当社では平成12年に初めて「ポリテクセンター大阪港」から修了生を採用し、それ以降2~3年のスパンで一人ないしは二人を採用しており、「ポリテクセンター大阪港」出身の中途採用者も含め、現在9名在籍しています。
平成12年以前より求人を出してはいたのですが、やはり港湾関係を選ばれる修了生が多く、工場内作業の弊社にはなかなか応募が無かったのですが、不況になったこともあり弊社での採用がかないました。
利用者が語る港湾荷役科(3) 大阪鋼圧株式会社
大阪鋼圧株式会社の岡田三男取締役工場長と丸尾佳嗣さん(平成12年3月修了)に感想をお聞きしました。
事業所の声
「ポリテクセンター大阪港」とのかかわりは? 今までに採用いただいた修了生の人数は?
修了生を採用した理由及び経緯は?
若い即戦力になる天井クレーン運転士を求めていたところ、修了生がマッチングしました。
修了生を採用するメリットは?
従来の高卒新卒者に玉掛技能及び天井クレーン運転士の免許を習得させるのに講習の受講から学科試験、実技試験を合格するまで1年以上要していましたが、修了生にはその必要なしにクレーン運転業務を担当させることができます。
また、入社時にクレーンの運転をするという目的を持って入社されるので、仕事内容でのギャップを感じにくく、辞める人が少ないです。
修了生の仕事内容は?
主に免許を活かして天井クレーンを機上や無線で操作して鋼材の入出荷作業を行います。また、船舶からの熱延コイルの荷揚げ作業やホイスト式クレーンを使用してのスリットコイル及び鋼板の梱包作業も行っています。
クレーンに付随する作業として、天井クレーンの月例・年次点検や消耗部品の取替え等の修理、クレーン性能検査時の対応等も行っています。
必要な知識・技能及び資格は?
当社では扱っている製品が鋼材という重量物なので、何をするにもクレーン操作がついて回ることから天井クレーン運転士免許と玉掛技能の資格が必要です。
技能は入社後に伸ばしていかれると思いますが、知識については、クレーンの保全面から第二種電気工事士の免許を入社後に勉強して取得してもらっています。
ポリテクセンターへの要望及び期待は?
「ポリテクセンター大阪港」では港湾関係へ進路を決める修了生が多いとは思いますが、製造業でも取得した資格を活かして活躍できる場があることをもっとアピールしていただけると幸いです。
修了生はもともとクレーンなどに興味がある方が多いと思いますので、一般の方には取っ付きにくいクレーンの整備・点検等でも今後もっと力を発揮してもらえることを期待しています。
修了生の声
「ポリテクセンター大阪港」に応募したきっかけは?
当時のバイト先の友人が「ポリテクセンター大阪港」に通学しており、授業内容や資格に興味を持ち、応募しました。
大阪鋼圧(株)を応募した理由は?
ポリテクセンターの先生からの勧めと、会社見学で丁寧な説明を受けて興味を持ち、応募しました。
訓練を受講して良かったことは?
就職に必要なたくさんの資格が取得できたことです。
また、必要とされる知識を持って入社できるので、自信を持って業務を担当することができました。
仕事に役立っていることや仕事のやりがいは?
仕事に必要な天井クレーン運転士等の資格を持って入社しているので、即戦力になれました。
また、大阪鋼圧株式会社では初めての「ポリテクセンター大阪港」の修了生ということで、後輩に先輩が居るならと当社に興味を持ってもらえているのではないかと思っています。
受講中に心掛けたことは?
限られた時間だったので、できるだけ機械に触ったり、運転するように心がけました。
今後の目標・夢は?
今後も当社に修了生が入社してきた時に、一人でも多く一人前になれるように指導していきたい。
ポリテクセンター大阪港への要望・期待は?
大阪鋼圧株式会社では「ポリテクセンター大阪港」が2年制時の修了者と1年制になってからの修了者が混在していますが、入社後の自信の持ち具合や技量に違いが見られます。やはり1年間の技術習得時間の違いは大きく感じられますので、2年制の体制があればうれしく思います。
訓練生(修了予定者)へのアドバイス・メッセージは?
限られた時間なので、目標を持ってしっかりと訓練してください。
取材にご協力いただいた事業所概要
事業所名:大阪鋼圧株式会社
所在地:大阪市大正区泉尾7丁目1番11号
従業員数:90人
事業内容:熱延帯鋼のスリット・レベラー加工、鋼板・帯鋼の販売、沿岸荷役・倉庫業など
創業:昭和29年
資本金:6,000万円