図面を読んだり、描いたりするには製図に関する規格(JIS)を理解することが必要になります。ここでは、手書きによる製図を通じて、規格に基づいた図面作成の知識を習得します。
機械・CADオペレーション科(訓練期間6ヶ月)のご案内
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
CAD(2次元CAD、3次元CAD)による機械製図と、各種工作機械(旋盤、フライス盤、NC旋盤、マシニングセンタ)を用いた切削加工に必要な技能及び関連知識を習得します。
訓練全体(6ヵ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 機械製図を理解し、CADにより様々な機械図面を作成することができる。
- 切削加工の基本を理解し、NC機械のプログラミング及び加工ができる。
総訓練時間
- 674時間
訓練到達目標
1.「製図基本(約4週間)」

2.「2次元CAD(約4週間)」
コンピュータを利用して図面を作成するのがCADです。CADは手書きによる製図に比べ、図面の作成、管理を効率的に行う事ができます。ここではCAD操作方法、図面作成、図面データの管理について学びます。(使用ソフト:Auto CAD)

3.「3次元CAD(約2週間)」
2次元で表現される図面とは違い、コンピュータ上で、部品の立体形状を描くことができるソフトが3次元CADです。ここでは3次元CADの基本的な操作方法、部品形状の作成を学びます。(使用ソフト:CATIA V5)

4.「研削といし取替え等の業務に係る特別教育(約2週間)」
といし交換作業及び試運転の方法に関する知識や、自由研削といし・機械研削といし作業に必要な
技能の習得を行います。
5.「普通旋盤・NC旋盤(約5週間)」
旋盤とは材料を削り、目的の部品形状を作る機械です。この訓練では、汎用工作機械の普通旋盤と、数値制御による自動加工が可能なNC旋盤で、切削加工の知識・技能の習得を行います。

6.「フライス盤・マシニングセンタ(約5週間)」
主に円筒状の部品を加工する旋盤に対し、直方体のような四角形の部品を加工するのがフライス盤です。ここでは、フライス盤と数値制御工作機械のマシニングセンタを使い、加工技術を習得します。

7.「3Dプリンタ(約2週間)」
3次元CADで作成したモデルデータを活用し、3Dプリンタによる立体造形技術を習得します。

受講要件
過去の機械加工の経験
- 必要ありません。
事前に習得していることが望ましいスキル
- 特にありません。基礎から学ぶことができます。
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望している方
- 訓練を受講することに熱意を有している方
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有している方
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態・受講態度等)
受講料
無料です。ただし、テキスト代(約10,000円)については、実費負担となります。
受講生の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
機械加工が未経験の方でも、下記のような機械加工に関連する職種に就職されています。
(前職) (修了後の職種)
・介護施設職員 → 機械設計
・事務 → CADオペレータ
・小売業・店舗マネジメント → 機械加工
・営業 → CADオペレータ
求人票に記載されている職種名
- CADオペレータ・・・設計者の補助でCAD操作をする業務
- 機械設計・・・CADソフトを使用し、機械の設計をする業務
- 事務(CAD)・・・事務作業をしつつ、CADの操作をすることもある業務
- 旋盤工など・・・汎用工作機械を操作し、切削加工を行う業務
- NC旋盤オペレータ・・・NC旋盤の操作をする業務(及びプログラム作成)
- マシニングセンタオペレータ・・・マシニングセンタの操作をする業務(及びプログラム作成)
職種との相性(こんな方に向いている。)
「ものづくり」に興味があり、じっくり忍耐強く仕上がりを重視した作業ができる方。性別は問いません。
就職率
平成30年度92.6パーセント
令和元年度78.8パーセント
令和2年度91.9パーセント
修了生の主な就職先
- 工作機械(汎用・NC)オペレータ
- CADオペレータ(設計アシスタント・図面の作成)
- 機械および建設機器部品の製造
- 建材資材施工図のCAD設計
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
修了生の声
- 製図の基礎から加工実習まで、機械に関する基礎を広い視野で学べ、実践的なCAD製図が出来るようになった。
- 機械加工を繰り返すことで、物づくりの面白さ、厳しさが実感できた。
採用企業の声
- CADの操作だけでなく、図面が読め、機械の基礎的な内容が理解出来ていること。
- 機械加工に関する、基本的技能・技術が習得できていること。
訓練受講中に取得できる資格
自由研削砥石及び機械研削砥石の取替え等の業務に係る特別教育
労働安全衛生法第59条第3項及び労働安全衛生規則第36条で研削といしの取替え、取替え時の試運転業務等を行う業務に労働者を就かせるときは、事業者が 「安全衛生特別教育規程」に基づく安全または衛生のための特別の教育が義務づけられています。
本特別教育は、訓練中に実施し、修了時に特別教育修了証が当センター所長名で交付されます。
任意に取得できる資格
訓練期間中に受講生の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。受験手続きの説明や合格できる技能レベルへの到達は訓練中十分可能です。(※但し、合格を保証するものではありません。詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。)
CAD利用技術者試験2級(主催:一般社団法人 コンピュータ教育振興協会)
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施しています短期間の在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料))を受講したり、就職先の実務経験を活かして、国家資格である技能検定に挑戦したりするなど、さらにスキルを向上させることができます。当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ先
訓練課 受講者係
TEL
087-867-6716
FAX
087-867-6856
kagawa-poly02@jeed.go.jp