マイクロコンピュータ基礎知識
アセンブリ言語を用いたプログラミング
※使用言語:アセンブリ言語
マイクロコンピュータについて理解を深めるために必要な電気理論やアナログ・デジタル回路の知識・技術を習得します。
また、アセンブリ言語というプログラミング言語を使用した実習を通じて、コンピュータを理解するために必要なメモリの知識を習得します。
〔仕事のイメージ〕
組込みプログラマー
電子回路組立
組込みプログラミング科
- 訓練の概要(訓練により習得できる技能)
- 受講要件
- 受講料
- 受講生の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
- 訓練に関する職種と仕事内容
- 就職率
- 修了生の主な就職先
- 賃金情報
- 訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
- 訓練受講中に取得できる資格
- 任意受験により取得可能な資格
- 職業訓練指導員から
- 修了生の声・修了生の活躍事例
- 就職後のスキルアップ
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
組込みプログラミング科では、マイコンを動かすための「プログラミング技術」を基礎から習得して、就職を目指します。
まず、組込み業界のスタンダードであるC言語を習得し、マイコン制御実習を行います。
また、Java言語を習得し、アプリケーション開発実習を行います。これらの実習を通じて、IT(情報技術)の基本をしっかり学ぶことができます。プログラミング未経験でも大丈夫です。
【用語の解説】
(1)マイコン(マイクロコンピュータ)・・・電子機器(組込み機器)を制御するためによく使われる
小さなコンピュータのこと。
(2)組込み・・・組込み機器のこと。
(3)組込み機器・・・家電製品などの特定の動作に特化した機能を持った機器のこと。
(例:炊飯器は、ご飯を炊くという機能に特化した機器です。)
(4)組込みソフトウェア開発・・・組込み機器を制御するため、マイコンにどのような制御を行わせるか
プログラミングを行うこと。
訓練全体(6ヵ月間)の目標人材像(訓練目標)
- マイコンのアーキテクチャ(※1)を理解し、ハードウェアを直接制御する関数の詳細仕様を基にコーディング(※2)及びデバッグ(※3)ができる。
- OSの機能を理解し、オブジェクト指向開発によるアプリケーションプログラムのコーディング(※2)及びデバッグ(※3)ができる。
※1 コンピュータを機能面から見たときの構成方式で、記憶装置のアドレス方式、入出力装置の構成
方式等をさす。
※2 コンピュータ等で一定のプログラム言語を用いてプログラムを作成することをさす。
※3 コンピュータプログラムや電気機器中のバグや欠陥を発見・修正し、動作を仕様どおりのものに
するための作業をさす。
総訓練時間
661時間(6ヵ月コース)
訓練到達目標
1.「マイクロコンピュータの仕組み」
2.「ソフトウェア開発のためのC言語プログラミング」
プログラミング基礎知識
C言語プログラミング
※使用言語:C言語
組込み分野でよく使われている言語の1つであるC言語を習得します。
後の実習で必要となるプログラミング技術の基礎となります。
〔仕事のイメージ〕
組込みプログラマー
アプリケーションプログラマー
3.「C言語による組込みプログラミング」
組込みプログラミング基礎知識
組込みC言語プログラミング
※使用言語:C言語
マイコンは様々な種類があり、用途によって技術者はどのマイコンを使用するのか選定しなければなりません。訓練では、数あるマイコンの中の1つであるH8シリーズのマイコンを使用し、マイコンに対するプログラミング技術を習得します。
〔仕事のイメージ〕
組込みプログラマー
IT技術者
4.「Java言語プログラミング」
Java言語の基本文法
Java言語でのオブジェクト指向プログラミング
※使用言語:Java言語
世界中でよく使われている言語の1つであるJava言語を習得します。
後の実習で必要となるプログラミング技術の基礎となります。
5.「Webアプリ開発」
Webページの基礎知識
Webアプリ開発
※使用言語:Java言語
Java言語によるWebアプリケーションを開発する技術を習得します。
〔仕事のイメージ〕
組込みプログラマー
IT技術者
6.「Androidアプリ開発」
Android OS基本知識
Java言語によるアプリ開発
※使用言語:Java言語
Java言語によるAndroid OSを搭載したタブレット端末のアプリケーション開発技術を習得します。
受講要件
過去の経験
特に不要
事前に習得していることが望ましいスキル
特に必要はありませんが、基本的な論理的・数学的な素養があること。
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望している方
- 訓練を受講することに熱意を有している方
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有している方
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態・受講態度等)
受講料
受講料は無料です。ただし、教科書代については、実費負担となります。
※テキスト代:約11,000円(令和5年度)
受講生の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
プログラマ未経験の方でも、下記のような関連する職種に就職されています。
(前職) (修了後の職種)
飲食業 → → → プログラマ
介護ヘルパー → → → プログラマ
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
ソフトウェア作成者、プログラマ(制御系)
組込みエンジニアの仕事
・組込みマイコンを応用する分野によって多種多様な製品に組み込まれます。このため、組み込まれる製品の商品知識が必要となり、ソフトウェア開発の他にも、その商品の能力が要求されます。
・組込みマイコンは、IT業界として考えると標準化の縛りがない分野といえます。プログラムで実現できる内容は小さいかもしれませんが、独創性を織り込むチャンスがあります。自社で製品を開発する場合を除けば、その多くは顧客先に出向いて開発作業を請負ます。プログラムの開発業以外にも製品仕様などを顧客と打ち合わせるときの折衝能力やプレゼン能力があると活躍の場が広がります。
職種との相性(こんな方に向いている。)
・多種多様な分野にチャレンジするための探究心と好奇心のある方
・開発グループでの進捗状況を討議するための交渉力のある方
・黙々とプログラムを開発するために集中力を保てる方
訓練により就職可能な主な仕事
- 電気機械器具製造業などにおける開発
- 情報通信機械器具製造業などにおける開発
- 精密機械器具製造業などにおける開発
求人票に記載されている職種名
例えば、以下の職種に対して、組込み、制御、車載、ミドルウェアなどのキーワードで紹介されています。
・ソフトウェア技術者
・ソフト開発
・プログラマー
・システムエンジニア
・エンジニア
就職後の仕事例(求人票より)
- 組込みプログラマー業務
- アプリケーションプログラマー業務
- 電子回路組立の業務
就職率
- 令和元年度:72.2%
- 令和2年度:77.1%
- 令和3年度:91.2%
- 令和4年度:83.9%
修了生の主な就職先
- 組込みプログラマー
- アプリケーションプログラマー
- IT技術者・カスタマーサポート
- ソフトウエア販売・営業
賃金情報
修了生の採用時の賃金(給与総支給額)実績
全年代 17.2万円~25万円
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
プログラマとしてのソフトウェアを開発する流れは、どの分野のプログラマーでもかわりません。また、C言語でのプログラミング手法を習得できれば、他の言語に移行したとしても、プログラミングの本質は同じなので、短時間で他のコンピュータ言語を習得することも難しくありません。
訓練受講中に取得できる資格
ありません
任意受験により取得可能な資格
訓練期間中に受講生の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。受験手続きの説明や合格できる技能レベルへの到達は訓練中十分可能です。(※但し、合格を保証するものではありません。詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。)
組込みソフトウェア技術者試験 [JASA]
組込みソフトウェア技術者試験は、組込みソフトウェア開発技術者に必要な知識の有無を確認するための試験です。
組込みソフトウェア技術者試験クラス2(エントリレベル)
・組込みソフトウェア開発に関するある一定以上の知識があることを判定します。
・上級者の指導のもとにプログラミング作業を行える技術者に必要とされる知識を問います。
・大学・専門学校の組込みソフトウェア教育を受けている学生、卒業生、プログラミング経験がなく入社し、社内教育などで育成された組込みソフトウェア・プログラマーなどエントリレベルの技術者が修得していなければならない知識が出題されます。
基本情報技術者試験 [IPA]
Java SE Bronze [ORACLE]
職業訓練指導員から
組込みシステムの開発では、集中力があり、常に自己研鑚のできる方が求められています。必須となる技術(特にC言語プログラミング)を基礎から習得し、今日のIT技術を支える新規成長の分野で活躍して下さい。
修了生の声
必要な知識をソフト・ハードの両面から学ぶと共に、仕様通り動作するだけでなく、読み易く、保守性の高い記述を目指す考え方を身に付けることができました。未経験からでしたが、先生方のご指導により希望したプログラマー職に就くことができ、今では医療用システムの開発に従事しています。
(20代男性・組込みプログラマー)
修了生の活躍事例
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施している短期間の 在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料)) を受講したり、就職先の実務経験を活かして、各種資格取得に挑戦したりするなど、さらにスキルを向上させることができます。当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。お問合せ先
ポリテクセンター愛媛 【訓練課 受講者係】
TEL
089-972-0329
FAX
089-972-0959