お知らせ

修了生にインタビューしました!

専門課程での学びをいかし、
オーダーメイドの機械を設計。

日研プラント株式会社
機械システム部

田熊 有紗 さん

専門課程 生産技術科 令和元年度修了

応用課程 生産機械システム技術科 令和3年度修了

田熊有紗さんの写真

モノづくりを学びたくて能開大へ

父親がモノづくりに関わる仕事をしていることから、小さい頃からモノづくりに興味があり、高校も工業系の高校に進学し、大学でもモノづくりを学びたくて能開大を選びました。生産技術科を選んだのは、電気や電子情報よりも設計や機械の機構システムに興味があったからです。ただ、自分がどんなことにやりがいを感じるかを知らないまま就職するのが不安で、大学で4年間学びながら自分の進むビジョンを決めようと思っていました。

女子一人でも、肩身が狭いことはなかったです

生産技術科の学生は40名いたんですが、女子は私だけでした。黙々と勉強するような学生が多く、中にはコミュニケーションがちょっととりにくい人もいましたが、男子に囲まれて肩身が狭いと感じることはまったくなかったです。また、学校はすごくきれいに整備されていて、設備もとても充実していると思います。工業系の学校では女性用のトイレが少ない学校もあるみたいですが、能開大は女性用トイレもしっかりあり、女子が少ないからといって学校生活で困ることはありませんでした。それと、私は女子寮に入っていて、同学年の女子は他学科の子だったので顔を合わせる時間はあまりなかったんですけど、一緒に楽しく過ごすことができ、寂しいとか辛いと思うことはなかったです。

基礎を学びなおすことができる専門課程

専門課程は、普通科出身の学生も一緒に授業を進めていくので、本当にゼロからのスタートでした。だからと言って授業の進め方がすごく遅いと思うことはなくて、普通科出身のクラスメイトと一緒に2年間しっかり基礎から学びなおすことができました。CADは高校で使用していたソフトと違っていたので操作方法について戸惑いがありましたが、先生の指導のおかげで使いこなせるようになり、2年時にはCAD検定2級の資格を取ることができました。私自身CAD以外の資格は取っていないのですが、能開大では実技の時間が多いので、実技の資格取得を目指す学生には有利だと思います。それから能開大の授業は、設計から加工まで自分でできることが特長だと思います。ただ、実在しない形を設計してしまって加工できなかったということもありましたが、いろんな経験ができて良かったです(笑)。
それと、専門課程までは出された問題に対して答えていけば良いのですが、応用課程になると、「さぁ、自分たちで設計してみなさい」という感じになります。だから、しっかりと基礎ができていないと応用課程でつまずいてしまうので、専門課程で重点的にしっかり基礎を学べることは能開大の良さの一つだと思います。

鈴鹿耐久レースで評価をされて、特別賞を受賞

専門課程の2年時のグループワークでは、単三電池で動かす車の制作をして、鈴鹿サーキットで開催された走行時間を競う耐久レースに出場しました。レース自体はいい結果を残せなかったのですが、ハンドリングの設計部分を誰でも制作できるように、高度な技術を使わずに、基礎技術を応用させてつくったのです。そして、部品点数を少なくしたことなどが審査員から高く評価されて特別賞を受賞しました。自分の中でもすごく貴重な経験になったし、自動車メーカーや、設計を重視している会社に入社したメンバーの子もいるので、この受賞が大きな励みになったのだと思います。そういった意味で、グループワークを通して、自分がどんな仕事に就きたいかということが具体的に可視化されると思います。

鈴鹿耐久レースで評価をされて、特別賞を受賞の時の写真

4年時のグループワークで制作した自動綿繰り機

大学校4年時(応用課程2年時)のグループワークでは、「自動綿繰り機」をつくりました。服飾などで使われる「綿(わた)」をつくるには収穫された綿花から「綿」と「種」を分けなければいけないのですが、手作業だとすごく手間と時間がかかり、作業時間も限られるので少量しか作られません。それで、魚津にある農園さんの要望をもとにして、機械の大きさや、使用する場所などを詳細にヒアリングし、設計からシステム開発などをして、連続運転を可能とする装置をつくりました。綿と種を仕分けする目標時間の設定や検査などもできるように開発し、とてもクオリティーの高い開発課題になったと思っています。

グループワークで制作した自動綿繰り機の説明をしている田熊さんの写真

グループワークで鍛えられたコミュニケーション力

応用課程のグループワークは、生産機械システム技術科、生産電気システム技術科、生産電子情報システム技術科の3科が合同になって取り組むので、メンバーも2年時の3倍ほどの人数になります。そして、私のグループは先生3人を入れて合計20人だったのですが、私が3科のメンバーをまとめるグループリーダーになりました。他学科とはこれまでほとんど交流がなかったので当然話したことのない子もいたり、中には消極的な人もいたりします。いろんなメンバーがいるなかで、納期までに完成させるために、みんなの士気をどうやって高めるかで悩んだりもしました。ただ、実際に会社に入ると、自分とちがう部門の人と話さないといけないこともあると思うので、社会に出て働くことをイメージしながら取り組みました。そういうこともあって、他学科の学生の話を聞いて理解する力や、他学科の学生に分かりやすく説明する力などコミュニケーションスキルを実践的なプロジェクトの中で身につけることができたと思います。逆に言うと、高校までのコミュニケーション能力では絶対に進められなかったと思うし、グループワークの中でコミュニケーション能力が本当に鍛えられたと思います。そして、他学科のメンバーと一緒になって開発し、組み立てて、目標を達成できた時はとても嬉しかったです。そんな意味でも、普通の機械科に入るよりも能開大はいろんなことが学べると思います。

学生時代に憧れた会社で、設計の仕事に就くことができました

日研プラント(株)に入社して2年目なのですが、入社しようと思ったきっかけは専門課程の工場見学でした。希望者が参加できる工場見学の見学先に日研プラント(株)もあり、開発から設計、組み立て、納入まで一貫されていることを初めて知りました。そして、自分の設計したものが完成まで見届けられることに感動して、その時からこの会社を志望しました。だから、日研プラント(株)に入るために、応用課程4年時のグループワークも装置開発のプロジェクトを選びました。そして、専門課程の時から志望していた会社で設計の仕事に就くことができています。1年目は先輩の設計された装置図面の部品図を作成していました。今は装置の中に人が入り込まないようにするロックのついた「安全柵」の設計をしています。ただ、毎日「安全柵」の設計の仕事をするかと言ったらそうではなく、毎日違う設計の仕事もあり、それが日研プラント(株)の仕事の面白みだと思います。設計ではもちろんCADを使うのですが、能開大で使っていたCADと会社で使っているソフトがちがい、操作が分からないこともありました。ただ、高校から大学に入った時も同じ経験をしていましたし、基本的なコマンドや製図についての知識はあったので、難しいと思うことはありませんでした。そして、先輩方も優しく教えていただけるので、不安なく安心して働ける職場です。社内には、私の年齢に近い社員はあまりいないんですけど、能開大でも歳上の先生とも話す機会が多かったので、先輩社員の方にも変に緊張することなく話しかけることができていると思います。あと、会社には最近完成した真新しい体育館があり、お昼休みには先輩方とバドミントンをしています。今後の目標は、日研プラント(株)はオーダーメイドの機械を制作する会社なので、依頼者に使い勝手が良いと思ってもらえる機械を設計して、依頼者の課題解決の力になりたいと思っています。今からが本当のスタートだと思って、頑張りたいと思います。

パソコンで仕事をしている田熊さんの写真
先輩方とバドミントンをしている写真

能開大は、仲間と切磋琢磨しながら勉強できる学校です

普段生活をしていてこの装置はなんでこんな動きをするんだろうと疑問に思うことがあると思うんです。能開大では、そんな疑問や不思議に思うことを解決することができると思います。また、能開大はいろんな機械装置やスペースも充実しているし、信頼できる先生も揃っているので、学びたいことをすぐに学べる環境が本当に整っている学校です。コミュニケーション能力も大学校の4年間の中で培うことができるので、コミュニケーションを苦手に感じている人も心配することはないと思います。また、能開大に来る生徒は意識が高いということではないかもしれないけど、私と同じように機械の好きな子が多く、自分にいい影響を与えてくれる子がたくさんいると思います。みんなが頑張っているから、自分も頑張ろうと思うことができると思います。とくに応用課程の場合は、専門課程を卒業してもう一回受験をしないといけないので、それなりの覚悟を持った学生が残るので、すごく刺激というか、励みになると思います。だから、ものづくりにちょっとでも興味があればぜひおすすめします!

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