応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第25回 ポリテックビジョン in 栃木 64 IoT を利用した製品パレット積みシステムの開発 グループ5 生産機械システム技術科 岩上 拓也 植木 俊輔 大木 謙一 小橋 大地 田村 幸大 生産電気システム技術科 木村 峻 小松 正悟 中村 真吾 中藪 駿平 盤野 智也 生産電子情報システム技術科 ○正田 泰貴 池田 健人 遠藤 隆之介 小澤 椋介 倉田 和真 1 . 開発の背景 A 社では複数の種類の高性能フィルタを製作して いる.完成した高性能フィルタは大中小の大きさの 段ボールに詰め込まれ,その後パレットに積み込ま れる.段ボールをパレットに積み込む際,人力で行 われており,運搬作業による作業者への負担,作業 効率の低下が問題となっている.そこで,自動で段 ボールの積み込みを行う装置の製作及び,出荷日に よって仕分けを行う装置の開発に取り組んだ結果に ついて報告する. 2 .装置仕様 A 社からいただいた要求仕様と本装置の開発仕様 を表 1 に示す. 複数のサイズの段ボールが存在するが, A 社の中 で一番量の多い中サイズの段ボールのみの搬送とい う仕様になった. 表 1 要求仕様及び開発仕様 項目 要求仕様 開発仕様 ワーク寸法 [mm] [ 縦 × 横 × 高さ ] 大中小の 段ボール 中の段ボール (665×370×630) タクトタイム 1 箱あたり 2 分 要求仕様と同様 積み込み数 12 箱積み込み・整列 要求仕様と同様 装置寸法 [mm] [ 縦 × 横 × 高さ ] 指定なし 1150×750×1000 3 .動作概要 製品パレット積みシステムは図 1(a) のローラーコ ンベアと図 1(b) の台車により構成されている.シス テム構成図を図 2 に示す. 最初は,ローラーコンベアに段ボールを供給する と,カメラが QR コードを読み取る.次に, Raspberry Pi が当日出荷と後日出荷で分ける.その 後,後日出荷の場合はローラーコンベアの横に取り 付けられたエアシリンダにて段ボールの向きを変え て台車に押し出す.当日出荷の場合は段ボールがそ のまま流れる. 段ボールが押し出された後,台車が段ボールを乗 せて搬送先のパレットまで移動する.その後,段ボー ルをパレットへ積み込み・整列を行う. (a) ローラーコンベア (b) 台車 図 1 装置の外観 図 2 システム構成図 4 .装置概要 4.1 ローラーコンベア 既存のローラーコンベアを加工し,段ボールが回 転するようにエアシリンダ・距離センサを設置した. また, Raspberry Pi では QR コードの読み取り後, データベースの保存と台車側 Raspberry Pi にデー タ送信を行う.次に,エアシリンダを使って段ボー ルの回転と台車への押し出しを行う. 4.2 台車 台車は主に移動部,昇降部,ベルトコンベア部, 押し出し部で構成されている. 4.2.1 移動部 移動部 ( 図 3) では,ステッピングモータを駆動させ 床に設置してあるレールに沿って移動し,ローラー コンベア側の Raspberry Pi から受信されたパレッ ト番号と段ボール個数の情報をもとに PLC の位置 決めによって移動を行う. 生産システム技術系 開発課題 64

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