応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第25回 ポリテックビジョン in 栃木 65 図 3 移動部 4.2.2 昇降部 昇降部でもステッピングモータを駆動させ,ボー ルねじを回転させることによって昇降を行う.また 段ボールの上段,下段の位置決めは移動部と同様に, PLC の位置決めによって行う. 4.2.3 ベルトコンベア部 ベルトコンベア部では, DC モータを駆動させ, ローラーコンベア側から押し出された段ボールを装 置の中央に引き込む.パレットの位置まで移動を終 えたら再び,ベルトコンベアを駆動させ,パレット に段ボールを送る. 4.2.4 押し出し部 押し出し部 ( 図 4) では,ベルトコンベアからパレッ トに降ろした段ボールを, DC モータでボールねじ を回転させ,奥または手前に押し出す.奥の場合, 正転限界まで押し出し,手前の場合は 30mm 押し出 しを行う. 図 4 押し出し部 4.3 端末 Android 端末で台車の停止・再開や積み込み状況 及びデータベースの確認を行う.実際の端末画面を 図 5 に示す.積み込み中画面 ( 図 5(a)) では段ボール をパレット積み込んでいる間は搬送先パレットの番 号とパレット内の段ボールの個数を表示している. また,データベース表示画面 ( 図 5(b)) では今まで積 み込んだ段ボールのデータを表示している. (a) 積み込み中 (b) データベース表示 図 5 端末画面 4.4 印刷データの作成 パレットに 12 箱段ボールが積まれたら印刷デー タ ( 図 6) を作成する.また,ネットワーク上にプリン ターが接続されている場合,作成した印刷データを 印刷する. 図 6 印刷データ 5 .性能評価 本装置の性能を表 2 示す. 表 2 性能評価 項目 開発仕様 性能 ワーク寸法 [mm] [ 縦×横×高さ ] 中の段ボール [665 × 370 × 630] 中の段ボール [665 × 370 × 630] タクトタイム 1 箱当たり 2 分 平均約 2 分 50 秒 積み込み数 12 箱積み込み・整列 成功 装置寸法 1150 × 750 × 1000 1150 × 1120 × 1570 6 .開発費用 開発費用を表 3 に示す. 表 3 開発費用 ( 単位:千円 ) 機械 電気 電子情報 合計 500 430 60 990 7 .おわりに 本装置は,従来人力で行っていた作業を自動化し, 端末上での装置の遠隔操作や段ボールの積み込み状 況を管理することを可能にした. 今回製作した装置により,作業者の負担が減るこ とで A 社に貢献できれば幸いである. 最後にご協力頂きました,依頼企業様に深く御礼 申し上げます. 65

RkJQdWJsaXNoZXIy ODQ0MTk3