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港湾・物流系テクノインストラクター(職業訓練指導員)への道

職業訓練指導員(テクノインストラクター)とは

 公共職業訓練施設や民間の認定職業訓練施設及び法務省において、訓練を実際に担当する講師を職業訓練指導員(愛称:テクノインストラクター)といいます。具体的にテクノインストラクターは、在職者の方々の業務に必要な技能・技術・知識のスキルアップの支援、求職・学卒者等の様々な方々を対象に就職等に必要な技能・技術の指導や就職支援などを行う法律(職業能力開発促進法)に基づき、その指導者としての力量を有する者として国が認めた国家資格を取得し、ポリテクセンター名古屋港を始め全国各地で多岐にわたる活躍をしています。
 テクノインストラクターは、我が国の雇用のセーフティネットとしての職業訓練の基盤を支え、技で未来を切り開く能力を持つ非常に重要な役割を担っています。

求職者訓練(クレーン運転科)フォークリフト運転実習風景

アビリティ訓練(クレーン運転科)フォークリフト運転実習指導風景

学卒者訓練(港湾荷役科)玉掛け実習の指導風景

学卒者訓練(港湾荷役科)揚貨装置による玉掛け実習の指導風景

テクノインストラクターの魅力について

 テクノインストラクターのやりがいは、日々の業務を通して人の役に立ち・感謝される喜び及び自分自身の活躍・成長する喜びを味わえることです。
 訓練施設に入所する求職者の方々は、今まで培ったスキルに加え、職業訓練を通して更に技能・技術及び資格を身につけることができれば、関連業種に就職するためのアピールポイントができます。実際に就職できるところまで指導することは簡単ではありません。日頃からのコミュニケーション能力と指導力が必要です。
 また、テクノインストラクターは日々の多くを訓練生との関わりを持つため、人間的に成長することもできます。更に、担当分野について専門知識をより深く極めることができることも、テクノインストラクターの魅力の一つです。

・「未来を切り開き」、「希望」ある仕事
 自ら習得した技能・技術によって訓練受講者の技能を向上させる。

・「やりがいのある仕事」
 技術革新の対応するため、自ら学び、研修を受講して成長する。

・「感謝」され、「働きがい」のある仕事
 訓練受講者のスキルアップから就職支援までサポートする。

・「安定感」のある仕事
 職業能力開発促進法に基づく専門職である。

「テクノインストラクター総合情報サイト」(当機構)


テクノインストラクター(職業訓練指導員)になろう(厚生労働省)

テクノインストラクターに必要な能力とは

 テクノインストラクターは、単に職業訓練を行うのではなく、地域の人材ニーズに基づく職業訓練計画策定、訓練指導、就職支援等、訓練内容の評価・改善などを一連の流れとするPDCAサイクルによる職業訓練コースの運営ができる能力が必要となります。
 特に、テクノインストラクターは訓練受講者のキャリア形成のアドバイザーとしての役割もあることから、訓練受講者の立場になって考える視点が求められます。
 更に、在職訓練(能力開発セミナー)も担当することから、コミュニケーション能力とプレゼンテーション能力も欠かせない資質です。    

 PDCAサイクル

P(Plan)訓練ニーズ把握、カリキュラム・コース設定

D(Do)効果的な訓練実施、就職支援

C(Check)訓練実施の評価と問題点の把握

A(Act)カリキュラム・コース修正 

  

PDCAの順番で繰り返します

 PDCAの順番で繰り返します

 テクノインストラクターとして、在職者訓練及び求職・学卒者訓練の訓練指導をはじめ職業訓練全般の業務を遂行する上で、
  (1)職業能力開発指導力  (2)訓練コーディネート力  (3)キャリア・コンサルティング力 
  (4)問題発見解決力    (5)マネジメント力     (6)イノベーション力
  (7)技能・技術力

の7つの能力が必要になります。更に、PDCAサイクルによる訓練コースの運営ができる能力を有することも必要となります。

   

テクノインストラクターの活躍の場

 テクノインストラクターは、全国の職業訓練施設で活躍することができます。
 具体的には、ポリテクセンター名古屋港を含め独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構が運営する職業能力総合開発大学校(職業大(PTU))、職業能力開発大学校・職業能力開発短期大学校(ポリテクカレッジ)、職業能力開発促進センター(ポリテクセンター)及び都道府県が運営する公共職業能力開発施設、事業主団体等が運営する認定職業訓練施設、法務省が所管する矯正施設等があります。

テクノインストラクターになるには

ものづくり系のテクノインストラクターになるためには

 テクノインストラクターになるには、高校などの先生と同じように、職業訓練指導員免許を取得し、職業能力開発施設を運営する機関の採用要件を満たしていると同時に採用試験を受験し、採用されることが要件になります。
 そのため、指導員免許がない場合には、まず第一に職業訓練指導員免許取得を目指すことが必要になります。
 その取得方法は複数ありますが、代表的な取得方法をご紹介します。

一つ目は職業能力開発総合大学校の指導員養成課程を卒業する方法。二つ目は1級または2級の技能検定合格者が厚生労働大臣が指定する講習を修了するか、職業訓練指導員試験に合格する方法。三つめは大学、職業能力開発大学校等を卒業した者が、厚生労働大臣が指定する講習を修了するか、職業訓練指導員試験に合格する方法。四つ目が高等学校普通教育免許所持者。それぞれ満たすべき要件等があり、また、いずれの場合も都道府県に免許の申請をする必要があります。

職業訓練指導員免許の取得方法

 一般的に、職業訓練指導員免許は、 職業能力総合開発大学校

で実施する長期養成課程の指導員養成訓練を修了又は短期養成課程の能力審査に合格することで取得できます。或いは、都道府県で実施する職業訓練指導員試験に合格する等により取得することができます。

厚生労働大臣が指定する講習



 職業訓練指導員試験とは別に、職業能力開発促進法施行規則第48条の3の規定に基づいて、「特例」として実施している講習が「48時間講習」です。
 講習は、各都道府県の職業能力開発協会で行われています。講習の内容は、「教科の指導方法」や「労働安全衛生」、「訓練生の心理」や「関係法規」など、全ての「職業訓練指導員の免許職種」に共通する内容を「講習科目」として、「1日8時間」✕「通算6日間」の合計「48時間」の全日程を受講し、最終日に実施される「確認テスト」に合格した後、本人の申請に基づき県知事から当該科の指導員免許が交付されます。

港湾・物流系の職業訓練指導員免許の取得方法 1

求職者訓練(物流機械運転科)小型移動式クレーン運転実習の指導風景

アビリティ訓練(物流機械運転科)小型移動式クレーン運転実習の指導風景

学卒者訓練(港湾荷役科)揚貨装置運転実習の指導風景

学卒者訓練(港湾荷役科)揚貨装置運転実習の指導風景

 各都道府県で実施する職業訓練指導員試験に合格することにより取得することが出来ますが、都道府県が実施する職業訓練指導員試験の殆どが学科試験のうちの「指導方法(職業訓練原理、教科指導方法、訓練生の心理、生活指導、職業能力開発関係法規)」に限られて実施されていることが多く、「関連する系基礎・専攻学科試験」と「実技試験」を実施している都道府県はほとんどありません。
 愛知県では、港湾・物流に関係する職業訓練指導員試験に限って、「学科試験(関連する系基礎・専攻学科、指導方法)」及び「実技試験」を実施することがあります。詳しいことは、
愛知県労働局 産業人材育成課 のHPでご確認ください。
免許職種 訓練科 実技試験の科目 学科試験の科目
クレーン科
揚重運搬機械運転系クレーン運転科
クレーン運転科
玉掛け科
1 クレーン運転整備
2 玉掛け
1 指導方法
2 関連学科
(1)系基礎学科
 イ 機械工学(機械要素、機械一般、建設機械、運搬機械)
 ロ 電気工学(電気理論、電気機器、配電、電気計器)
 ハ 応用力学(力、質量、重心及び物に安定、荷重、応力)
 ニ 安全衛生(安全館r管理、衛生管理)
 ホ 関係法令(安全衛生、道路交通法、道路輸送車両法)
(2)専攻学科
 イ 運転法(クレーン等種類及び構造、運搬法、玉掛け合図方法)
 ロ 運転整備法(点検法、整備法、保守)
建設機械運転科
揚重運搬機械運転系建設機械運転科
建設機械運転科
建設機械運転整備
1 指導方法
2 関連学科
(1)系基礎学科
 クレーン科の基礎学科のイからホまでに掲げる科目
(2)専攻学科
 イ 建設機械工学(建設機械構造、原動機)
 ロ 運転整備法(運転法、点検法、調整法、整備法)
港湾荷役科
揚重運搬機械運転系港湾荷役科
港湾荷役科
玉掛け科
(港湾短大 港湾技術科指導員は、短大卒以上)
1 港湾荷役機械運転
2 玉掛け
1 指導方法
2 関連学科
(1)系基礎学科
 クレーン科の基礎学科のイからホまでに掲げる科目
(2)専攻学科
 イ 港湾一般(港湾の概念、港湾業務体系、船舶の構造)
 ロ 荷役機械(原動機、荷役機械、点検整備法)
 ハ 荷役法(船積作業、陸揚作業)
貿易事務科
オフィスビジネス系貿易事務科
港湾流通科(港湾短大)
貿易実務
1 指導方法
2 関連学科
(1)系基礎学科
   イ 事務一般(企業形態、企業組織、応接法、OA機器、関係法規)
 ロ 安全衛生(安全管理、衛生管理)
(2)専攻学科
   イ 貿易実務(貿易実務 輸出実務 輸入実務)
   ロ ビジネス英語(ビジネス英語)
 
 実技試験並びに学科試験のうち「指導方法(試験問題数20問)」並びに「関連学科の系基礎学科及び専攻学科(各々試験問題数15~30問)」の全てについて、それぞれ6割以上の得点があり、かつ、学科試験の系基礎学科及び専攻学科の科目(学科試験の科目(上記表)おいて最低4科目以上が出題される)の全てについて、それぞれ5割以上の得点がある場合に職業訓練指導員免許が取得できます。
 試験結果によって、指導方法、関連学科の系基礎学科又は専攻学科について一部合格となる場合もあります。その場合には、一部合格であるため職業訓練指導員免許は取得できません。
 学科試験の「関連する系基礎学科、専攻学科」及び「実技試験」の「試験対策講習」を実施している機関は殆どなく、学科試験の「指導方法」については、各地の職業能力開発協会及び技能士会連合会で試験対策講習会が実施している場合があります。
 愛知県では、
公益社団法人 愛知県技能士会連合会 が職業訓練試験の学科試験のうち「指導方法」を内容とする受講準備講習を実施しています。

港湾・物流系の職業訓練指導員免許の取得方法 2

学卒者訓練(港湾荷役科)天井クレーン運転実習の指導風景

学卒者訓練(港湾荷役科)天井クレーン運転実習の指導風景

離職者訓練(クレーン運転科)移動式クレーン運転実習の指導風景

アビリティ訓練(クレーン運転科)移動式クレーン運転実習の指導風景

 ポリテクセンター名古屋港の「港湾荷役科」(下表 整理番号1と2)と「クレーン運転科」(下表 整理番号3 総訓練時間が700時間以上であること)を修了した卒業生には、下表の経験を有することによって、上記の厚生労働大臣が指定する講習である「48時間講習」を受講し、最終日に実施される「確認テスト」に合格した後、申請に基づき県知事から当該科の職業訓練指導員免許が交付されます。
 更に、ポリテクカレッジ神戸港・横浜港の「港湾流通科」(下表 整理番号4と5)を修了した学生は、実務経験をもとに「48時間講習」を受講すると「貿易事務科」、ポリテクカレッジ神戸港の「港湾技術科」(下表 整理番号4と5)は「港湾荷役科」の職業訓練指導員免許が交付されます。
 愛知県での職業訓練指導員受験資格及び48時間講習等ついて、詳しいことは、
愛知県職業能力開発協会 に問い合わせて下さい。
 尚、港湾・物流系の職業訓練指導員免許を取得しても、実際に訓練施設おいてテクノインストラクターになるためには、訓練施設が港湾・物流系のテクノインストラクターを募集しているか?経験年数、訓練指導に必要な資格や年齢等の要件に適合しているか?等をご確認願います。(募集している訓練施設によって異なる場合があります。)
 更に、募集している施設によっては、テクノインストラクターとしての資質を備えているかを判断する学科試験、実技試験及び面接試験等を行う場合がありますので、必ず募集施設にご確認をお願いします。
根拠法令 
受講資格  受講申請書及び履歴書  卒業証明又は修了証明書  専門学科に関する履修証明書及び関連学科履修状況  合格証書の写し 
附則第9条1-3
告示 1の2
免許職種に相当する普通課程の普通職業訓練に係る訓練科に関して、技能照査に合格した者で、その後当該免許職種に関して6年以上の実務経験者 必要 (なし) (なし) 必要
附則第9条1-3
告示 1の3
免許職種に相当する普通課程の普通職業訓練のうち規則別表第2(平成5年改正前別表3)に基づいて行われるものを修了した者で、その後7年以上の実務経験者 必要 必要 (なし) (なし)
附則第9条1-3
告示 2
免許職種に関し、短期課程の普通職業訓練(700時間以上)のうち規則別表第4(平成5年改正前別表7)に基づいて行われるものを修了した者で、その後10年以上の実務経験者 必要 必要 (なし) (なし)
附則第9条
1-2の3
免許職種に相当する専門課程の高度職業訓練に係る訓練科に関し、技能照査に合格した者で、その後当該免許職種に関し3年以上の実務経験者 必要 (なし) (なし) 必要
附則第9条1-3
告示(昭和44年10月1日労働省告示第38号「職業訓練指導員免許を受けることができる者」)
免許職種に関し、専門課程の高度職業訓練のうち規則別表第6(平成5年改正前別表3の2)に基づいて行われるものを修了した者で、その後4年以上の実務経験者 必要 必要 (なし) (なし) 
 

お問い合わせ先

ポリテクセンター名古屋港

連絡先

  港湾・物流系の職業訓練指導員免許取得に関して、ご気軽にご相談ください。

  なお、港湾・物流系の職業訓練指導員免許を取得後、港湾・物流業界等に就職を目指す方

  々及び港湾・物流業界傘下企業の従業員の方々の人材育成を行い、我が国の雇用のセーフ

  ティネットとしての職業訓練の基盤を支え、「技で未来を切り開く能力を持つテクノイン

  ストラクター」を目指しましょう。


 住 所  :   名古屋市港区潮凪町3番地

 電 話  :   052-381-2775

 FAX  :   052-383-3321

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