ビジネスワーク科
- 企業会計実務に必要な伝票作成から決算書作成・税務申告・経営分析までの一連の知識を習得します。
- 就業規則・社会保険・労働保険・給与計算・年末調整の知識及び表計算・ワープロ等パソコンソフトの技能・技術を習得します。
開講月
- 6か月コース(本訓練のみ 定員15名):4月、7月、10月、1月
注)7か月コースの設定はありません。
本訓練(6か月間)の内容
1.総務事務
実施時期は4月または10月
- 総務全般の実務に関する技能及び関連知識を習得
- 福利厚生に関する業務、育児・介護休暇制度、退職金制度、労働契約・労働時間、就業規則等の関連知識を習得
専門用語解説
- 法定労働時間…原則、1日8時間、1週40時間を上限とする労働基準法での労働時間の限度です。
- 所定労働時間…就業規則等に定める始業時間から終業時間までの時間で休憩時間を控除した時間をいいます。
2.労務事務
実施時期は5月または11月
- 社会保険・労働保険の知識と諸手続きに関する実務作業を習得
- 労働者災害補償保険(労災保険)、雇用保険の徴収・納付手続きを習得
- 健康保険、介護保険、厚生年金保険の徴収・納付手続きを習得
- 給与計算から年末調整までの事務処理を習得
専門用語解説
- 標準報酬月額…原則として4月、5月、6月に受けた報酬(給与等)の平均額を年金事務所に提出し10月から翌年9月までの給与から控除される社会保険料の計算基礎となります。
3.文書・表・グラフ作成
実施時期は6月または12月
- ビジネス文書の作成をするために必要なワープロソフトの操作方法の知識を習得
- 効率よく表の集計やグラフの作成をするために必要な表計算ソフトの操作方法の知識を習得
専門用語解説
- 書体の変更…文字の種類を使い分け、文章のレイアウトにアクセントを付けます。
- インデントの設定…段落の開始位置や折り返し位置を変更し、レイアウトのバランスや読みやすさを調整します。
4.財務会計事務
実施時期は7月または1月
- 企業会計に必要な記帳から決算までの一連の経理事務に関する技能・技術及び関連知識を習得
- 取引と仕訳、帳簿・記帳の流れ、当座預金、手形取引、消費税の日常処理、商品売買取引、有価証券売買、固定資産取引、債権・債務、財務諸表の作成など
専門用語解説
- 財務諸表…決算書6種類の報告書の総称で、特に重要な「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」を財務三表と言います。
5.税務・管理会計
実施時期は8月または2月
- 企業会計の実務に必要な税務申告及び経営分析に関する実践的技能及び関連知識を習得
- 消費税、法人税の概要と計算及び申告・納付方法
- 資金管理の意義と重要性、資金繰り表、資金運用表、銀行借り入れの実務
専門用語解説
- 減価償却費(ゲンカショウキャクヒ)…減価償却とは、ある程度高額なものを買ったとき、その費用を何年かに分けて経費にしていくことをいいます。減価償却の計算をしてその年度の経費に落とせる部分のことを減価償却費といいます。
6.プレゼンテーション・データベース作成
実施時期は9月または3月
- プレゼンテーションの成功に欠かせない「わかりやすい資料(スライド)」の作成をするソフトの操作方法を習得
- 顧客管理・売上管理をするために必要なデータベースソフトの操作方法を習得
専門用語解説
- データベースソフト…大量のデータをデータベースとして蓄積し、必要に応じてデータを抽出したり、集計したりするパソコンソフトです。データを無駄なく管理する方法や入力用のフォーム(入力画面)の作成、データを見やすく印刷することが出来ます。
訓練受講に必要な費用
- 教科書・名札の代金として約16,000円が必要となります。
ただし、金額が変動する場合があります。 - 各種資格試験の受験料は、別途自己負担となります。
訓練受講により取得できる資格
訓練受講により取得できる資格はありませんが、実力的には日商簿記3級程度、パソコン検定(ワープロ、表計算、パワーポイント、データベース)3級以上のレベルに達します。
任意受験の資格
コンピュータサービス技能評価試験
教育訓練施設や事務所においてコンピュータを活用した各種のサービスを行う人の能力を評価する試験です。部門は、「ワープロ(ワード)」「表計算(エクセル)」の部門に分かれており、それぞれ1~3級に分けられています。
ソフトウェア活用能力認定
「アクセスやパワーポイントを使えること」ではなく「アクセスやパワーポイントを使いこなせること」を証明します。
ビジネスシーンにおいては「基本操作をしてください」や「関数やマクロを組んでください」といった依頼や指示を受けることなどほとんどなく、多くの場合、請求書、アンケート集計、グラフといった成果物を作成することが求められます。
ビジネスシーンで接する機会が多い一連の成果物を作る実務と密接した試験構成となっています。
就職・転職サイトやハローワークの求人票で多くの企業が「オフィスが使える方」を募集していますが、これは「単純にオフィス操作を知っている方」を募集しているのではなく「オフィスを使いこなしてスピーディーに品質の高い成果物を作成できる方」を求めています。
電子会計実務検定試験
電子会計実務検定試験は日本商工会議所にて主催する検定試験です。企業の会計実務ではパソコンソフトなどの活用による電子会計が普及しています。簿記の理論・知識をもとに、会計ソフトから得られる会計情報を分析・活用し、経営に役立てる能力を判定します。
会計ソフトを利用する上で必要なコンピュータの応用知識と、簿記経理に関する実務上の体系的知識(日商簿記2級程度)を有し、会計ソフトを活用した会計業務に関して、指導的な立場で管理・運用できる能力が求められます。多くの企業でパソコン会計処理を導入しており経理事務の就職を希望する方にとって有利な資格です。
日商簿記
簿記は、購買活動や販売活動などの企業外部との取引や製造活動などの企業内部での資源の投入を記録・計算する技能で、企業の関係者(経営者・出資者・取引先など)に対し、適切かつ正確な報告(決算書作成)を行ううえで必須の知識です。
最低でも3級、できれば2級以上の資格を取得していると就職に有利です。
過去3年間の就職率
- 令和5年度:94.7%
- 令和4年度:90.9%
- 令和3年度:83.6%
修了生の就職先例とその仕事内容
- 協同組合道央中小企業振興会:労務管理
- 税理士法人小城会計事務所:税理士補助
- 株式会社大平ホーム北海道:総合事務
- 株式会社森屋工務店:総合事務
- 各市町村役場:一般事務