本学の概要

教育と研究

本学の教育

「科学、技術、技能」の三位一体を表したモニュメント

本学の正門には、「科学、技術、技能」の三位一体を表したモニュメントがあります。これは、本学の独特のカリキュラム編成と教育方法を表したものです。本学の教育においては、既存の知識の体系である科学-理論を教える場合に、必ずその理論を実験によって確認し、さらには実際の機構や機器として作成するための実習を行います。逆に言えば、実験によって再現し、実習として確認できることを前提として、理論を学ぶのです。このことは、学生の「学び」のうえにおいても、単に理論を机上のものに留めず、自身の関心や課題に引き付けて体得することができるという効果を生みます。
また、このように実験や実習を多く行う以上、必然的に少人数教育と機器の充実が要請されます。本学においては、個々の学生が理論を実験や実習によって体得することを求めますので、この要請に十分に応える教官群と機器を準備しています。
最後に学生は、総合制作(卒業研究)という形でその教育の成果が試されます。実際のマシンやプログラムの企画、設計、製作、評価を行い、学んだ理論が生かせているか、技術的に高度な目標が達成できているか、何より実際に使用に耐えうるかが厳しく問われることとなります。
これら一連の過程を経た学生のみが、真に社会の課題に応じうる実践技術者に成長するのです。

就職と進学

本学を卒業した学生は、2つの進路を選択できます。
1つは技術者としての就職です。
もう1つは、倉敷市の中国能開大を含む、3~4年次(応用課程)への進学です。
就職の場合、高等専門学校(高専)か、理系の大卒相当の技術系職種を目標としています。就職先は多くの学生の出身地である広島、岡山両県となっています。
但し、本学では「生まれ故郷に還る」ことを学生がかなえられるように支援しますので、他県の出身者、しまなみ海道や備北、広島市等の出身の学生でも、その出身地に応じた技術系の就職を目標とすることができます。もちろん、他地域の就職を希望する学生にもしっかりとした支援を行います。
進学の場合は、ほとんどの卒業生が中国能開大への推薦入学となっています。例年3~4割程度が進学しており、一部は近畿能開大、四国能開大などに推薦入試により進学します。進学率は厚生労働省系の短期大学校では最も高くなっており、本学は能開大の1~2年次のキャンパスとしての性格も有しています。4 年次卒業後は、理系の大卒としての就職や、国公立を中心とした大学院への進学が可能です。

2つの進路

本学の研究

本学の教育が、既存の科学や技術の統合的な運用による問題解決能力の向上を志向しているのと同じように、本学は研究においても社会における実際的な問題解決を志向しています。具体的には、企業等が抱える技術的な課題を対象に、共同研究等の形式でこれの解決を目指す研究を行っています。
従って、本学における研究は、新たな科学的知見の競争的な発見や、個別の学芸を究めるといったような目標を持ちません。本学においては、それらの先行的な知見を活かして実際の問題を技術的に解決すること、即ち技術を社会的課題において「実践」することを目指すものなのです。
その研究内容は多岐にわたります。ミカンの皮剥きマシーン、洗浄ノズルの節水機能の大幅な向上、自動車ナンバープレート読み取りシステム、機械の稼働状況を発信する小型コンピュータなどさまざまです。しかし、これらに共通することは、社会の課題を技術の力で解決するという、「実践」への志向なのです。
今後も本学は地域の産業社会の問題に対し、技術的アプローチによる問題解決を目指した研究に取り組み、地域社会に対する貢献に取り組んでまいります。

ミカンの皮剥きマシーン
ミカンの皮剥きマシーン
洗浄ノズルの節水機能
洗浄ノズルの節水機能
ナンバープレート読み取りシステム
ナンバープレート読み取りシステム
卒研室
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電池6本で動くPico-EVカート「ピコサンブラック」号
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ドローンの設計及び製作
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