木造住宅に関する基本的知識から建築法規や建築一般構造まで幅広い知識を習得します。
住環境コーディネート科(住環境計画科)(一般コース)のご案内
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
建築に不可欠な技能と関連知識を身に付け、企業から求められる専門知識と、技能・技術を身に付けることができます。座学では、建築の構造、法規、計画、耐震診断手法などの専門基礎知識の他、コンピュータによる書類やCAD図面の作成から、プレゼンテーション手法、ビジネスマナー等を習得します。
また、施工実習ではインテリア施工実習、住宅設備施工に関して基本的な事項を習得します。
訓練全体の目標人材像(訓練目標)
- 設備について図面作成と合わせて理解し、環境とクライアントに最適な住宅改修(コーディネート)の提案ができる。
- 住宅改修(コーディネート)の提案を行う上で理解しておくべき、内装・インテリア施工及び設備施工ができる。
総訓練時間
- 754時間(6月開講、12月開講)
- 661時間(4月開講、7月開講、10月開講、1月開講)
訓練到達目標
0.「ビジネススキル講習」(6月開講、12月開講のみ)
個人・グループワークを通して企業が求める能力を理解し、コミュニケーション能力・ビジネスマナー・自分を表現する技法・パソコンの基礎(文書作成)等について学習し、仕事と自分のマッチングを高めることを目指す講習で、6ヶ月の訓練の前に1ヶ月行います。
1.「建築知識」
2.「住環境改善提案」
お客様に対する住環境改善提案技術(顧客対応・プレゼンテーション能力)や改善提案に関する資料作成能力を習得します。
3.「建築製図・CAD」
各種図面の読解・作図能力、Jw_cadの基礎操作から図面作成手法までの知識・技能を習得します。
4.「内装施工」
内装(床・天井・壁)に関する知識・施工方法を習得します。
5.「電気(省エネ)設備施工」
住宅の電気配線および、省エネルギー設備(太陽光発電等)に関する技能・知識を習得します。
6.「水廻り施工」
木造住宅における給排水衛生設備に関する基本的な技能・技術及び関連知識を習得します。
受講要件
過去の建築関係の経験
- 特に不要
事前に習得していることが望ましいスキル
- パソコンの基本操作ができることが必須です。
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望している方
- 訓練を受講することに熱意を有している方
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有している方
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態・受講態度等)
- 上記を踏まえ、希望職種に就職するために職業訓練の受講が必要であると認められ、公共職業安定所長の指示又は、推薦を受けられること。
※受講希望者が定員を超える場合は、受講要件を満たしていても受講できないことがあります。
受講料
無料です。ただし作業服、教科書代等(約20,000円程度)については、実費負担となります。
受講者の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
建築の知識が無い方でも、下記のような建築と関連する職種に就職されています。
(前職) (修了後の職種)
金融業外交員(30代女性) → 建築設計事務所
商社営業職(20代男性) → ハウスメーカー
福祉相談員(30代女性) → 工務店営業
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
営業・建築設計技術者・リフォームアドバイザー・インテリアコーディネータ・CADオペレータ・事務・不動産営業・建築大工
仕事内容
営業の概要
- 営業には、訪問営業・ルート営業があります。住宅の場合は、訪問営業のなかでも飛び込み営業は昨今の悪徳リフォーム問題の影響もあり、数は少ないようです。最近では展示場などで顧客の情報を得て、DM(ダイレクトメール)を送り、反応のある人の家に訪問、もしくは来客してもらう営業方法が一般的です。
- 実際に購買意欲のあるお客に会うことになるので、営業でも「企画営業」という名前がついていて、図面等をうまくプレゼンテーションする能力が必要になります。ルート営業は、小さい会社やメーカーの場合、元請や機器を採用してくれる会社に新たな仕事を得るために訪問し、時には自ら企画をもっていく営業方法です。
- 営業は、フレックスタイム制を導入している会社もあり、自由に出勤退社ができる反面、休みが不規則という企業が多いです。
- 人と会う仕事になるので、社会人としての最低限のマナーをできる人があたりまえになります。その他自社だけでなく他社の商品の知識もある人が望ましいです。
リフォームアドバイザー・インテリアコーディネータの概要
- インテリアコーディネータは消費者のニーズを的確に読みとって、「その人に合った斬新な生活様式」を提案するお仕事です。つまり、インテリアだけに留まらず、建築に関する幅広い知識と表現力が要求されることになります。
- 顧客が持っている生活様式に合わせてトータルな居住空間をプロデュースするだけではなく、現場を管理したり、見積もりも自分でできなくてはいけません。コーディネータと呼ばれるためには、ただ単にインテリアに詳しいだけではなく、建築の知識がいるなど、生活様式を生み出す高い能力が必要となるわけです。
- インテリアコーディネータは人と接する仕事です。つまり交渉力や協調性も重要になってきます。建築士や現場監督、施主などたくさんの人と関わりながら仕事を遂行していかなくてはなりません。お客様や現場管理する人間とのやり取りを調和する、という意味では人間関係に対するコーディネーターともいえます。
建築設計技術者の概要
- 学校や病院、劇場、デパート、ビルなど、さまざまな建物を、その用途に応じて、設計図をつくり、その設計図をもとに、建築現場で実際の作業員を指揮・監督するのが、建築設計技術者です。建築設計技術者は、一般的に、建設会社の設計部門や設計事務所などで働いています。
- 建築設計技術者の仕事は、建築物の設計図面を引く設計と建築現場での作業 員の指揮・監督する設計監理に分かれます。
- 建築設計技術者は、まず、建築設計の依頼を受けると、その規模や用途、予算などの条件に従って、基本設計し、設計平面図や模型などつくり、完成後の建物の姿を明らかにします。
- 次に、インテリアや材質といった、細かい部分を決める実施設計をします。平面図、立面図、断面図など、実際に建築するために、構造や設備の設計をして、必要な設計図を作成し、工事費用を割り出します。決められた予算内で、いかに依頼主の要望に合った建物にできるか、最も知識・技術が求められます。
CADオペレータの概要
- 紙に描かれた図面は、そのままではデータとしての使い勝手がよくないため、これをパソコン上の製図ソフト(CAD)に入力し、データの修正や共有、保存といった管理がしやすくする。こうしてデータをCADに入力することによって、専用ソフトを使って立体図を眺めてみることもできるようになる。CADオペレータはこのCADを操作して、さまざまな分野の設計図を作成する。
(「職業図鑑」より)
事務(建築系)の概要
- 基本的には他の業種の一般事務と変わりはありませんが、中にはCADが出来る人が良い、見積りができる人がよいという求人があります。
不動産(営業)の概要
- 住宅や土地、オフィスビルなど不動産の分譲、賃貸、中古物件販売の仲介業務を行い、売り手と買い手、貸し主と借り主の間の橋渡し役を果たすのが、住宅・不動産会社営業部員です。
- 新築住宅の分譲などの仲介業務では、店舗でのカウンター業務だけでなく、お客様を現地に案内し、商品である住宅を勧めます。
営業部員は、間取りや建材などの情報はもちろん、住宅金融や税金対策などについても説明します。商談が成立すると、宅地建物取引主任者が、契約書を作成します。
- 住宅引渡し後も、補修や点検などサービスをします。
- 中古物件売買の仲介業務では、住宅を売りたいお客様の元へ出向き、間取りや部屋の壊れ具合、転居の希望日時、販売希望価格など、情報を収集します。売り主の希望価格と市場価格を照し合せ、販売価格を決定します。
- 販売にあたっては、チラシを賃貸住宅の郵便受けに配るなど、物件を宣伝します。
- 賃貸物件の販売仲介業務では、お客様の要望を聞き、広さや立地条件、賃貸価格などが最適な物件を選び出し、アパートやマンションなどの賃貸住宅を紹介します。お客様のスケジュールに合わせて営業活動を行うため、休日も勤務することが多くあります
職種との相性(こんな方に向いている。)
「ものづくり」に興味があり、じっくり忍耐強く仕上がりを重視した作業ができる方。性別は全く問いません。
訓練により就職可能な主な仕事
建築設計補助、建築CADオペレータ、住宅営業(新築・リフォーム)、内装リフォーム、インテリアコーディネータ
求人票に記載されている職種名
建築大工、内装工、現場管理、現場作業員、建築営業、建築設計、建築設計補助、建築施工管理、製図工、インテリアコーディネータ、リフォームコーディネータ、リフォームアドバイザー、CADオペレータ、建築事務
就職率
80.3%(平成30年度から令和4年度(過去5年間)実績)
任意に取得できる資格
訓練期間中に受講生の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。受験手続きの説明や合格できる技能レベルへの到達は訓練中十分可能です。(※但し、合格を保証するものではありません。詳細につきましては、各実施機関へお問い合わせ下さい。)
建築士
建築士法によって定められている設計から工事監理までをすべてにわたって行う専門家で、1級建築士、2級建築士、木造建築士があり、1級と2級は建物の規模と構造の差で区別されています。建築士の主な仕事は、建築物の設計と工事監理。 その他、建築の確認申請や建築物の調査鑑定など、建築に関するさまざまな業務があります。建築士の多くは、建築設計事務所や建設会社に勤務しており、おもに設計業務や工事監理あるいは現場監督などの仕事に従事しています。受験資格:学歴などにより様々です。
建築施工管理技士
鉄筋工事や大工工事、内装仕上げ工事などを含む建築工事の施工画を作成し、現場での工程管理や品質管理などを実施する人材を認定する国土交通省認定の国家資格です。
- 1級:資格は主に大規模工事を扱う。
- 2級:中小規模工事を扱う。
特に1級建築施工管理技士は、建築工事の現場監督として仕事をするために不可欠な資格です。公共工事の監理技術者に必要な資格であるため、企業にとって重要で必要な資格となっています。
建築施工管理技士インテリアコーディネータ 【(社)インテリア産業協会】
(社)インテリア産業協会の認定資格です。住まいのインテリア計画の作成、インテリア商品選択のアドバイスをします。住宅建設、内装施工業、住宅設備、百貨店・専門店、インテリアメーカーに属したり、独立して事業を行ったりと多方面で活躍しています。
インテリアコーディネータインテリアプランナー【建築技術教育普及センター】
建築技術教育普及センターの認定資格です。住まいのインテリア計画の作成、インテリア商品選択のアドバイスをし、住宅建設、内装施工業、住宅設備、百貨店・専門店、インテリアメーカーに属したり、独立して事業を行ったりと多方面で活躍しています。
インテリアプランナーカラーコーディネータ
色彩をあやつり、管理を行います。どんな色が好まれるのか、対象の条件に目的に、色をつくる、見せる、演出して、色彩の魅力を引き出すなどをして、現代が抱える色彩の問題すべてに答えられる人材です。
福祉住環境コーディネータ
東京商工会議所主催の民間資格で高齢者や障害者に対して住みやすい住環境を提案するアドバイザーです。医療・福祉・建築について体系的で幅広い知識を身につけ、各種の専門職と連携をとりながらクライアントに適切な住宅改修プランを提示します。また福祉用具や諸施策情報などについてもアドバイスします。 2級を取得すると、介護保険を利用した住宅改修を行った際の必要書類である「住宅改修が必要な理由書」を作成することが認められている。
福祉住環境コーディネータ就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施しています短期間の在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料))を受講するなど、さらにスキルを向上させることができます。当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。
お問い合わせ
訓練課 受講者係
TEL
0744-22-5226
FAX
0744-22-6744