機械図面を読み描きするための知識を習得します。
CAD・ものづくりサポート科のご案内
訓練内容
訓練により習得できる技能
CADによる機械図面の作成や3次元モデリングの技能・知識を習得します。
簿記を学び、工場・経理事務に必要な会計処理と生産管理や品質管理に関する基本的な技能・知識を習得します。
※動画の中でCAD・ものづくりサービス科は「女性専用」とありますが、令和5年度から性別による受講制限は撤廃しています。
訓練全体の目標/人材像
- 図面作成と財務や生産管理の双方を訓練で学ぶことで、「製造現場をサポートできる技術者」や「現場をよく理解した事務職」として、就職後も幅広く活躍することを目指します。
- 就職可能な職種は、子育てをしながらの就職もしやすい時間調整が可能な仕事が多いです。
総訓練時間
657時間
テーマごとの訓練内容
1. 機械製図
2. 2次元CAD
機械図面に関する知識を用いて、2次元CADを使用した図面作成の方法を習得します。
使用ソフト:AutoCAD
3. 3次元CAD
3次元CADを使用した部品形状の作成と、2次元図面への展開方法を習得します。
使用ソフト:SolidWorks
4. 財務会計実務
財務会計の基礎から出納業務や決算業務を実践し、様々な業種の簿記検定3級程度の会計処理を行います。
5. 製造業のための原価計算
効率を上げる工程管理・生産計画等の現場改善を理解したうえで、簿記検定2級程度の製造現場の原価計算を習得します。
6.製造業のための財務諸表作成・品質管理
簿記検定2級の総仕上げと、品質管理は主にExcelを利用し集計・表作成、統計学の基礎を学びます。
受講要件
過去の生産管理業務や保全業務経験
- 特に必要ありません。
事前に習得していることが望ましいスキル
- パソコンを使用してソフトウェアを学習しますので、パソコンを操作したことがある方。(ワープロソフト、表計算ソフトなど)
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望している方
- 訓練を受講することに熱意を有している方
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有している方
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態・受講態度等)
受講料
無料です。
※教科書代(約9,000円)については、実費負担となります。
※電卓:各自で用意して頂きます。
受講者の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
未経験の方でも品質検査員、生産管理要員、CADオペレータとして活躍しています。
前職 修了後の職種
販売員 ⇒ 設計補助
保育士 ⇒ 品質検査員
接客業 ⇒ 生産管理要員
一般事務 ⇒ CADオペレータ
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
- CADオペレータ、品質検査員、生産管理要員
CADオペレータの仕事
- コンピュータでデザイン、設計を行う業務です。企業(建築・機械・電気・インテリア)の設計部署において設計図を作成することが主な仕事になります。
- 図面は、さまざまな規格に則って描かなければならないため、ソフトウェアの使い方だけでなく、専門知識が必要です。
生産管理要員の仕事
- 生産の予定と実績を管理する能力が求められます。
- 工場の各部門の作業状況や進捗を管理します。
職種との相性(こんな方に向いている!)
- 品質検査員
細かい作業が苦にならず、観察眼が鋭い方や計算が得意な方。 - 生産管理要員
計画の立案が可能で仕事の配分をするのが得意な方。
訓練により就職可能な主な仕事
- CAD オペレータ
- 資材購買・調達事務
- 品質管理
- 一般事務(製造業)
- 経理事務
就職率
- 令和4年度実績 93.5%
- 令和3年度実績 93.1%
- 令和2年度実績 82.8%
修了者の主な就職先
- テクノプロ・エンジニアリング社 つくば支店
- パーソルテンプスタッフ株式会社
- 株式会社レガーメ・エンジニアリング
順不同
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
【 "ものづくりサポート"の仕事 】
ものづくりのサポートとは、製造現場を能率的に動かすことです。ものづくりは“図面”と呼ばれる注文書によって行われ、作業者は図面に従って加工をします。 また、この図面は日本工業規格(JIS)という規格に従って書かれます。しかし、図面は取引先のニーズ、規格の改訂によって修正を加えなければならないことが頻繁にあります。 修正が軽微なものであれば設計部署に戻さず工場事務担当が行うことがコストの削減という面で理想的です。近年、図面はCADと呼ばれる設計ソフトを用い、PCによって書かれることがほとんどです。 本科は、2次元による図面作成・3次元のCADによる3次元形状のモデリングに関する基礎的なスキルを身に付けることができ、さらにものづくりの流れを理解できるような訓練カリキュラムを設定しています。 ものづくりのサポートには、図面を修正するだけでなく製造現場の流れや製品の品質を維持・向上させ、工場の利益を管理するスキルも求められます。 製造現場では注文された製品を納期までに完成させ、しかも品質の良い製品が安く提供できるよう、“ムダ・ムラ・ムリ”を無くすことが常に考えられています。 本科では生産性向上のための生産管理、品質の維持・向上のための品質管理、工場の利益管理をするための財務会計の基礎的スキルを身に付けることができるような訓練カリキュラムを設定しています。 CAD・ものづくりサポート科で工場事務に関連する訓練を受けることで、ものづくりをサポートできる人材としての就職を目指します。
任意に取得する資格
訓練期間中に受講者の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。受験手続きの説明や合格できる技能レベルへの到達は訓練中十分可能です。(※但し、合格を保証するものではありません。詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。)
2次元CAD利用技術者(2級)
3次元CAD利用技術者(2級)
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一般社団法人コンピュータ教育振興協会〔外部サイト〕
CADによる製図・設計・デザイン等の技能を認定する民間資格であり、2次元CADにおいては、基礎試験、2級、1級が設定されており、3次元CADを対象とした試験も設けられています。
品質管理検定(QC検定)
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日本規格協会〔外部サイト〕
毎年3月と9月の2回、試験が開催されます。QC検定の3級の内容は、訓練コースの「品質管理の基本」他の内容と類似しています。試験は、マークシート方式で合格率は、50%程度です。
日本商工会議所 簿記検定
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日本商工会議所〔外部サイト〕
幅広い業種で必要な複式簿記や会計処理の能力を測定する公的資格です。2級以上は、製造業の経理処理である工業簿記が試験範囲です。取得には、勘定連絡図の理解と原価計算の知識が必要です。
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施しています短期間の 在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料)) を受講したり、就職先の実務経験を活かして、国家資格である技能検定に挑戦したり、さらにスキルを向上させることができます。当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ先
ポリテクセンター茨城 【訓練課受講者係】
電話番号
0297-22-8845(直通)
FAX番号
0297-22-8822