金属加工に必要な加工法、測定法及び図面の読み方の基本についての技能及び関連知識を習得します。また、自由研削といしの取り扱いやガス溶断に関する安全教育を行います。
テクニカルメタルワーク科(企業実習付き 訓練期間6か月)のご案内
- 訓練の概要(訓練により習得できる技能)
- 受講要件
- 受講料
- 受講生の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
- 訓練に関する職種と仕事内容
- 就職率
- 修了生の主な就職先
- 賃金情報
- 訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
- 訓練修了時に取得できる資格
- 任意に取得する資格
- 就職後のスキルアップ
- 担当テクノインストラクターから
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
企業実習を併用した訓練により、金属加工分野における必要な知識、各種金属の溶接法(被覆アーク溶接、炭酸ガスアーク溶接、TIG溶接溶接)に関する技能及び関連する知識を習得します。
訓練全体(6か月)の目標人材像(訓練目標)
概ね1か月ごとの訓練によって習得する具体的な内容を以下に整理しました。一つの目安として参考にしてください。
※入所月によって訓練の順序が変わります。
総訓練時間
- 701時間
1か月ごとの訓練目標
7月・1月 金属加工基本
8月・2月 被覆アーク溶接
屋外での溶接作業に現在よく用いられる、被覆アーク溶接に関する技能及び関連知識を習得します。また、アーク溶接作業に対しての安全教育を行います。
9月・3月 炭酸ガスアーク溶接
一般に半自動溶接やCO2溶接と呼ばれ、製造現場で広く使用されている溶接法です。
炭酸ガスアーク溶接に関する技能及び関連知識を習得します。
10月・4月 TIG溶接
薄板(炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム等)の溶接を得意とするTIG溶接に関する技能及び関連知識を習得します。
11月・5月 企業実習
企業において実習指導を受けながら、生産活動を理解し、生産現場での実務を体験します。施設内訓練では習得できない現場での"ものづくり"を体験し製品製造の知識・技能・安全について習得します。
12月・6月 フォローアップ訓練
企業実習で得られた内容の確認や反省を行い、訓練内容を復習し不足していた技能及び関連知識についてのフォローアップ訓練を実施します。
受講要件
過去の溶接経験
- 特に必要ありません。
事前に習得していることが望ましいスキル
- 特に必要ありません。
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望している方
- 訓練を受講することに熱意を有している方
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有している方
- 訓練受講・修了に支障がないこと(健康状態・受講態度等)
受講料
無料です。
ただし、教科書代(約5,700円)・保険代(約4,900円)については、実費負担となります。
また、導入講習付き7か月訓練の場合は教科書代(約8,400円)・保険代(約5,550円)となります。
訓練においては作業服、手袋、安全靴等が必要となります。
※作業服等の詳細については入所式のオリエンテーション時に説明します。
受講生の入所前の職種と修了後に就職した職種の例
(入所前の職種) (修了後の職種)
介 護 → 溶接・取付工
食品製造 → 溶接・取付工
情報技術者 → 溶接・取付工
販売員 → 溶接・取付工
営 業 → 溶接・取付工
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
溶接工
船舶造修工
製缶工
板金工
機械器具組立工
配管工
金属加工の仕事
長崎県と深く関わりのある造船業や製缶業、板金業等の業種では、溶接作業を含めた金属加工の作業により、製品の形を作り上げていくことが多々あります。
加工の工程には切断、曲げ、接合等があり製品に応じた様々な加工の仕事が存在します。
職種との相性(こんな方に向いている!)
製造業に興味があり、自分の手でものを作り上げることが好きな方
訓練により就職可能な主な仕事
- 溶接作業による船舶・構造物等を製作する業務
- 切断・溶断による構造物等の解体業務
求人票に記載されている職種名
溶接工、金属加工、鉄骨加工組立、製缶組立工、機械加工、その他
就職後の仕事例(求人票より)
- 溶接工
- 金属加工
- 鉄骨加工組立
- 製缶組立工
- 機械加工
就職率
86.0% (過去5年平均就職率 H30年~R4年実績)
修了生の主な就職先
- 有限会社 協生工業
- 吉田重機工業 株式会社
- 協和機工 株式会社
- 株式会社 山田鉄工所
- 株式会社 山口マシナリー
- 株式会社 西日本工業 など
賃金情報
修了者の採用時の賃金(給与総支給額)実績
15万円~18万円
訓練で習得した職業能力の就職先での活用状況
訓練を修了すると大半が被覆アーク溶接、半自動アーク溶接、TIG溶接の下向き姿勢の溶接技能の基本は、習得できていますので、就職先で必要な技能に対応し易くなります。就職後は、就職先の仕事内容に合わせて能力を伸ばしていき、作業の早さやきれいさ、トラブルへの対処力などを向上させていきます。
当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談ください。
訓練修了時に取得できる資格
ガス溶接技能講習 (長崎労働局登録教習機関第014-1号 有効期間満了日 2024年3月30日)
ガス溶接等の業務は、労働安全衛生法第61条によって下記の者でなければ就業してはならないこととされております。当センターは、2)の都道府県労働局長の登録を受けた教習機関となっており、訓練修了者に対してガス溶接技能講習修了証が当センター長名で交付されます。
1)ガス溶接作業主任者免許の所持者(都道府県労働局長が交付)
2)ガス溶接技能講習修了証の所持者(都道府県労働局長の登録を受けた教習機関が交付)
3)上記に該当し満18歳以上の者
アーク溶接等の業務に係る特別教育修了証
労働安全衛生法59条第3項及び労働安全衛生規則第36条で、アーク溶接等の業務に労働者を就かせるときは、事業者が「安全衛生特別教育規程」に基づく安全または衛生のための特別の教育が義務づけられています。
本特別教育は、訓練中に実施し、修了時に特別教育修了証が当センター長名で交付されます。
自由研削といしの取替え等の業務に係る特別教育修了証
労働安全衛生法第59条第3項及び労働安全衛生規則第36条で研削といしの取替え、取替え時の試運転業務等を行う業務に労働者を就かせるときは、事業者が「安全衛生特別教育規程」に基づく安全または衛生のための特別の教育が義務づけられています。
本特別教育は、訓練中に実施し、修了時に特別教育修了証が当センター長名で交付されます。
任意に取得可能な資格
溶接技能者評価試験 (一般社団法人 長崎県溶接協会)
訓練期間中に受講生の皆さまが任意に受験することができる溶接の資格です。
溶接作業を行う作業者の方の技量の証明になる資格で、基本級(下向姿勢の溶接)と 専門級(立向、横向及び上向姿勢の溶接並びに管の溶接等)があり、試験材料の種類や厚さ、溶接方法などの組合せにより数十種類に資格が分かれています。
試験は新規に受験する場合には学科試験と実技試験の両方があり、両方に合格することで一定の知識・技量があると評価され、溶接技能者の資格を得ることができます。
就職後のスキルアップ
当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得や、更なる職業能力の向上についての相談・支援を行っています。お気軽にご相談ください。
担当テクノインストラクターから
溶接の技能を身につければ幅広い産業で役立ち、今後の職業生活の財産になります。また、もの作りの醍醐味が味わえる奥深い技能ですので、溶接分野の職業に就き、やりがいを持って生涯勤めたい方におすすめです。
お問い合わせ先
ポリテクセンター佐世保【訓練課】
TEL
0956-58-3118
FAX
0956-58-3120
sasebo-poly03@jeed.go.jp