パソコン基礎で操作を学んだ後、ソフトを用いて文書作成、表計算を学習します。履歴書・職務経歴書などの就職活動に必要な書類の作成も行います。
建築系ソフトであるJW-CADの操作を学び、各種コマンドを段階的に習得します。
最終的に、屋内配線図(電気工事の図面)を作成できるようになります。
※パソコン初心者の方でも心配ありません。
電気設備技術科のご案内
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
訓練では、2つの柱があります。1つ目は、電気工事の設計・施工の習得になります。電気工事には、絶対に第二種電気工事士が必要になります。そのため、訓練を通じ電気工事の基礎から施工までを実習を通じまで学び、資格取得を目指します。また、消防設備の点検や工事についても習得します。2つ目は、電気制御装置(シーケンス制御及びPLC制御回路)の設計・製作・保守の習得になります。工場内にある機械装置やコンベアなどをコントロール(制御)する方法を学びます。また、電気制御装置(シーケンス制御及びPLC制御回路)の組立てや配線、プログラムなども学び習得します。訓練修了時の目標人材像は2つ設定し、電気工事を中心とした設備工事業と電気制御装置の設計・組立を中心とした製造業への関連職種に幅広く対応できるようにしています。
訓練全体(6か月間)の目標人材像(訓練目標)
- 電気工事の設計・施工及び保守ができる。
- 電気制御装置(シーケンス制御及びPLC制御回路)の設計・製作・保守ができる。
(下記写真の訓練課題例参照)
訓練課題例

訓練課題例1

訓練課題例2

訓練課題例3

訓練課題例4
総訓練時間
- 671時間
訓練到達目標
1.「電気の基礎知識と配線作業」
第二種電気工事士資格取得を目指す訓練を行います。
第二種電気工事士を目指す理由は、電気工事の仕事をするためには電気工事士の資格が必ず必要になるからです。電気工事士で無くてもできる仕事は一部あります。
訓練では第二種電気工事士の筆記試験に向け「電気に関する基礎知識」を学び、簡単な配線作業を通じ技能試験に関する技能を習得します。また、関連する法令などの知識を習得します。これにより、電気工事や通信工事、消防設備工事、空調工事、ビル管理、製造業における電気工事など、電気工事を行う仕事へと就職できるようになります。
※第二種電気工事士資格は入所時により訓練期間中に受験できない場合もあります。

訓練風景1

訓練風景2
2.「電気設備工事実習」
電気設備工事実習では、一般住宅や工場などの工事をイメージした工事の施工方法を習得します。金属や合成樹脂でできた電線管の切断・曲げ・接続等を行った後、照明やコンセントを設置する配線作業を行います。
第一・二種金属線工事も行い、実習を通じ専門知識・技能を習得します。また、関連知識を習得します。
※1m程の脚立に登る高所作業を含む実習になります。また体力が多少必要ですが、年配者や女性でもできます。

電気設備工事実習風景1

電気設備工事実習風景2
3.「消防設備」
消防設備の工事と点検が可能な消防設備士甲4類(火災報知器)の資格取得を目指す訓練を行います。
近年設置が義務化された感知器などの構造や動作原理、消防法令等の基礎知識、消防設備士制度、設置基準を学び、自動火災報知設備等の設計、施工、点検の実習を通じて、消防設備の知識・技能を習得します。また、関連知識を習得します。
※消防設備士資格は入所時により訓練期間中に受験できない場合もあります。

消防設備実習風景1

消防設備実習風景2
4.「有接点シーケンス・PLC制御」
私たちの身の回りで様々な自動制御(シーケンス制御・PLC制御)が使われています。
特に、製造業の生産現場で重要な制御のひとつであるシーケンス制御・PLC制御について、機器に触れながら学んでいきます。
有接点シーケンス制御は、各電気機器の間を電線で配線し制御する方法です。一方のPLC制御はPLCというコンピュータにプログラムを入力することで様々な制御を行う方法です。実習を通じて、生産現場で必要な電気制御設計・組立て・電気保全などの仕事に必要な知識・技術を習得します。

有接点シーケンス・PLC制御実習風景1

有接点シーケンス・PLC制御実習風景2
5.「制御盤作成」
制御盤とは、機械や生産ラインを操作・制御(コントロール)するための各電気機器を納めた箱のことになります。前の訓練でシーケンス制御やPLC制御の制御方法についての知識・技術を習得したうえで、制御盤の製作をします。
また、第一種電気工事士に関わる高圧受変電設備(高圧配電盤)についても学びます。
実習の中ででは、配電盤・制御盤組立てをする会社で製造されるような製品を製作します。制御盤製作の中で、製造の流れや施工方法の知識・技能を学びます。また、配電盤・制御盤は定期的なメンテナンスが必要になるため、点検・修理方法についても学びます。実習を通じて、配電盤・制御盤組立て・保守(メンテナンス)や電気制御設計の仕事に必要なこの知識・技術を習得します。

実習風景1

実習風景2
6.「パソコン基礎とCAD操作」

パソコン基礎とCAD操作
受講要件
過去の経験
- 特に不要
事前に習得していることが望ましいスキル
- 電気の基礎理論を学習しますので、簡単な算数の計算方法が分かる方(分数の計算、平方根の計算、三角関数など)は、さらに訓練効果が期待できます。
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望している方
- 訓練を受講することに熱意を有している方
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有している方
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態・受講態度等)
- 職業訓練を受講する上で必要な、集合訓練における協調性のある方
※受講希望者が多数の場合、上記の条件を満たしていても受講できないことがあります。
受講料
無料です。ただし、教科書代については、実費負担となります。
他に作業服、安全帽などが必要になりますが、お手持ちのものがあれば購入の必要はありません。
受講者の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
未経験の方でも、下記のような電気設備関連の職種に就職されています。
前職(R5・R6年度入所割合)→就職先
製造業(金属加工・機械・食品・営業等)(48.3%)→電気工事士・通信工事、製造業(制御盤組立・設計含む)
サービス業(介護・飲食等)・娯楽業(12%)→電気工事士
土木建築業(作業員・営業等)(6.9%)→電気工事士
小売業(販売員・営業等)(8.6)→電気工事士、制御盤組立て
運送業(5.2%)→電気工事士、空調工事、製造業
不動産業(3.4%)→電気工事士
倉庫業(3.4%)→空調工事
農業(3.4%)→電気工事士
その他(8.8)→電気工事士、公務員等
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
- 電気工事
- 施工管理
- 消防設備
- 電気設備設計
- 電気通信工事
- 空調設備工事
- 配電盤・制御盤組立て
- 配電盤・制御盤設計
- 電気制御設計
- PLC制御設計
- 計装
- 製造業(機械機器、電子部品、食品等):制御装置の保全、工場電気設備の保守・保全
- 電気設備の保守・保全(ビル管理等)
電気工事士の仕事
Job tagによる仕事紹介
1.設備工事・設備管理関係
2.製造業関係(当科は製造ラインの設計・組立・保全に関わる仕事に関係します。)
電気工事職種との相性(こんな方に向いています)
- 現場仕事のため、フットワークが軽く体力に自信があり、安全作業ができる方。また、グループ作業となることがあるため、協調性を持ち合わせ、コミュニケーションをうまく取れる方。
訓練により就職可能な主な仕事
- 建築物の屋内配線設計、施工の業務(電気工事、消防設備、空調設備等)
- 建築物の設備機器の保守、管理の業務(消防設備、空調設備、ビル・工場の設備管理等)
- CADによる図面作成の業務(電気設備設計、電気制御設計等)
- 制御盤の設計、製作及び保守点検の業務(電気制御設計、配電盤・制御盤設計・組立等)
求人票に記載されている職種名
- 電気工事
- 施工管理
- 消防設備
- 電気設備設計
- 電気通信工事
- 空調設備工事
- 配電盤・制御盤組立て
- 配電盤・制御盤設計
- 電気制御設計
- PLC制御設計
- 計装
- 製造業(機械機器、電子部品、食品等):制御装置の保全、工場電気設備の保守・保全
- 電気設備の保守・保全(ビル管理等)
就職後の仕事例(求人票より)
- 電気設備工事の設計・施工管理
- 一般内線・電気設備工事
- 電気器具配線及び組立工
- 工事現場の施工管理
- 配線工事・照明工事他
- 電柱や電線機器の保守
- 官公庁から一般住宅などの電気工事
- 一般住宅、工場、アパート、マンション等の消防設備、空調工事
就職率
100.0%(電気設備技術科 令和6年度6・12月修了生分 実績値)
修了者の主な就職先
- (株)東芝
- (株)ユアテックサービス新潟営業所
- (株)良電社
- 長岡電業(株)
- 三起電装(株)
- 朝日電設工業(株)
- 柳下技研(株)長岡工場
- 三穂エンジニアリング(株)
- 星防災設備(株)
- 日本ビルコン(株)
- (株)ミタカ
- (株)成田屋電設
- 大原電業(株)
- (株)トーシス新潟
- 峯栄電工(株)
- 京和工業(株)柏崎工場
- (株)八重電業
(順不同 敬称略)
訓練で習得した職業能力を活かした就職先での活躍状況
電気工事・消防設備・空調工事・ビル管理等の会社へ就職した方々は、電気工事の基礎や管工事等について学び、かつ訓練中や修了後に第一種・二種電気工事士試験に合格し現場で皆様共に活躍されています。
また、配電盤・制御盤組立てや生産ラインの組立・電気保全の製造業へ就職した方や、ビル管理等に就職した方は、主にシーケンス制御、PLC制御、配電盤・制御盤、高圧受変電設備の基礎を学び、現場で学んだことを活かしながら活躍されています。
就職後は、就職先の仕事内容によっても異なりますが、訓練で習得した知識・技術を基本として仕事に従事することになります。就職先でのベテラン技能者のOJT(On-the-JobTraining)により、就職先が期待する仕事(標準的な作業時間と仕上がり)ができるようになります。およそ、3~5年で熟練度は向上し、細かく指示されなくとも自らの判断で仕事ができるようになります。
上記で記載したように、活躍された方々を活躍事例として一部掲載しております。
修了時に取得できる資格
低圧電気取扱い業務に係る特別教育修了証
- 労働安全衛生法第59条第3項及び労働安全衛生規則第36条第1項第4号で低圧、高圧、特別高圧の「充電電路や充電電路の支持物の敷設、点検、修理若しくは操作等の業務」(電気取扱業務)に労働者を就かせるときは、事業者が「安全衛生特別教育規程」に基づく安全または衛生のための特別の教育を行わなければならないと義務づけられています。
- 本特別教育は、訓練中に実施し、特別教育修了者に特別教育修了証が当センター所長名で交付されます。
任意に取得できる資格
訓練期間中に受講者の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。受験手続きの説明や合格できる技能レベルへの到達は訓練を受講することで可能です。
※ただし、合格を保証するものではありません。資格合格へ向けて個人個人の努力が必須となります。
※各種資格試験は、入所時により訓練期間中に受験できない場合もあります。試験案内や試験内容に関する詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。
電気工事士
電気工事士は、第一種電気工事士と第二種電気工事士の2種類があります。
第一種は、一般用電気工作物および高圧・特別高圧で受電する電気設備で最大電力500kw未満の自家用電気工作物の電気工事に従事できます。
第二種は、一般の住宅や商店で利用する小型の電動機や電気器具、照明等のための低電圧で、比較的受電電力の小さい電気施設の電気工事に従事できます。
※試験案内や試験内容に関する詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。
電気設備技術科と全国の参考データ
- 電気設備技術科における第一種・第二種電気工事士(学科試験・実技試験含む)合格率
合格率は、20代前半から60代後半までの受験された方々のデータになります。
第二種電気工事士:97% 一種電気工事士合格率:57.1%
【注意】上記のデータは、指導員の指導方法を守った方々のデータのみになります。
- 全国における第一種・第二種電気工事士(学科試験・実技試験含む)合格率(R6年度)
第4類消防設備士
第4類消防設備士は、乙種と甲種の2種類があります。
乙種4類は、自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備等に関する整備、点検に従事できます。
甲種4類は、自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備等に関する工事、整備、点検に従事できます。
※試験案内や試験内容に関する詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。
電気設備技術科と全国の参考データ
- 電気設備技術科における第4類消防設備士甲種合格率
合格率は、少ない受験者数ながら受験された方のデータになります。
第4類消防設備士甲種:100%
【注意】上記のデータは、指導員の指導方法を守った方々のデータのみになります。
- 全国における消防設備士(甲4類)(学科試験・実技試験含む)
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施しています短期間の 在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料)) を受講できます。就職先で電気工事や工場の設備管理・ビル管理の実務経験を活かし国家試験に挑戦した場合は、 (一財)建設業振興基金の電気工事施工管理技術検定 、 (一財)電気技術者試験センター の第三種電気主任技術者試験 、 (一財)省エネルギーセンターのエネルギー管理士 、 (一財)電気通信国家試験センターの工事担任者などを受験するなど、さらにスキルを向上させることができます。
また、就職先で製造業の実務経験を活かし国家資格である技能検定に挑戦した場合は、電機機器組み立て(シーケンス制御作業)や機械保全技能検定(電気系保全作業)、電気機器組立て(配電盤・制御盤組立て作業))などを受験したりするなど、さらにスキルを向上させることができます。
当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ先
ポリテクセンター新潟 【訓練課受講者係】
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