応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第25回 ポリテックビジョン in 栃木 56 加工時間計測システムを搭載した自動材料切断装置の開発 グループ 1 生産機械システム技術科 ○猪野 照高 内田 雄太 大塚 旭 片山 左京 後藤 優希 成瀬 丈児 生産電気システム技術科 飯田 将輝 佐藤 太治 田村 修平 千塚 一輝 生産電子情報システム技術科 ○手塚 貴大 倉持 純 柴原 大暉 鈴木 輝哉 関 文登 1 . はじめに A 社では , 鋼材を切断後フライス盤で仕上げ加工を行って いるため , 加工工程が多い . その問題を解決すべく切断のみ でフライス加工と同等に仕上げる装置を開発する . また ,B 社 では製品加工時間の計測を人の手で行っている . そのため , 作業者の手間がかかる . そこで , 負担を減らすため , 自動材料 切断装置と加工時間計測システムの開発に取り組んだ . 2 . 装置仕様 要求仕様及び装置仕様を表 1 に示す . 表 1 要求仕様と装置仕様 仕様項目 要求仕様 装置仕様 装置寸法[mm] 幅×奥行×高さ 指定なし 1800×1800×1900 対応材種 鋼材 鋼材 材料寸法[mm] 幅×厚み×⻑さ 200×30×4000 30~60×15×1000 製品⻑さ[mm] 30~1600 30~500 ⻑さ精度[mm] ±0.02 ±0.02 面粗さ[μm] Ra 6.3 Ra 0.5 加工データの 見える化 寸法精度,表面粗さ,加工時間,履歴 加工履歴,刃物変更履歴,加工後の寸法 加工時間,加工履歴,刃物変更履歴に加え, 刃物の送り速度、刃物の回転数,累計加工回数 装置寸法[mm] 幅×奥行×高さ 指定なし 450×100×80 計測項目 段取り時間 機械加工時間 チップ交換時間 段取り時間 機械加工時間 特殊作業時間 加工データの 出力形式 指定なし Excel 1作業に対する 計測誤差 1分以内 要求仕様と同様 対応する機械 フライス盤 汎用的 加工時間計測システム 自動材料切断装置 3 . 装置概要 3 . 1 自動材料切断装置 図 1 に装置の全体像を , 図 2 にシステム構成図を示す . 自動材料切断装置は 6 つのユニットから成っており ,PLC で制御される . また , コンピュータによって加工時間計測 システムとの通信を行っている . 図 1 自動材料切断装置全体像 図 2 自動材料切断装置システム構成 3 . 1 . 1 ワークフィーダユニット 切断する材料を自動バイスへ送るためのユニット . エア シリンダで材料をクランプし , 現品票の製品寸法をバー コードリーダで読み取った後 , サーボモータによって指定 寸法まで材料を自動で移動させる . 3 . 1 . 2 自動バイスユニット 加工時に材料が動かないように固定するためのユニッ ト . バイスにスリットを設けた , 刃の両側から固定するこ とで製品への振動を抑制する . 材料はエアシリンダを用い て側面と上面から自動でクランプを行う . 3 . 1 . 3 切断ユニット 鋸ユニットと鋸送りユニットから成り , 三相モータの動 力をベルトとプーリによって伝達し , 刃を回転させる . 三 相モータの制御にインバータを用いることで , 回転数を容 易に設定することができる . 切断精度を向上させるため開発した振れ止めを図 3 に 示す . エアーを注入することでシリンダが押し出され , 刃 を両面から押さえて刃の振れを抑制する . また , 鋸ユニッ ト内にクーラントとエアーを噴射して刃に付着した切り くずを除去する機構を設けている . 図 3 振れ止め 3 . 1 . 4 クーラントユニット 装置下部に位置し , 加工時にクーラントタンクからポン プを通してクーラントを供給する . タンク上部には切りく ずを溜められる部分があり , タンク内に入らないようにし ている . 生産システム技術系 開発課題 エアー注入 口 シリンダ 切断ユニット ( 鋸刃 , 鋸送りユニット ) 自動バイス ユニット ワークフィーダ ユニット 土台 ユニット クーラント ユニット

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