(2019年3月26日)
平成30年度 九州職業能力開発大学校 修了式
3月15日(金)北九州国際会議場において、平成30年度九州職業能力開発大学校修了式が執り行われました。少し、肌寒さが残る朝でしたが、快晴に恵まれ、8名の来賓の方々、多くの保護者の方々に見守られながら、温かくまた厳かな雰囲気のうちに修了生を送ることができました。
今年度は、203名の学生が修了し、応用課程および大学院へ入校する学生、就職するとそれぞれの道に進みます。今後も、みなさまの温かいご支援、ご指導をよろしくお願い致します。
*修了式開始前の様子
*平成30年度修了式
開会の辞
修了証書授与
修了証書授与 一人ひとりに手渡されます。
修了証書授与 一人ひとりに手渡されます。
修了証書授与直後、担当の先生と
修了証書授与直後、担当の先生と
技能照査合格証書授与 専門課程代表
技能照査合格証書授与 応用課程代表
岡田 龍雄 校長告辞
みなさんは、4月から新しいステージへ進んで行かれます。中でも、就職される皆さんは、長い学校生活に別れを告げて、実社会に出て行かれることとなります。今は、大きな期待と希望をお持ちだと思います。当校からはこれまでに、約5千名を越える修了生が、世の中に巣立ち、主に、ものづくりの現場で、全国各地で活躍されています。皆さんも、九州職業能力開発大学校の修了生の一員として誇りをもって、力強くそれぞれの道を進んでいただきたいと思います。これからは、学校の外から、本校を見守り、支えていただけたらと思います。
さて、今年は、平成最後の修了式となります。そして、世の中を見まわすと、新しい時代が始まるのと併せて、いろいろな変化が起こりつつあります。一つは、情報通信技術の急速な進展によって、第4次産業革命と言われる非常に大きな変化が予想されています。これは、技術が単に進歩して便利になるということではなくて、世の中の在りかた、いろいろな経済活動とか、世の中の仕組みに大きな影響を及ぼすことが考えられています。
みなさんの多くは、これからものづくりの現場に進んで行かれます。IoTとかAIという言葉が聞かれますけれども、この言葉に代表されるように、ものづくりの現場は大きく変わっていくと予想されます。また、世界を見ると、イギリスのEU離脱、中国とアメリカの貿易摩擦の問題、各国の自国中心主義などが顕著になってきました。そして、現在は人の流れ、情報の流れ、経済の流れがグローバルになっています。そういう時代ですから、世界のどこかで起こった出来事が、間接あるいは直接に皆さんの生活に影響を及ぼすということは十分に考えられます。こういうふうに技術は非常に早く進歩し、世界の体制も変化しつつあります。このような時代ですから、順風満帆というふうには行かなくて逆風にさらされることもあると思います。そのようなときには、目先のことにとらわれずに、しっかりとした考えを持って、自分の道を進んで行ってください。そのときのため、皆さんに一つの言葉を紹介します。
「一燈照隅(いっとうしょうぐう)、万燈照国(ばんとうしょうこく)」。一般的には、「一隅を照らす」と言われています。それぞれ進まれた道で、努力を重ね、研鑽を積んで将来それぞれの立場、それぞれの持ち場で「余人をもって代えがたい存在」になるということで、いろいろなことが今後あると思いますけれども、与えられたポジションでベストを尽くしてください。そして、単に技術を高めるというだけではなくて、社会に中で生きて行くためには、他人に対して優さや思いやり、謙虚であること、強い倫理観、責任感も当然求められます。そのような人間力を地道に養っていただきたいと思います。そして、人生は長いですから、焦ることなく自分の進まれた道で光り輝く存在になっていただきたいと思います。それを成し遂げるためには、何よりも健康が大事です。健康には十分留意されて、益々の発展とご多幸を祈念してお祝いの言葉にしたいと思います。本日は、おめでとうございました。
来賓祝辞 福岡県福祉労働部局長 大羽 智朗 様
来賓の方々
答 辞 専門課程代表
答 辞 応用課程代表
学生表彰 賞状 記念品授与(9件 29名表彰)
修了式後の集合写真
(2019年3月11日)
2月15日(金)に、1年生の自治会主催の予餞会が開かれました。今年は、およそ200名の学生が専門課程と応用課程を修了します。
この日の夕方、体育館でバレーボールとビンゴ大会におよそ50名の学生が参加。和やかで楽しいひとときとなりました。
バレーボール
バレーボール
ビンゴ大会
(2019年3月8日)
九州職業能力開発大学校生産技術科の学生が、全日本製造業コマ大戦「ポリテックビジョン2019_中国能開大場所」に参加しました。企業コマとの真剣勝負で、ベスト 8 進出を逃がすも学生が持てる力を発揮し健闘しました。企業コマとの差を感じた大会でしたが、課題を見つけることのできた大会でもありました。今回の経験を次回の大会につなげたいと思います。
(文責 八崎)
大会名 :全日本製造業コマ大戦「ポリテックビジョン2019_中国能開大場所」
開催日時:2019年3月2日(土曜日)13:00~15:30
開催場所:中国職業能力開発大学校
参加者 :生産技術科 2 年生 谷合 拓哉
担当職員:生産技術科 八崎 透
参加者の勇姿
コマ大戦用コマ
コマ大戦選手団
コマ大戦 激戦の模様
コマ大戦 激戦の模様
(2019年3月8日)
生産機械システム技術科1年の標準課題では、全方向歩行型移動機構(ロボット)を製作します。この課題は、機器の設計、部品の機械加工、メカニズムの組立と調整、駆動基板の製作、制御プログラムの開発を行い、メカトロニクス機器に対する基本的ものづくりを習得します。さらに、グループワークをとおしてコミュニケーション能力や協調性を養い、授業ごとのミーティングにより役割分担と工程計画の作成や修正が円滑に行えるようになることを目的としています。
今回は、6名ずつ3つのグループにより製作が行われました。
2月28日に製作発表会と全方向歩行型移動ロボット競技会が開かれました。
全方向歩行型移動機構(ロボット)
全方向移動を可能にした歩行型移動機構は、平行リンク機構を利用した3本の脚の上下動と、XYテーブルと一体化した3本の脚の水平動を交互に行うことにより、移動するものです。
*競技会
競技内容
1.1m間隔に置かれたポールの周りを8の字を描きながら移動します。
2.運転時間と時間と周った回数を競います。
競技の注意事項
競技中
審査中
*課題発表会
発表会の会場
発表会の様子
〈3つのグループの学生によるまとめ〉
・部品の加工ミスが出ても、話合いを行い、余裕のあるメンバーがフォローするなど連携が取れていた。
・計画を立てる際に、組立の調整や機械の使用状況、各部品の加工時間などさまざまな状況を踏まえて日程を決めたので、不具合が生じても慌てることなく対処できた。
・手順書に時間をかけ、複数人で確認することで、穴位置や寸法などミスをなくすことができた。
・ミーティングや頻繁な意見交換を行うことで、進捗状況が把握でき、連携がよく取れ、問題点の対応が早急に行えた。
・ダブルチェックが行われておらず、加工ミスが起こった。
・グループの中で報連相があまりできておらず、どの作業に人手が足りていないか、どの作業が遅れているか、きちんと把握できていなかったために、作業の負担が偏ってしまった。
(2019年3月7日)
昨年10月よりスタートした生産ロボットシステムコース。4台の産業用ロボット(実際に工場などで使われている)を使い
1.生産システム構築
2.産業用ロボットの運用管理、保守および改善
を学びます。
この実習は、生産システム系3科(機械、電気、電子情報)が、各分野の専門性を生かしグループワークを通して行うもので、技術習得とともに、共同作業の中で他科への理解とコミュニケーションについて学びます。そして、これらの学びを通して、生産技術・管理部門におけるエンジニアおよびシステムインテグレータとして活躍が期待されます。
2月28日、前期と後期の実習を修了した第一期生が課題発表会を行いました。
2月中旬、最後の仕上げの様子
*全体概要発表
代表者による全体概要発表
〈学生によるまとめ〉
基板検査組立てシステムの製作を通して、初めての3科合同実習ということもあり、苦労することも多かったが、コミュニケーション能力を高めることができた。
さまざまなロボットやIoTなどの技術に触れ、新しい生産システムを体感することができた。この経験を開発課題(応用課程2年生)に活かしていきたい。
*生産機械システム技術科
発表の様子
実習の様子
〈学生によるまとめ〉
製作にあたり、計画を立てていく上で、効率よく作業に取組む予定だったが、設計から発注、納品までの時間的制約や4つのステーションに担当が分かれているために、作業が同時進行することがあった。その結果納期に遅れが生じて完成が大幅に遅れることや、コミュニケーション不足でミスが重なると他科との調整に支障をきたす可能性があった。結果的には完成が遅れる形となった。
本課題は、制御担当分野では、ロボット教示やロボットとシーケンスを連動させるプログラミングなど標準課題Gに比べ、高度なことが多かったが、ミス無く完成できたことは大きな自信となった。
今回の標準課題を通してさまざまな技術を習得することができ、3科でコミュニケーションを取り作業したことで、ヒューマンスキル・コンセプチュアルスキルを身に付けることができた。
*生産電気システム技術科
発表の様子
実習の様子
〈学生によるまとめ〉
今回の課題では、標準課題Gで学んだことを活かして実習に取り組むことができ、ステーション内のさまざまな機器を上手く扱うことができた。
基板検査組立システムの製作は、初めて3科合同で行ったため、他の科でできることを理解しきれずに、他の科の作業と生産電気システム技術科の作業の線引きが曖昧になってしまった。そのため、作業の遅れが発生してしまい工期が延びてしまうことがあった。今後は、このようなことがないように実習開始前にミーティングをしっかりとしていきたい。
*生産電子情報システム技術科
発表の様子
実習の様子
〈学生によるまとめ〉
・Andorid端末のロボットステーション稼動監視システムでは、ステーションのPLCの値を読み取り、ステーション全体の監視を行うことと、DBと連携し検査の結果の蓄積を行うアプリケーションの開発ができた。
・Web閲覧可能の検査データの管理では、MySQLからデータを読み出し表としてWebのページに表示することができた。また、日付ごとの検査データを表示できた。
・クラウドを利用した生産現場の環境把握では、実習室の温湿度のリアルタイム監視とクラウドサービスを用いたデータの一元管理をおこなうことができた。
・顔認証システムでは、タッチパネルでの操作により認証を開始し、登録者はログインできた。稀に登録していない人が誤認証されることがあるため、時間いっぱい精度向上に努めたい。
・Robotinoによる自動搬送では、ライントレースで基板を搬送することができた。また、QCRも使用して正確な位置に到着しているかの確認もできた。
全体の動き
自動搬送車の動き
〈大薗 宏幸 准教授による講評〉
今年度よりスタートした生産ロボットシステムコースの最後の実習課題が終了しました。生産システム系3科の学生がそれぞれの強みを活かし、産業用ロボット、自動化技術および情報技術を活用して「基板検査組立システム」を完成させることができました。機械、電気、情報の知識・技能だけではなく、異なる専門性を持つ者同士が一つのものを作り上げるためには、しっかりとコミュニケーションを取り合うことが大事だということも理解しました。
(2019年3月6日)
ポリテックビジョン2019のプログラムのひとつして、ものづくりの楽しさを知っていただくため、小学生対象にものづくり体験教室が開催されました。今回は、65名の子供たちが参加。保護者や兄弟と一緒に来られ、多くの親子が楽しい時間を過ごされたようです。保護者も子供と一緒に考えながら手を動かし、ものづくりを体験している様子が印象的でした。ご参加いただきましたみなさま、有難うございました。
【ものづくりのテーマ】
1.空気の力で浮き上がって進む「ホバークラフト」をつくろう
2.「折り紙建築」をつくろう
3.手回し発電機で動かす「ペットボトルカー」をつくろう
4.割り箸で出来る「セミオートゴム銃」をつくろう
ホバークラフト製作中
折り紙建築製作中
ペットボトルカー製作中
セミオートゴム銃製作中