精密部品を製作・検査するのに必要な測定技術(確実な測定力・正確な読取り力)を習得します。製図を行う上でも必要な技術です。
機械・CADオペレーション科(訓練期間6ヶ月)のご案内
導入講習付きコースについて
導入講習付きコースについては、
機械・CADオペレーション科(導入講習付きコース)のご案内をご覧ください。
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
工作機械を用いた切削加工を行う加工分野と機械製図を行う製図分野に重点を置いたコースです。加工分野では、普通旋盤、フライス盤の汎用工作機械と、数値制御工作機械を使用した、マシニングセンタ・NC旋盤の訓練を行い、切削加工の知識、技術を習得します。また、精密測定の知識、技術も同時に習得します。製図分野では、機械製図の規格に準拠した知識と、CADを用いた製図の基礎知識を習得します。
訓練全体(6ヵ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 機械製図を理解し、2次元CADにより様々な機械図面を作成することができる。
- 切削加工基本とNC機械のプログラミング及び加工ができる。
総訓練時間
- 662時間
訓練到達目標
1.「測定(1週間)」
2.「普通旋盤/NC旋盤(5週間)」
旋盤とは円筒状の部品形状を作る工作機械です。この訓練では、手動で機械を操作する普通旋盤とパソコンでプログラミングを行い、作成したプログラムで機械を操作するNC旋盤を使用し、切削加工の知識・技能を習得します。
3.「フライス盤/マシニングセンタ(5週間)」
フライス盤とは四角形状の部品を作る機械です。この訓練では、手動で機械を操作するフライス盤とパソコンでプログラミングを行い、作成したプログラムで機械を操作するマシニングセンタを使用し、切削加工の知識・技能を習得します。
4.「労働安全衛生法にもとづく特別教育(1週間)」
ものづくりに必要な研削といしの取り付け、取り外しについての知識と技術を習得します。
5.「製図基本(4週間)」
図面を読んだり、描いたりするには製図に関する規格(JIS)を理解することが必要になります。この訓練では、手書きによる製図を通じて、規格に基づいた図面作成の知識と、技術を習得します。
6.「2次元CAD(使用ソフト:Auto CAD)(4週間)」
コンピュータを利用して図面を作成するのがCADです。CADは手書きによる製図に比べ、図面の作成、管理を効率的に行うことができます。この訓練では、CAD操作方法、図面作成、図面データの管理について学びます。
7.「3次元CAD(2週間)」
2次元で表現される図面とは違い、コンピュータ上で、部品の立体形状を描くことができるソフトが3次元CADです。この訓練では3次元CADの基本的な操作方法、部品形状の作成を学びます。
8.「3Dプリンタ(2週間)」
3次元CADで作成したモデルデータを活用し、3Dプリンタによる立体造形の知識と、技術を習得します。
受講要件
過去の機械加工の経験
- 必要ありません。
事前に習得していることが望ましいスキル
- 特にありません。基礎から学ぶことができます。
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望している方
- 訓練を受講することに熱意を有している方
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有している方
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態・受講態度等)
受講料
無料です。ただし、テキスト代等(約12,000円)については、実費負担となります。
受講生の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
機械加工が未経験の方でも、下記のような機械加工に関連する職種に就職されています。
(前職) (修了後の職種)
・介護施設職員 → 機械設計
・事務 → CADオペレータ
・小売業・店舗マネジメント → 機械加工
・営業 → CADオペレータ
訓練に関する職種と仕事内容
求人票に記載されている職種名
- CADオペレータ・・・設計者の補助でCAD操作をする業務
- 機械設計・・・CADソフトを使用し、機械の設計をする業務
- 事務(CAD)・・・事務作業をしつつ、CADの操作をすることもある業務
- 旋盤工など・・・汎用工作機械を操作し、切削加工を行う業務
- NC旋盤オペレータ・・・NC旋盤の操作をする業務(及びプログラム作成)
- マシニングセンタオペレータ・・・マシニングセンタの操作をする業務(及びプログラム作成)
職種との相性(こんな方に向いている。)
「ものづくり」に興味があり、じっくり忍耐強く仕上がりを重視した作業ができる方。性別は問いません。
就職率
令和元年度 78.8パーセント
令和2年度 91.9パーセント
令和3年度 68.4パーセント
令和4年度 81.8パーセント
就職先のイメージ
- 汎用工作機械オペレーター(旋盤・フライス盤)
- NC工作機械オペレーター(マシニングセンタ・NC旋盤)
- 機械部品、機械装置の設計・設計補助業務
- 電気図面・配線図の設計・設計補助業務
- 土木・建築・建設関係の施工及びCAD設計・設計補助業務
- CADオペレーター業務(機械・建築・土木・電気)
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
修了者の声
- 製図の基礎から加工実習まで、機械に関する基礎を広い視野で学べ、実践的なCAD製図が出来るようになりました。
機械加工実習を繰り返すことで、物づくりの面白さ。厳しさが実感できました。 - 訓練では基礎知識をしっかりと学ぶことができます。基礎を学ぶことで就職後、覚えるスピードが全く変わってきますし、円滑に仕事を進めることができています。
- 訓練期間中、無理なく、楽しく、学ぶことができました。就職活動のサポートもしっかりありますし、受講してよかったと思います。
- マイクロメーターでの測定など、現在仕事で使っていることを訓練を通してあらかじめ学ぶことができたので、再就職の不安がかなり減りました。
採用企業の声
- CADの操作だけでなく、図面が読め、機械の基礎的な内容が理解できている。また、機械加工に関する基本的技能・技術が習得できているので助かっています。
訓練受講中に取得できる資格
自由研削といし特別教育
労働安全衛生法第59条第3項及び労働安全衛生規則第36条で研削といしの取替え、取替え時の試運転業務等を行う業務に労働者を就かせるときは、事業者が 「安全衛生特別教育規程」に基づく安全または衛生のための特別の教育が義務づけられています。
本特別教育は、訓練中に実施し、修了時に特別教育修了証が当センター所長名で交付されます。
任意に取得できる資格
訓練期間中に受講生の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。受験手続きの説明や合格できる技能レベルへの到達は訓練中十分可能です。(※但し、合格を保証するものではありません。詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。)
CAD利用技術者試験2級(主催:一般社団法人 コンピュータ教育振興協会)
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施しています短期間の在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料))を受講したり、就職先の実務経験を活かして、国家資格である技能検定に挑戦したりするなど、さらにスキルを向上させることができます。当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ先
訓練課
TEL
087-867-6716
FAX
087-867-6856
kagawa-poly02@jeed.go.jp