CADデザイン科
- 機械図面を「読み・描き」するための決まりごと(JIS)の知識及び2次元CADや3次元CADで機械図面を作成する技能・技術を習得します。
- 様々な装置に使用されている部品を加工するための、NC工作機械の知識及びプログラミングの技能・技術を習得します。
開講月
- 7か月コース(ビジネススキル講習付き 募集5名):6月、12月
- 6か月コース(本訓練のみ 募集15名):7月、1月
※)6か月コースの募集人数は、7か月コースの受講者数により変動があります。
本訓練(6か月間)の内容
1.機械製図とCAD操作
実施時期は7月または1月
- 機械図面を読み・描きするために必要な日本産業規格(JIS)の知識を習得します。
- CADで図面を作成するための基礎を習得します。
- 使用ソフト:AutoCAD2024
専門用語解説
- 日本産業規格(JIS)…「ジス」と呼ばれる工業製品に関する様々なルールのこと。
- CAD(キャド)…パソコンによる設計のこと。狭義では図面作成ソフト(AutoCADは特に有名)のこと。
2.CADで機械図面作成
実施時期は8月または2月
- CADで機械図面を描く方法を習得します。
- まずは部品図で作図の練習をし、慣れてきたら組立図の作図練習を行います。
- CADの操作だけでなく、図面を読み取り、形や動き等を想像する能力も習得します。
専門用語解説
- 部品図…これ以上細かく分解できない単一部品の図面。部品を作るために必要な図面。
- 組立図…機械装置のように複数の部品が組み合わされた図面。部品から機械装置を組み立てたり、機械装置に必要な部品を考える(設計する)ために必要な図面。
3.3次元CAD
実施時期は9月または3月
- 3次元CADソフトの使い方を習得します。
- より修正に強いモデリング手法を取得します。
- モデリングデータをアセンブリし、干渉の確認を行い、不具合を修正する手法を習得します。
- 使用ソフト:SolidWorks2019
専門用語解説
- モデリング…3次元CADで部品の立体的な形状データを作成すること。
- アセンブリ…部品(モデリングデータ)を組立てること。実際の製品のように、動き(直線運動、回転運動など)を与えることもできる。
- 干渉…部品同士がぶつかったり、食い込んだりすること。
4.普通旋盤とNC(エヌ・シー)旋盤
実施時期は10月または4月
- 軸などの円筒状の物を加工する、旋盤という機械の使い方を通し、NC旋盤の考え方を習得します。
- NC旋盤のプラグラム作成方法を習得します。
- NC旋盤の操作方法を習得します。
- 使用機器
TAKISAWA TAL460(普通旋盤)
TAKISAWA TCN-2000(NC旋盤)
専門用語解説
- 機械加工…工作機械と専用刃物を使って主に金属材料を削る加工方法のこと。
- 旋盤…材料を回転させ、刃物を当てて削る工作機械。材料が回転しているので、出来上がる形は必ず「丸い(円形)」棒やパイプやリングのような形になる。
- NC(エヌ・シー)旋盤…プログラムで動く旋盤。大量生産向き。
5.フライス盤とMC(マシニングセンタ)
実施時期は11月または5月
- 四角状の物を加工する、フライス盤という機械の使い方を通し、MCの考え方を習得します。
- MCのプラグラム作成方法を習得します。
- MCの操作方法を習得します。
- 使用機器
IWASHITA 2VB(フライス盤)
OKUMA MB-46VA(MC)
専門用語解説
- フライス盤…回転させた刃物で材料を削り「真っ平らな面」を作る工作機械。刃物を変えれば溝や穴も加工できる。
- MC(マシニングセンタ)…たくさんの刃物を自動交換でき、プログラムで動くフライス盤。複雑な形状の加工や大量生産向き。
6.建築図面とCAM(キャム)
実施時期は12月または6月
- 建築図面の決まりごとを大まかに理解し、図中の意味を理解し、作図する技能・技術を習得します。(使用ソフト:JW_CAD)
- 3次元CADで作成したモデリングデータから、NCプログラムを作成する手法を習得します。(使用ソフト:Mastercam2020)
- NCプログラム及び機械加工の知識が必要です。
専門用語解説
- CAM(キャム)…CADデータを利用してNC工作機械(NC旋盤やMC 等)のプログラムを自動作成してくれるソフト。
訓練受講に必要な費用
- 教科書・作業帽・名札の代金として約13,000円が必要となります。
ただし、教科書改訂等により、金額が変わる場合があります。
訓練受講により取得できる資格
訓練受講により取得できる資格はありません。
〔参考〕
CADの仕事は、資格よりも「実務経験」が重視される傾向があります。採用面接の時に「どんな図面を読めて(=理解できて)、CADで描ける」のかを具体的にアピールできなければなりません。
任意受験の資格
CAD利用技術者試験
CADを使いこなし、製図・設計・デザインをする能力を認定する民間資格であり、2級は筆記試験、1級は実技試験が行われています。受検資格の制限はありませんが、2級はCADシステムの基礎的な知識をもち、半年以上の実務経験者、1級はハードウェア、ソフトウェアの高度な知識をもち、1年以上の実務経験者を想定して出題されます。また、1級、2級の他に、3次元CADや基礎試験という利用技術者試験も有ります。
過去3年間の就職率
- 令和5年度:88.9%
- 令和4年度:68.0%
- 令和3年度:100%
修了生の就職先例とその仕事内容
- 媚山鉄工株式会社:製品設計
- 株式会社表鉄工所:機械設計の補助
- 旭建サッシ工業株式会社:製品設計
- 北海道住電精密株式会社:製品設計
- 道北機械株式会社:機械設計