当校修了生にインタビューしました!
株式会社ナチマシナリーエンジニアリング
技術部 開発
中川 りお
専門課程 生産技術科平成29年度卒
応用課程 生産機械システム技術科令和元年度卒

CAD未経験からのCAD検定2級合格
わたしの父が自営で製造業をしていることから、小さい頃からものづくりに興味がありました。それで、ものづくりや設計の仕事に携わりたくて普通科高校の人文クラスから能開大を受験しました。入校当初、CADはもちろん図面にもまったく触れたことがなかったのですが、図面のトレースなどの基礎的な部分から学ぶことができ、学校や先生の手厚いサポートもあって、授業についていけないということはありませんでした。また、座学中心の講義だけでなく、資格取得のための実技を重視した選択授業もあり、CADの技能検定2級を2年次に取ることができました。本腰を入れて勉強したのは半年ほどですが、先生方や友人たちからもいろんなアドバイスをしてもらうことで合格できたのだと思います。
憧れの鈴鹿サーキットでのソーラーカーレース
応用課程の3学科が合同で取り組む4年次の開発課題では、車が好きで鈴鹿へ行ってみたかったこともあり、わたしはソーラーカー制作のプロジェクトに入りました。 学生チームだけでなく企業も出場するソーラーカーレースのために、車体も含めてすべて自分たちで設計しています。ただ、自分たちの学年の力だけではなく、能開大に蓄積されたこれまでのデータや、先輩方の失敗を改善させて、能開大の力を合わせてつくりあげたという感じです。そして、4時間耐久レース部門に出場し、結果的にはわたしたちのチームは本当にあともう少しで完走できるというところで止まってしまいました。悔しさの残るレースでしたが、念願の鈴鹿サーキットでソーラーカーレースに出場でき、忘れられない思い出になっています。
女子3人でも、アクティブに過ごせた大学校生活
わたしの選択した生産技術科は女子が3人だけだったのですが、自分がアクティブな性格だからかもしれないですが、不自由に感じることはまったくありませんでした。周りも男だから、女だからと意識して接するような人はいなくて、みんな友達として仲良くできました。だから、女子学生が少ないからと言って息苦しいことはなく、むしろ他の学校より学校生活を楽しめたと思います。また、製造業に就職する女子が少ないからということで製造業の仕事に興味を持ってもらえるように大学校主催で女子学生だけの企業見学ツアーもありました。全国的に知名度のある医薬品メーカーなど、いろんな企業を見て回ることができ、それぞれの会社について知ることができました。サークルは、バドミントンサークルに入っていたのですが、先輩後輩の上下関係はなくて、みんなでいつも楽しく練習した記憶しかないです。
ものづくりに必要不可欠な、マザーマシンの設計開発
もともと地元で働きたいという思いがあったことと、車好きだったということもあり、車関係の部品の設計などもされているナチマシナリーエンジニアリングに入社し、マザーマシンと言われる工作機械やそれらに使われる機械要素の設計開発部門に所属しています。今は、先輩のアシスタントとしてベアリングなどの機械要素の設計や評価試験を行い、大学校で取得したCAD検定の資格を活かすことができています。評価試験が通らない場合には、どこが悪いのかを見直してもう一度設計の段階から改善させます。評価試験が終わるまでに3ヶ月ほどかかることもあり、正解を探し続ける苦労もありますが、規格値に達して製品化できた時はとても大きな達成感があります。
会議時も話しやすいアットホームな職場環境
コロナ禍の入社だったので会社全体での入社式がなく、同期の女性社員が何人かはっきり分からないのですが女性は少ない会社だと思います。ただ、産休後も復帰して働かれている女性が多く、福利厚生など働きやすい環境がしっかり整備されていると思います。所属している技術部はとてもアットホームな雰囲気で、仕事中はみんな黙々と仕事をしているのですが、会議や打ち合わせの時はとても話しやすいです。入社したばかりの時も、先輩に気軽に質問することができ、やさしく教えてもらうことができました。そして、何より社長が、社員に対して気さくに話しかけてくださる方です。
お客さまのことを一番に考えるエンジニアになりたい
設計開発の仕事をする際にいつも心がけているのは、設計する製品のことだけを考えるのではなく、製品の先にいる実際に製品を使われるお客さまのことを考えるようにしています。今はまだ先輩方のサポートとして工作機械や機械要素の設計開発をしているのですが、いつかは自分がメインになって設計できるようになりたいです。また、社長や上司から、男性とはちがう女性視点での丁寧な設計開発を期待していただいているので、女性エンジニアとして先陣を切っていきたいと思っています。
リフレッシュしたい時は、あてもなくドライブ
仕事終わりや休日は、先ほどもお伝えしましたが車が好きなので、機械要素の評価試験などで行き詰まりを感じた時はあてもなくドライブをして、気持ちをリフレッシュさせています。また、体が動かすことが好きなので、大学校時代にバドミントンをしていたこともあり、今でも週に1回ぐらい地元の人と集まってバドミントンをしています。ナチマシナリーエンジニアリングにも親会社である不二越全体としてのバドミントンサークルがあるのですが、国体出場選手や強豪高校の選手も所属していて、練習についていけないような気がしていて参加をためらっています(笑)。
基礎ができていれば誰もが、ものづくりの職業を目指せる能開大
わたしは普通科高校の人文系クラスからの入校だったので、入校当初は4年間で本当に技術を身につけられるのかなと不安に感じることもありました。しかし、先生の手厚いサポートもあり、知識や技能をしっかり修得することができました。授業も普通科出身の学生を置いていかないように配慮しながら進めてもらえ、先生との距離もすごく近かったのでわからないことはすぐに聞くことができました。だから、普通科で学べる数学や物理などの基礎的なことをしっかり学んでいれば、自分の就きたいものづくりの職業を目指すことができると思います。また、大学校生活では先生や友人とのコミュケーションが大事になってくると思うので、コミュ二ケーション能力についても高校生の頃から高めるように意識するといいと思います。