大学校長挨拶

地域社会の明日を創る実践技能者の育成
―ひとづくりとものづくり―

東北職業能力開発大学校附属
秋田職業能力開発短期大学校
校長 中村 雅英

 現在、産業界では急速な技術革新とニーズの多様な変化への対応が喫緊の課題となっています。特に、DX(デジタルトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)といった大きな変革の中では、ものづくりに対する高度な知識と技能に加えて、創造性や適応性などを備えた人材の必要性が強く叫ばれています。

 本校は、このような人材の育成を目的とした厚生労働省所轄の短期大学校であり、約30年の歴史を有しています。この間、大館市をはじめとする秋田県内の関係機関、事業主団体、企業の皆様等からの支援をいただきながら2,000名以上の卒業生を社会に送り出しており、地域社会に貢献する人材育成の拠点校としての役割を担ってきました。また、青森県五所川原市に設置されている青森職業能力開発短期大学校とともに、宮城県栗原市に設置されている東北職業能力開発大学校の附属校としての役割も担っており、本校の2年間の専門課程を修了後、東北職業能力開発大学校に設置されている応用課程へ進学し、さらに高度な実践技能者として研鑽する道も開かれています。

 本校の専門課程は、工学理論を基礎とした高度なものづくりに関する実践技能者の育成を目指しており、生産機械技術科、電子情報技術科、住居環境科の3科で構成されております。その特徴は、徹底した少人数教育と実際の生産現場に直結した実験・実習時間の割合を多くしていること等であり、学生一人一人の個性を生かした指導を行っています。また、学生自らが考えて行動する実習やボランティア参加などもあり、創造性、適応性さらには人間性の向上にもつながっております。このような教育訓練の成果は、企業内における定着率の上昇という顕著な結果に結びつき、社会からの評価を高いものにしております。

 さらに本校では、企業の第一線で活躍されている在職者の皆様を対象とした能力開発セミナー(在職者訓練)や、地域産業界からの要請に応じた受託または共同研究、さらにはものづくりに関連した多様な相談・支援も行っています。また、未来の人材である地域の小・中・高校生の皆さんに対するキャリア教育のお手伝いも実施しております。このような多彩な支援を通じて、本校は地域の「ものづくり」「ひとづくり」の拠点として、今後とも地域社会と歩んでまいります。「ものづくり」「ひとづくり」に関心のある皆さん、本校で共に学んでみませんか?

学校外観