生産システムで機器を制御しているPC(Programable Controller)をネットワークに接続するための技術、工場内のネットワーク構築に関する技術および関連知識を習得する。
生産機器(PLC)の仕組みやTCP/IPによる有線/無線ネットワークなど情報システム構築技術を習得します。各種ネットワーク機器の実機を用いて、ネットワークを構築・管理するための技術を習得します。
スマート生産サポート科のご案内
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
生産現場では、生産設備の製作、設備の改善、設備保全など多様なスキルを持つ人材が必要とされています。近年の傾向では一つに特化した技術だけではなく、総合的なスキルを持った人材が求められています。スマート生産サポート科では生産設備の自動化に関する幅広い技術を習得し、現代の求人ニーズに応えています。
特に近年はタブレット端末の開発が急速に進んでいます。外からエアコンを操作して帰宅時の部屋の状態を快適にするなどタブレット端末を用いて機器の制御を行えるようになってきました。このように生産現場のラインを外部機器を用いて制御を行うことで、生産現場の効率を高めています。生産現場のシステム開発・管理に興味がある方にお勧めです。
訓練全体(6ヶ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 工場内における情報インフラの知識を有し、工場内ネットワークの保守・管理ができる。
- タブレット端末等を用いた生産設備制御システムの開発・保守・管理ができる。
総訓練時間
- 670時間
訓練到達目標
1.「工場内ネットワーク構築技術」
2.「生産支援サーバ構築技術」
生産情報システムのサーバとしてLinuxの導入・基本操作から管理者として必要な運用管理技術などを習得します。さらに、生産現場で発生する情報を共有するために各種サーバ(WebやFTPなど)の構築技術を習得します。
3.「生産支援情報発信技術」
生産管理システムの入力画面(フロント・エンド)を開発するためのGUIツール(VisualBasic等)および関連知識を習得する。
4.「生産支援システム構築技術」
過去半年の売上数値など、膨大な量の情報を公開するにはデータベースを用います。データベース上のデータを検索する場合、そのデータが何を示しているのかを記し、管理する必要があります。データベースの設計・構築・運用方法について学び、データベースを用いた生産システム構築技術を習得します。
5.「生産システム制御開発技術」
生産システムの開発にはJavaという特殊な言語を用います。システムの開発に用いられる言語のことをプログラミング言語といいます。Javaはタブレット端末に入れるソフトウェアの開発に使われています。Javaプログラミングの概要からグラフィックを用いたプログラミング技法について学び、ソフトウェア開発・設計技術を習得します。
6.「多機能通信端末デバイス制御プログラミング」
タブレット端末に用いられているアプリケーションはJavaを用いています。パソコン上でアプリケーションを開発し、パソコンとタブレットを繋げることで作成したアプリケーションの動作を確認します。タブレット端末を用いたアプリケーションの開発手法から、タブレットに搭載している様々なセンサを用いたアプリケーションの開発方法を学びます。
7.「生産支援Webアプリケーション開発」
Java言語を利用し、サーブレット/JSPなどWeb技術を用いたWebアプリケーションの開発技術を習得します。総合課題として、生産拠点に点在する生産機器の稼働状況をデータベースに蓄積し、タブレット端末を用いて生産機器の稼働や停止を指示したり、緊急停止している生産機器を復旧させたりするようなWebアプリケーションの開発に取り組みます。
受講要件
過去の経験
- 特に不要
事前に習得していることが望ましいスキル
- パソコンによるインターネットの利用、メールの送受信の経験がある方
プログラマ、ネットワークエンジニア等の経験は必要ありません。
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望している方
- 訓練を受講することに熱意を有している方
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有している方
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態・受講態度等)
- 職業訓練を受講する上で必要な、集合訓練における協調性のある方
※受講希望者が多数の場合、上記の条件を満たしていても受講できないことがあります。
受講料
無料です。ただし、教科書代については、実費負担となります。
受講者の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
製造現場作業が未経験の方でも、下記のような製造業と関連する職種に就職されています。
(前職) (修了後の就職先)
塾講師 → プログラマー
営業(物流) → プログラマー
製造・金属加工 → プログラマー
機械オペレーター → 光学機器製造(品質管理部門)
事務所(役所) → 事務(電気・ネットワーク業)
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
生産、製造現場に関連したネットワーク(インフラ)エンジニア、Webプログラマ、システムエンジニア(SE)、プログラマ
仕事の内容
企業などのコンピュータネットワークシステムを構築・設計し、運用・保守、管理などを行うのが、ネットワークエンジニア(NE)の仕事です。
UNIXやLinux、Windows(ウィンドウズ)など、さまざまなプラットフォームや、ファイアウォール、DNSなど、サービスの特性を理解し、これらネットワークの連携を実現します。
システムエンジニアの一種として、主にネットワーク通信に特化したエンジニアのことを指しています。
この職種との相性(こんな方に向いています)
ネットワークエンジニアやシステムエンジニアは職業柄いろいろな人々と接触する機会が多く、十分に意志疎通が図れる人間であることが求められます。
そして、企業と社会の仕組みを情報システムを通じて変えていく役割を負っているので、企業、社会と、そこで働く人々への影響という点でバランス感覚を持った人間であることも求められます。 問題発見・解決能力、柔軟で弾力性のある思考力・発想力、表現力、開発チームをマネジメントする能力などが重要とされます。
物事を筋道立てて論理的に考え、手順を一つ一つ正確に組み立てていく、コツコツとやり抜く方に向いています。
訓練により就職可能な主な仕事
- ネットワーク構築/運用管理
- データベース構築/運用管理
- webアプリケーションの開発
- ソフトウェアの開発
- テクニカルサポート
求人票に記載されている職種名
- ネットワークエンジニア
- インフラエンジニア
- サーバー保守エンジニア
- Web系システムエンジニア
- Webアプリ開発
- システムエンジニア
- プログラマ
- システム運用・保守
※ この分野は即戦力を優遇しているが未経験者でも就職可能な求人有り
就職後の仕事例
編集中
就職率
61.9%(スマート生産サポート科 令和5年度 修了分 実績値)
修了者の主な就職先
- (株)ツノダ
- (株)コロナ
- 日本ビール(株)
- (株)アイエンター
- (株)タクミコーポレーション
- (株)ジェスク
- (株)ステップテクニカ
(順不同 敬称略)
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
スマート生産サポート科の訓練を修了することにより"ものづくり"の面白さと大切さがわかります。 プログラムの基本は習得できていますので、この基本技能を活用して、就職先企業で活躍できるようになります。
就職後は、就職先の仕事内容によっても異なりますが、訓練で習得した技能・技術によって概ね3ヶ月 から6ヶ月程度でベテラン技能者のOJTにより、就職先が期待する仕事(標準的な作業時間と品質・仕上がり) ができるようになります。 およそ、2~3年で熟練度は向上し、細かく指示されなくとも自らの判断で仕事が できるようになります。
修了時に取得できる資格
なし
任意に取得できる資格
訓練期間中に受講者の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。受験手続きの説明や合格できる技能レベルへの到達は訓練を受講することで可能です。
※ただし、合格を保証するものではありません。資格合格へ向けて個人個人の努力が必須となります。
※各種資格試験は、入所時により訓練期間中に受験できない場合もあります。試験案内や試験内容に関する詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。
基本情報技術者(独立行政法人情報処理推進機構)
OCJ-P(Oracle Certified Java Programmer) Bronze
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施しています短期間の 在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料)) を受講したり、就職先の実務経験を活かして、さらにスキルを向上させることができます。当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ先
ポリテクセンター新潟 【訓練課受講者係】
TEL
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FAX
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