修了生にインタビューしました!
数ミクロンの傷ズレも許されない
スリーブ製造に活きる4年間の学び。
ファインネクス株式会社
圧造事業部 上条第二製造部 JDグループ
池原 正樹 さん
専門課程 電気エネルギー制御科 令和2年度修了
応用課程 生産電気システム技術科 令和4年度修了

電気分野に進むきっかけは、高校の物理での実験
私の地元は上市町で、滑川市の普通科の高校に通っていました。物理の授業が好きで、実験が楽しかったことから特に電気や電子について興味を抱くようになり、その分野を重点的に3年間勉強してきました。進学先を考える際に、将来的に県内で就職をしたいという思いが強く、先生に相談したところ北陸能開大を勧められ、この大学校のことを知りました。オープンキャンパスが終わった後のタイミングだったのでオープンキャンパスには参加できなかったのですが、学校案内やネットなどで北陸能開大のことを調べていくうちに、座学よりも実習が多いこと、いろんな資格を取得できること、そして社会に出た際にリーダー的な役割を担えるような教育に力を入れていることを知り、北陸能開大を進学先に決めました。
電動車両のトラブルも原因を追求して解決
応用課程1年次に取り組む標準課題では電動車両を製作しました。勾配0パーセントの場所で最高速度30キロメートルで走行する電動車両の製作で、速く走らせようとするとやはり熱が発生することによって煙が出たり、燃えるようなトラブルもあったりして、どうすれば安全に速く走らせられるかを考えられたことが大きな学びでした。その燃える原因を実際に自分たちでインターネットなどを参考にしながら調べてみて、回路基板に使っている配線が短く、使用する電流に対して細かったので太い配線に変更しました。その他にも抵抗値なども計算し直すなど色々と調整をして解決しました。
依頼者のニーズをもとに開発したノンストップ自動綿繰り機
3科の学生がチームになって取り組む応用課程2年次の開発課題では、私たちのチームは自動綿繰り機の設計・製作をすることになり、私が総括リーダーを務めました。プロジェクトを進めていくうちにメンバーみんなの目指すものが違っていることが分かり、方向性を確認することが大事であることを感じました。それで、意見をいろいろ出し合い、それぞれの理想を聞く中で、「自分たちの作りたいもの」=「相手の欲しいもの」ではないことに気づきました。そして、依頼者のニーズにマッチしたものを製作しようということで、綿の生産者さんにヒアリングし、従来の綿繰り機には綿が絡まったり、詰まったりすることですぐ停止するという課題を認識しました。そこで「ノンストップで動き続ける」ことをテーマに設定し、30分間ノンストップで動くことを目標にし、さらにスマートフォンなどに繋げて稼働状況も確認できる機械にすることにしました。ただ、綿をほぐすタイミングでローラーに綿が絡まることや、次の工程に行く時に一気に綿が集まることで詰まることの解決はやはり難しかったです。それで、定量の綿が溜まったら次の工程に流れるようにカメラやセンサを取り付けることにし、私はプログラミング部分と制御盤製作を担当しました。4つある工程のスピード調整を行い、シミュレーションしたり、データを取ったりして、何度も速度調整の検証をしました。完成した自動綿繰り機は、歴代の自動綿繰り機の中で最高傑作と先生から評価をいただきました。それから、開発課題に取り組む中で、私は生産電気システム技術科なので電気分野のことしか分からなかったので、機械分野のネジや歯車、ベアリングのこと、電子分野のタッチパネルのことなどを勉強し直しました。他にも製造業における生産ラインの一貫性や製造工程の流れについても興味がわき、これまで学科がちがうことで話す機会のなかった機械系や電子情報系の先生にもどうすればうまくいくのかなど質問することができました。
機械に言語を教えるプログラムの面白さ
応用課程での標準課題や開発課題の他にも印象深い授業がたくさんありましたが、マイコンやプログラム系の勉強は特に思い出に残っています。授業の中でタイマーを製作して基板に信号を送るという課題では、信号を送るプログラム自体も自由に自分で決められることが楽しかったです。私は高校の頃に英語の勉強もしてきたのですが、機械にいろいろな文章を教えることが、人に教えることと違う面白さを感じました。また、プログラムは一語一文だけですごく変わり、機械は人間と違って与えられた情報をそのままアウトプットするので、例えばランプが点灯する部分で点かないといった失敗をしたら、どこに間違いがあったのかを確認しつつ、試行錯誤する過程が楽しかったです。
オープンキャンパスで教えた高校生が入校
専門課程の2年次から応用課程の2年次までの計3年間、夏のオープンキャンパスの体験授業で先生役をしました。私が受け持ったオープンキャンパスの授業には20人ほどの高校生が参加して、ベルトコンベアを動かして物を運ぶためのプログラムをする体験授業をしました。ベルトコンベアを動かす方法には、ボタンを一度だけ押せば良い方法や、ボタンを押し続けている間だけ動かす方法、ボタンを押した数秒後に動かす方法など複数あり、それらのパターンに沿ったプログラムを組みます。参加された高校生の中には普通科の方もいて、自分で組んだプログラム通りにベルトコンベアが実際に動くとやっぱり感動したようで、目がすごく輝いていたのがとても印象に残っています。さらに嬉しいことに、そのオープンキャンパスに参加された高校生が実際に北陸能開大に入校されて私に話しかけてきてくれたことがあり、とても嬉しかったです。
地元で、電気電子分野の学びを活かして働きたい
地元で働きたいという思いが強かったこと、そして電気電子分野の学びを活かせる仕事に就きたいとの思いから、地元の電気電子系の企業を中心に就職先を探しました。いろいろな企業情報を調べる中で、電子部品を製造しているファインネクス(株)の「小さな部品で世界をつなぐ」というミッションにまず惹かれました。そしてホームページをさらに詳しく見て、製造されている部品がスマートフォンや自動車だけでなく、医療機器やさらには宇宙事業にも使われ、社会に広く貢献されているだけでなく、企業として未来に向かう力強さも感じられたので入社を志望しました。またインターンにも参加して、北陸能開大出身の社員さんとの交流会があり、いろいろな話を聞くことができたことも志望したきっかけの一つです。
数ミクロンの傷ズレも許されないスリーブ製造
今は入社3年目でスリーブといわれる自動車の電気コネクタなどを固定する部品製造を担当しています。高さと直径が数mmほどの部品で、数ミクロンの傷ズレも許されないものです。製造時にフィーダーという機構の周波数の調整が必要になるのですが、北陸能開大での電気分野の学びが活かせています。また、いろいろなモーターを扱うのですが、電動車両の課題などでいろいろなモーターに触れてきたので、それぞれのモーターの特性を見極めることができています。そして、「小さいから難しいかもしれない」といわれたスリーブ部品が指示書通りに完成できた時はとても達成感があります。今はスリーブ製作の他に、機械の立ち上げにも関わらせていただいています。ただ私は設計分野をほとんど習ってこなかったので、現場で実際に機械に触れつつ構造やどんな役割があるのかなどを学びながら取り組んでおり、手順書の作成や改定なども担当しています。
培ったコミュニケーション能力を活かして、海外の企業とも交流を図りたい
今後の目標は、私たちの作った電子部品は日本だけでなく海外でも使われているので、北陸能開大で培ったコミュニケーション能力を活かして、海外の企業の人と交流をして一緒にモノづくりができるようになりたいです。実は先日、ドイツから外部監査の方が来られまして、実際にスリーブを製造する機械を稼働させたりしました。品質や保証の部分も見られるのですごく緊張してしまい、自分の思うような対応はできなかったのですが、監査を無事にクリアすることができ、今後、新規の受注が入る見込みです。これからも私たちの作る部品が世界で使われるよう、北陸能開大で培ったコミュニケーション能力を活かしながら、日々精進してきたいと思います。
北陸能開大を漢字一字で表すなら「実」
もし北陸能開大を一言で表すとしたら「実」という漢字だと思います。やっぱり「実習量」が他の大学よりも多いのでいろんなことを学べますし、専門的な知識や社会に出てから役立つ「実践的」なことも学ぶことができ、そのおかげでいろんな「実績」もつくることができました。これまで頑張って努力してきたことは、「確実」に自分自身のスキルとなって「実力」となると思います。もし、失敗したとしても最終的に「実ること」に繋げられる大学校だと思います。
モノづくりの最先端を北陸能開大で学んでほしい
北陸能開大で学ぶことは、常に進化していることが多いと思います。最近だとAIのこともあるだろうし、半導体の製造でもそのようなことが必要になってきていると思います。さらに進化すること、成長しそうな分野のことをいち早く学べることも北陸能開大の大きな強みであり、魅力だと思います。私は普通科出身ですが、普通科高校だからといって不安に思うことはまったくないです。モノづくりに興味があって、将来モノづくりに関わりたいと思っている人はぜひ北陸能開大に入ってほしいと思います。
