【ものづくり】に必要な機器、器工具の使い方とガス技能講習、安全教育を習得します。
・各種手工具類の取り扱いができる
・ガス切断ができる
・グラインダー作業ができる
・安全衛生作業ができる
ものづくり溶接加工科(訓練期間6ヶ月)のご案内
導入講習付きコースについて
導入講習付きコースについては、 ものづくり溶接加工科(導入講習付きコース)のご案内 をご覧ください。訓練の概要(訓練により習得できる技能)
建設産業・電気産業・自動車産業など、幅広く日本の基盤産業を支える溶接・精密板金技術を基礎から習得し、【ものづくり】の世界への再就職につなげます。
訓練全体(6ヵ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 鉄鋼材の加工及び炭酸ガスアーク溶接作業ができる。
- TIG溶接法による溶接施工及び被覆アーク溶接作業ができる。
総訓練時間
- 662時間
訓練到達目標
1.「金属加工基本作業(4週間)」
2.「炭酸ガスアーク溶接作業(8週間)」
屋内の溶接では、最も多く使用されている溶接法で、一般的には半自動溶接とも呼ばれます。この溶接の技能と関連知識を習得します。
また、産業用ロボットの教示作業及びロボット溶接作業について習得します。
3.「被覆アーク溶接作業(4週間)」
最も古くから使用されている溶接法で、屋内・屋外で使用できます。この溶接の技能と関連知識を習得します。
・被覆アーク溶接装置の取り扱いができる
・下向き溶接ができる
・立て向き溶接ができる
・JIS検定基本級・専門級レベルの技能が習得できる
4.「TIG溶接作業(4週間)」
ステンレス鋼、アルミニウム合金などの金属の溶接に使用される溶接法で、アルゴン溶接とも呼ばれます。この溶接の技能と関連知識を習得します。
・TIG溶接装置の取り扱いができる
・ステンレス鋼の溶接ができる
・下向き溶接ができる
・立て向き溶接ができる
・JIS検定基本級・専門級レベルの技能が習得できる
5.「精密板金CAD作業(4週間)」
薄板の加工作業に関する専門的な技能及び関連知識を習得します。
・展開図が描ける
・図面に従い切断及び加工ができる
・レーザー加工及び各種曲げ加工ができる
・CAD(Solidworks)の基本操作ができる
受講要件
過去の金属加工の経験
- 特に必要ありません。
事前に習得していることが望ましいスキル
- 特にありません。
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望している方
- 訓練を受講することに熱意を有している方
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有している方
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態・受講態度等)
受講料
無料です。ただし、テキスト代等(約13,000円)については、実費負担となります。
受講生の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
溶接が未経験の方でも、下記のような溶接に関連する職種に就職されています。
(前職) (修了後の職種)
・住宅販売員 → 圧力容器の溶接工
・コンビニ店員 → 建築板金工
・飲食店店員 → クレーン部品の溶接工
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
溶接工
金属加工の仕事
造船所などでの組立作業をはじめ、ビルや橋などの鉄骨建設現場や各種機器の製造などで、製品や構造物を溶接するのが、溶接工です。
溶接とは、金属材料の接合する部分のすき間に、溶接棒やワイヤを接触させ、そこに熱を加えて、金属材料と溶接棒を同時に溶かしながら、 必要な長さや厚さで接合することです。
溶接には、溶接工が溶接棒やワイヤを1本1本操作する手溶接と、ワイヤが自動的に供給される半自動溶接があります。
溶接工は、まず、溶接する材料によって、適切な電流や電圧に調整して、適切な溶接棒やワイヤを選んで、作業をします。 作業時に発生するガスや飛び散る高温の金属から身体を守るため、溶接工は、耐熱の作業服やマスク、強い光から目を守るために遮光マスクを着用します。
溶接工は、接合部分に空洞やムラが出来ないように注意しながら、溶接棒やワイヤを操作して、作業をします。
また、ビルや橋などの建設現場での溶接作業の場合、高所や足場の上などで行われるため、常に安全に気を配ります。
職種との相性(こんな方に向いている。)
「ものづくり」に興味があり、じっくり忍耐強く仕上がりを重視した作業ができる方。性別は全く問いません。
訓練により就職可能な主な仕事
- 溶接作業による構造物等を製作する業務
- 切断・溶断による構造物等の解体業務
- 溶接施工関連の見積もり、工程等の業務
- 非破壊検査等による施工診断業務
求人票に記載されている職種名
製缶工、溶接工、溶接仕上げ工、機械の溶接及び組立修理、板金作業補助、溶接・板金・組立工
就職後の仕事例(求人票より)
- クレーン車製造に使用する各種鉄鋼構造物の製缶溶接作業全般
- 部品の仮組、先付溶接・本溶接
- 建築用型枠製造のための溶接業務
- 鉄板の溶接作業、半自動溶接
- ロボット溶接オペレーター
- 図面を読み、厚板(9mmまで)・鋼板の加工・溶接・組立
- 溶接構造部品をショットブラスト装置や手作業によるグラインダー、ペーパー工具を等を使用しての仕上げ作業
- ガス切断、曲げ加工、仕上げ加工
- 工場内でのステンや鋼材の溶接、ロー付け作業
- 機械の修理やメンテナンス
- 制御盤を作る板作業で、穴あけ、研磨等の溶接作業の補助
就職率
令和元年度 93.5パーセント
令和2年度 100パーセント
令和3年度 95.0パーセント
令和4年度 100パーセント
就職先のイメージ
- 船舶製造・修理業、船舶用機関製造業
- 特殊車両・運搬車両製造(溶接作業・組立作業)
- 各種輸送設備の設計、製作(溶接作業・製缶作業)
- 機械部品の製造、修理(溶接作業)
- 建設・建築業(溶接作業・板金作業)
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
訓練を修了すると全員が被覆アーク溶接、半自動アーク溶接、TIG溶接の下向き姿勢の溶接技能の基本は習得できていますので、この基本技能を活用して、 就職先企業で製作する部品、製品の溶接ができるようになります。
就職後は、就職先の仕事内容によっても異なりますが、訓練で習得した技能・技術によって3ヶ月程度で概ね就職先でのベテラン技能者のOJTにより、 製作物の一部であれ、就職先が期待する仕事(標準的な作業時間と品質・仕上がり)ができるようになります。およそ、2~3年で熟練度は向上し、細かく指示されなくとも自らの判断で仕事ができるようになります。
修了者の声
- 今まで触れたことのない“ものづくり”の溶接についての専門的知識や技能を学べたことがとても良かったです。指導員の方々や受講者とアットホームな雰囲気を築きながら訓練を受講することができました。
- 「何も知らないで入社した人と比べて、すぐに溶接ができたのは会社にといって大きなメリットだった。」と言われました。そのときに「センターで勉強してよかった。」と改めて実感しました。
採用企業の声
- 修了生は、訓練の中で基本をしっかり身につけ、ものづくりをやりたいという気構えをもって入社して来ますので、人材育成の面で非常に助かっています。
訓練受講中に取得できる資格
ガス溶接技能講習【香川労働局登録教習機関[香労登録第5号](登録有効期間満了日:令和11年3月30日)】
ガス溶接等の業務は、労働安全衛生法第61条によって下記の者でなければ就業してはならないこととされております。当センターは、2)の都道府県労働局長の登録を受けた教習機関となっており、訓練修了者に対してガス溶接技能講習修了証が当センター所長名で交付されます。
- ガス溶接作業主任者免許の所持者(都道府県労働局長が交付)
- ガス溶接技能講習修了証の所持者(都道府県労働局長の登録を受けた教習機関が交付)
- 上記に該当し満18歳以上の者
アーク溶接特別教育
労働安全衛生法59条第3項及び労働安全衛生規則第36条で、アーク溶接等の業務に労働者を就かせるときは、事業者が「安全衛生特別教育規程」に基づく安全または衛生のための特別の教育が義務づけられています。
本特別教育は、訓練中に実施し、修了時に特別教育修了証が当センター所長名で交付されます。
自由研削といし特別教育
労働安全衛生法第59条第3項及び労働安全衛生規則第36条で研削といしの取替え、取替え時の試運転業務等を行う業務に労働者を就かせるときは、事業者が 「安全衛生特別教育規程」に基づく安全または衛生のための特別の教育が義務づけられています。
本特別教育は、訓練中に実施し、修了時に特別教育修了証が当センター所長名で交付されます。
産業用ロボット(教示)特別教育
労働安全衛生法第59条第3項及び労働安全衛生規則第36条で作業用ロボットの教示等の業務に労働者を就かせるときは、事業者が 「安全衛生特別教育規程」に基づく安全または衛生のための特別の教育が義務づけられています。
本特別教育は、訓練中に実施し、修了時に特別教育終了証が当センター所長名で交付されます。
粉じん作業特別教育
労働安全衛生法第59条第3項及び労働安全衛生規則第36条で特定粉じん作業に係る業務に労働者を就かせるときは、事業者が 「安全衛生特別教育規程」に基づく安全または衛生のための特別の教育が義務づけられています。
本特別教育は、訓練中に実施し、修了時に特別教育終了証が当センター所長名で交付されます。
任意に取得できる資格
訓練期間中に受講生の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。受験手続きの説明や合格できる技能レベルへの到達は訓練中十分可能です。(※但し、合格を保証するものではありません。詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。)
JIS検定(溶接技能者評価試験)
溶接作業を行う作業者“溶接技能者”の資格で、基本級(下向姿勢の溶接)と 専門級(立向、横向及び上向姿勢の溶接並びに管の溶接等)があり、さらに試験材料の種類と厚さ、溶接方法などとの組合せにより45種類ほどに資格が分かれます。試験は学科試験及び実技試験(資格の種別に応じた試験材料に溶接作業を行う。)によって評価されます。専門級は、基本級に合格していないと受験できません。
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施しています短期間の在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料))を受講したり、就職先の実務経験を活かして、国家資格である技能検定に挑戦したり、(社)日本溶接協会の手溶接技能者のその他の種目を受験したりするなど、さらにスキルを向上させることができます。当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ先
訓練課
TEL
087-867-6716
FAX
087-867-6856
kagawa-poly02@jeed.go.jp