鉄工の基本・ボール盤・グラインダー・ガス溶接・切断に関する技能及び関連知識を学びます。
産業技術科(訓練期間6ヶ月)のご案内
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
溶接、曲げ等の各種加工法、工具の取り扱い、図面の知識を習得するための訓練を行います。
荷役機械(フォークリフト、小型移動式クレーン)等の運転・操作及び玉掛け作業の技能、知識を習得するための訓練を行います。
訓練全体(6ヵ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 鉄工材の加工、被覆アーク溶接の作業及びフォークリフトの運転ができる事を目標とします。
- 図面の作成、炭酸ガス溶接、TIG溶接による加工ができ、荷役運搬機械の運転ができることを目標とします。
総訓練時間
- 670時間
訓練到達目標
1.金属加工基本作業
2.炭酸ガスアーク溶接作業
鉄工・鉄骨・農機具製造では主流になっている炭酸ガスアーク溶接(CO2溶接、半自動溶接とも呼ばれる)の技能及び関連知識を学びます。
3.非破壊検査&フォークリフト運転作業
プレス機械による曲げなどの板金加工及び代表的荷役運搬機械であるフォークリフトの運転操作、関連知識を学びます。
4.TIG溶接作業
ステンレスやアルミニウム、プラント配管溶接に用いられるTIG溶接法に関する技能及び関連知識を学びます。
5.被覆アーク溶接作業
建設現場・鉄工で使用される被覆アーク溶接(手棒とも言う)の技能及び関連知識を学びます。
6.玉掛作業&小型移動式クレーン
玉掛け(クレーン等で荷物を吊り上げる方法)及び小型移動式クレーン(トラックの荷台などにクレーンの機能を備えたもの)の運転操作及び関連知識を学びます。
受講要件
過去の職務経験
- 特に必要ありません
事前に習得していることが望ましいスキル
- フォークリフトの運転などの訓練があるので、普通自動車免許を取得していることが望ましいです。
各訓練科共通要件
- 再就職を強く望んでいる方であって、職業訓練を受講することに強い意欲を有している方
- 離職者訓練コースの内容を理解し、就職を希望する職務と入所希望訓練科との整合性がある方
- 職業訓練の安全確保及び訓練に支障をきたさないような健康状態である方
- 職業訓練を受講するうえで必要な集合訓練において協調性のある方
受講料
受講料は無料です。
●テキスト代.....約19000円
●各自で用意するもの 作業帽子、作業服、作業ズボン、安全靴
受講生の入所前の職種と修了後に就職した職種
溶接が未経験の方でも、下記のような溶接と関連する職種に就職されています。
(前職) (修了後の職種)
・林業 → 鉄建築鉄骨加工
・物流管理 → ライン管理
・調理師 → クレーン作業等の運搬・船舶の製造
・プログラマー→ 自動車板金塗装
・食品製造 → 溶接工
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
溶接工、フォークリフト運転士
溶接工の仕事
自らの技能で物作りをしていくのが、溶接工の仕事です。
トーチを手に持ち、鉄などの材料と向き合い、アークの熱で、材料と溶接棒を溶かしあう過程で、高度な技量と集中力が必要となります。最後まで、人がやらなければならない工業技術だと言われています。また、技能の習得が一朝一夕にはいかないため、溶接技能者は貴重な存在です。
産業技術科の訓練を受けることで、溶接技能者の礎を築けます。
近年は安全性も高まっています。遮光面、防じんマスクなどの保護具が発達しているので、安全に作業が出来ます。
溶接には種類があり、ビルや橋など大型構造物や、金属器具製造など大量生産品の製作には、炭酸ガスアーク溶接(半自動溶接)、建設現場、メンテナンスなど移動の多い作業には、被覆アーク溶接(手棒)、ステンレス配管、アルミニウム製品の溶接には、TIG溶接(アルゴン溶接)が用いられます。
就職先によって必要とされる溶接技能は異なりますが、訓練では、多くの生産現場で用いられる代表的な溶接方法の基礎的な技能が習得できます。
職種との相性(こんな方に向いている)
自分の技術、技能で「ものづくり」をしてみたいという方。技能と経験が必要な場合も多いので、忍耐強く、根気があり、また体力的にも自信のある方。
訓練により就職可能な主な仕事
- 溶接作業による構造物等を製作する作業
- 溶接作業による金属製品を製造する作業
- 切断、溶接による構造物等の解体作業
- 曲げ加工作業による金属製品を製造する作業
- クレーンを使った重量物運搬作業
- フォークリフトを使った荷役作業
求人票に記載されている職種名
加工員、炭酸ガスアーク溶接技能者、溶接工、製缶工、フォークリフト運転士
就職後の仕事例(求人票より)
- ステンレス製品の製造加工(切断、曲げ、穴あけ、溶接、磨き等)
- 合材プラントで原材料の運搬作業を行う
- 鋼鈑を溶断、ロール加工、溶接等のより、LPガス容器を製造する作業
- 工場製作した物を現地搬入取り付け
- 制御盤、配電盤の溶接作業
- 鉄板・ステンレス板の加工、切断、曲げ、溶接、および鋼材の加工
就職率
93.5%(令和4年度)
修了者の主な就職先
- 米子製鋼所(株)
- ビックツール(株)
- 西日本日立物流サービス(株)
- (有)前畑鉄工所
- 岡山県貨物運送(株)
賃金情報
修了生の採用時の賃金(給与総支給額)実績(前職の経験等の諸条件に応じて異なる場合があります)
- 13〜20万円
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
訓練を修了すると全員が被覆アーク、半自動アーク、TIG溶接の溶接技能の基本を習得できます。この基本技能を活用して就職先企業で製作する部品、製品の溶接ができるようになります。
訓練期間中にフォークリフト、玉掛け、小型移動式クレーンなどの安全衛生法に定める安全教育を受講、習得するとそれぞれの運転作業ができるようになります。
訓練終了時に取得できる資格
ガス溶接技能講習修了証(鳥取労働局登録教習機関 第6号 登録有効期限R11.3.30)
アーク溶接特別教育修了証
玉掛け技能講習修了証(鳥取労働局登録教習機関 第31号 登録有効期限R11.3.30)
小型移動式クレーン運転技能講習修了証(鳥取労働局登録教習機関 第46号 登録有効期限R11.3.30)
フォークリフト運転技能講習修了証(鳥取労働局登録教習機関 第42号 登録有効期限R11.3.30)
自由研削砥石特別教育修了証
クレーン運転の業務に係る特別教育修了証
小型車両系建設機械運転の業務に係る特別教育修了証
動力プレスの金型の取付け、取外し又は調整業務に係る特別教育修了証
粉じん作業特別教育修了証
任意に取得できる資格
訓練期間中に受講生の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。受験手続きの説明や合格できる技能レベルへの到達は訓練中十分可能です。(※但し、合格を保証するものではありません。詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせください。)
JIS溶接技能者評価試験(手アーク、半自動、TIG)(6、9、12、3月 年4回)
→ JIS溶接技能者評価試験
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施しています短期間の在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料))を受講したり、就職先の実務経験を活かして、国家資格である技能検定に挑戦したり、(社)日本溶接協会の溶接技能者の各種目を受験したりするなど、さらにスキルを向上させることができます。当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談ください。
お問い合わせ先
ポリテクセンター米子 【訓練課】
TEL
0859-27-5115
FAX
0859-27-0980