修了生にインタビューしました!
株式会社日本オープンシステムズ
北陸システム開発部
森川 慎吾 さん
専門課程 電子情報技術科 平成28年度修了
応用課程 生産電子情報システム技術科 平成30年度修了

生まれ育った魚津で学びたくて能開大を志望
魚津市生まれの魚津市育ちで、小・中・高校とずっと魚津で過ごしてきたこともあり、実家から通える距離の能開大を志望しました。また、高校は電気科に通っていたのですが、もともとパソコンが好きだったことからプログラミングに興味があり、電気よりも情報の勉強をしたくて電子情報技術科を選択しました。
プログラミング初心者でも学びやすいカリキュラム
授業は、パソコンの画面に「Hello,World!」という文字を出してみようというところからスタートするので、初めてプログラミングを勉強するような普通科から来た学生でも学びやすいカリキュラムになっていると思います。自分は電気科の高校の授業でプログラミングを少しだけ習っていたので、苦手意識を持つことなく授業を受けることができました。ただ、授業のレベルが上がって行くにつれ、授業についていけないようなクラスメイトも中にはいましたが、周りの人に聞いたり、友人同士で助け合っていました。それと、卒業前に卒業記念の感覚で「基本情報技術者」の試験を受けたのですが、ほぼ授業で学んだ内容の延長線だったので特に資格対策の勉強をせずに、資格を取ることができました。
一つのものをみんなでつくるグループワーク
能開大では、回路設計から製造まですべての段階で実技を通して学べるのが良い点だと思います。電気回路用のCADを使って回路図を設計し、シミュレーションをかけて問題なく動くかを確認した上で、実際に制作するんです。回路図は電気の記号を並べて線を引くだけなのですが、実際の基板は、まず回路として問題ないかを解析ソフトを使ってチェックして、実際にはんだづけのパターンの設計を行うんです。3、4名ぐらいのグループになってものづくりをする授業も印象に残っています。専門課程の総合制作では、ハードウェアの制作を担当する人、ソフトウェア面を手がける人、発表の資料をまとめる人などそれぞれが作業を分担して、信号機を用いた模擬交差点を製作しました。他にも、ネットワークの実習で、実習室の床下のパネルを外して電源やネットワークのLANケーブルの配線をしたことが印象に残っています。普通の大学ではなかなかできない実習だと思います。
総合制作で、ソーラーカーのテレメトリーを担当
応用課程の開発課題実習では、次年度のソーラーカーレースに向けてテレメトリー(※)のサポートを担当しました。GPSを使ってソーラーカーがどの位置を走行しているかなど走行状況を知らせる基板があるのですが、その基板が機能しているか調べるためのテスト用回路や、テレメトリー用の基板が機能するかチェックするための装置を製作しました。ただ、自分たちが担当したソーラーカーは後輩たちが引き継いで次の夏に走らせるので、実際に走るところを見られないのはちょっと残念でした。
※テレメトリー 遠隔地の様々なデータを収集し、そのデータを伝達する技術のこと。ガスや電気のメーター、自動販売機の売り上げ管理システムなどに用いられています。
ソーラーカー1台から、北陸エリアのテレメトリーへ
地元にある情報系の企業に勤めたくて、富山市の日本オープンシステムズに入社しました。今は、ライフラインを扱う会社のテレメトリーシステムや、webサーバーのアプリケーション開発などに携わっています。大学校ではソーラーカー1台だけでしたが、仕事では北陸エリアのシステム開発となりスケール感の大きさを実感するとともに、仕事のやりがいになっています。それから他の仕事では、富山を代表する某大手メーカーの工場のピッキングで使用するハンディ端末のアプリケーションも作成しました。ただ、この端末について詳しく知る者が社内に常駐していなくて、取扱説明の100ページ以上あるPDF資料を見ながら一つずつ理解しなければならず、途方もない時間がかかりました。
能開大での学びが大きなリードになっています
入社してすぐに担当したのがテレメトリーだったので、能開大でテレメトリーを学べたことはメリットになっています。また、能開大はプログラムを書く実習がとても多いので、実際にコードレベルで理解があるというのは大きなリードだと思います。よくIT業界の求人に「初心者歓迎」と言うフレーズが使われることがありますが、実際は情報系の仕事は初心者に難しいと思うんです。私は能開大で4年間ずっとプログラムと向き合ってきたので、膨大なコードを見ても心が折れることはないです。能開大は、設計書の作成から基本設計、詳細設計、実装、テスト仕様書作成、テスト実施という流れでウォーターフォール形式で基本的に実習を進めていきます。企業に入ってもそういう形式でソフトウェアのプログラムを作っていくことが多いので、それはいい機会だったと思います。また、応用課程では先生のレビューを通さないと次に進めないのですが、何回もレビューが返ってくるということがあり、自分で考える力を鍛えられたと思います。
称名滝の水しぶきを浴びてリフレッシュ
休日は学生の頃からあまり変わらないんですが、ネットでゲームをしていることが多いです。アウトドアで言えば、一時期ロードバイクに乗っていたこともあったんですけど、事故にあってしまいそれ以来乗っていないです。今は、車に乗ってドライブするのが楽しくて、称名滝に時々行っています。滝を見るまでの道中の階段がちょっと滑りやすかったりもするのですが、全身に水しぶきを浴びるのが気持ちいいです。
新しい時代に向けたソフトウェアを開発したい
今はプログラムの実装担当で、チームも2、3名の小さな案件しかまだ関われていないので、今後は大きい規模の開発で設計担当をしてみたいと思っています。また最近はいろんな業種でハンディ端末からタブレットへの置き換えが進んでいるので、そういうタブレット版の設計などに携わりたいです。そして、タブレットに限らず古いものを新しいものに置き換えていくというところで、私が設計のまとめ役みたいになれたらいいかなぁと思っています。温故知新ではないですけど、古いものをしっかりと理解した上で、新しい時代に向けたソフトウェアの開発をしていきたいです。
将来の目標をしっかり定めた人に能開大を目指してほしい
実際にプログラムの勉強をするとなると、学びたいと思う意識がないと授業についていけなくなると思います。また、目標がないまま入学しても、勉強に身が入らず卒業することになると思います。だから、できれば初めから情報系の職種に就きたいなどの目標をしっかり持った受験生に能開大を目指して欲しいです。