応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第25回 ポリテックビジョン in 栃木 62 溶接ボルトスパッタ自動判別装置の開発 グループ4 生産機械システム技術科 〇河信 圭悟 岩瀬 瑶平 小見 凌平 土屋 博諒 湯浅 渉 生産電気システム技術科 石橋 昭彦 田部井 優太 中 翔平 山田 藍輝 生産電子情報システム技術科 大窪 隆央 田口 優作 藤石 晴暉 籔木 刀麻 吉岡 靖浩 1. はじめに 依頼企業のK社では,溶接の際,製品に付着したスパッ タの有無を,手作業で検査している.現在の問題として夜 間の人手不足があげられる.この検査工程を自動化する 装置を開発することにより,問題を解決する. ワークと検査用治具を図 1 に,作業の様子を図 2 に示 す. 図1. ワークと検査用治具 図2. 作業の様子 2. 現状での課題,問題点の概要 現行の検査工程では,検査用ナットを手締めした後、検 査用治具に押し当て、2 箇所のナットと板面の計 3 ヶ所 のリミットスイッチが押された場合,良品として判定し ている.しかし,この方法ではナットの着脱を手作業で行 うため,2000 個を検査するには昼夜を通して人手が必要 となり、夜間の人材確保が困難である. ワークは図3に示すように2種類ある.図4にスパッタ の画像を示す. 図3. ワーク2種 図4. スパッタ 3. 開発仕様 本装置の開発仕様を表1に示す. 表1. 開発仕様 項目 開発仕様 タクトタイム 15秒/個 装置サイズ W:1500 mm D: 900 mm H:1200 mm 突出部・配電盤を除く 作業高さ 腰高(最大1000 mm) 締め付けトルク 0.1~0.3 N・m 画像処理 1mmを超えるスパッタの検出 全ワークの画像(エビデンス)保存 ワークの移動 自動(投入・排出は手動) 検査項目 0.5㎜以上のスパッタを判別 ワークの対応 2種類ワーク対応 4. 装置説明 4.1 装置概要 本装置の検査工程を図5に示す.また,実際に製作した 装置外観を図6に示す. 図5. 検査工程 図6. 装置外観 4.2 画像処理部 1mm を超えるスパッタは,画像処理を用いて検出する. 遮光ボックス内に運ばれたワークの各ネジの真上から画 像を撮影し,RaspberryPi から画像処理用ボードの PYNQ に送信する.PYNQ では受け取った画像から,スパッタの 「やけ」と呼ばれる黒色部分の検知を行い,検査結果を RaspberryPi に返す.結果を元に画像を良品と不良品そ れぞれのフォルダに振り分け,WEB サイトに反映したの ちPLCに合否結果を送信する. また,ワークの横側のカメラと対面の鏡で,ねじ山の側 面を撮影する.こちらはエビデンスとして保存する. システム構成図を図7に示す. ボルト 板面 生産システム技術系 開発課題 ① ② ③ ④ ⑤

RkJQdWJsaXNoZXIy ODQ0MTk3