法人 電気技術者試験センター)
第二種電気工事士 (一般財団法人 電気技術者試験センター)
第4類消防設備士 (甲種・乙種)(一般財団法人 消防試験研究センター)
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施しています短期間の在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料))を受講したり、就職先の実務経験を生かして、国家資格である技能検定に挑戦するなど、さらにスキルを向上させることができます。当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ先
ポリテクセンター島根(島根職業能力開発促進センター) 訓練課
TEL
0852-31-2309
FAX
0852-21-3059