町かどの機構(利用者の声):株式会社山本工業所
高齢・障害・求職者雇用支援機構は、人材確保、人材育成、雇用環境改善などについて、地域の特性に合わせ、企業、在職者、求職者の方々を支援するために、様々な事業に取り組んでおります。その中から、利用者の声や事業取り組み事例等を紹介いたします。
アビリティ訓練修了生採用企業にお話をお伺いしました!!
ポリテクセンター中部で実施していますアビリティ訓練「精密溶接技術科」の修了生を採用していただいた事業所でお話を伺いましたので、ご紹介します。
今回は株式会社山本工業所様です。
上司の声
専務取締役の山本様に、お話を伺いましたので、ご紹介します。
山本悦子専務取締役様:
私共の会社は“手造りのよさ”を社長から従業員各自に伝承してきた金属加工、熔接加工の治具製作の会社です。
今までは少人数精鋭主義で仕事をしてまいりました。しかし、大手自動車メーカー様の受注ともなりますと、仕事を精度よく、しかも俊敏にお答えをせねばと思い、よき人材を選ぶにあたり、インターネットの募集をしました。その中に、水野様がポリテクセンター様で職業訓練を受けていらっしゃることが目にとまりました。実は彼は自動車整備士を24年間一筋にやってみえた方の転職でした。
私共の会社は今まで物造りの好きな手先の器用な方を中心に1人2人と応募し、育成して選んでまいりました。でも、“特殊技能のある自動車整備士の方”でも、こちらの熔接加工の仕事も、「どこかつながる所はある」と思い彼の、まじめな、仕事に忠実に取組んで下さるお人柄で採用させていただきました。「ポリテクセンターで、目下、溶接の訓練、今はちょうどアルゴン熔接の勉強をしています」との面接時のお答えに“一生懸命覚えて、仕事をしようという意欲が、しっかりと伝わってまいりました。
採用が決まると3ヵ月間は(株)山本工業所の熔接方法に慣れていただく為に、こちらも指導します。ひとつひとつ丁寧に覚えていかれました。お陰様で、すぐに仕事が入っていましたので、現場で、φ6鉄丸棒の熔接の実践に入りました。平面wel(熔接)なら出来ますが、横面、立面など CO2半自動熔接トーチのはこびも、学校でしっかり学んでみえた事がわかり、安心しておまかせすることになりました。途中200~300個までは、不揃いのビード面も多々ありましたが、丸棒のネックから山、またネックへときれいに巻く熔接テクニックを真剣に、日々学習され、製品に反映されました。目下、アルミのTIG熔接、ステンレスのTIG熔接にも挑戦していらっしゃいます。
いつでも思いますのは、物造りは、その方の感性がそのまま製品に出てきます。心が安定していないとよい製品作りは出来ません。私共の会社は「その方の六感を生かして魂をこめる。心をこめる」仕事をして、よき技術集団になっていきたいと思っています。

株式会社山本工業所 外観
受講者の声
「金属加工科」を修了された水野 友浩 様にもお話を伺いました。
水野様:
現在、私は株式会社山本工業所で、アングル(山形鋼)や角パイプの熔接を中心とした業務に携わっています。今までは自動車整備に携わっていたので、物造りの仕事に転職して、 初めて物造りの細かさ、見た目の美しさ、精度等、物造りの奥深さに触れ、大きな驚きと感銘を受けました。 ポリテクセンター在所中は、初めて熔接を行うので不安もありましたが、6カ月の訓練期間の中で、たくさん熔接の練習をする事ができたので、少しずつ楽しさがでてきました。 今は、自動車産業中心の製品を造っていますが、これからはお客様のあらゆるニーズにお答えできるような技術を身に付けていきたいと思い、日々技術の研鑚に励んでいます。

熔接作業中の水野様

熔接作業中の水野様

水野様作成の社内用アルミ製はしご
アビリティ訓練
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〇企画指導部事業課 TEL:0568-79-0512 FAX:0568-47-0677