応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第24回 ポリテックビジョン in 栃木 50 手動車いす電動化ユニットの開発 グループ5 生産機械システム技術科 貝瀬 優 橋本 瑞生 東川 飛翔 増渕 健竜 生産電気システム技術科 出島 遼 江面 寿哉 佐藤 光 須藤 拳悟 久 和雅 生産電子情報システム技術科 ○野澤 樹 加藤 詩稀 古賀 友也 小島 竜一 坂巻 拓実 中里 享平 1 . はじめに 高齢者, 障がい者の自立支援 ( 生活の質の向上 ) を目 的として , 車いすの電動化ユニットの開発を A 社から 依頼され , 取り組むこととした. 2 . 開発仕様 2 . 1 利用対象者 認知面で自他の安全を確保することはできるが,足 腰などが弱く , 屋外での移動が困難な高齢者を利用対 象者とした . 以上を踏まえ , 依頼企業とグループ内で仕 様を話し合い , 表1に示す開発仕様を提案した . 表1 開発仕様 項目 要求仕様 開発仕様 重量 ( バッテリー除く ) [ kgf ] 15 20 最高速度[ km/h ] 4.5 3.5 連続走行距離[ km ] 10 ~ 20 10 登坂角度[ ° ] 10 10 装着可能車いす 全モデル T 型ティッピングバー 付きのモデル 脱着方法 簡易脱着 2 ~ 3 ステップ ユニット構成 1 ユニット 本体 + 接続用ジョ イント 手動・電動の切替え あり あり 通信機能 ( 音声ガイダンス ) あり WEB+ アプリケーション 3 . 装置概要 開発した装置を各部に分け記述する . ユニット全体 のシステム構成を図 1 示す . 図 1 システム構成図 3 . 1 電動化ユニット 3 . 1 . 1 トラクション機構部 本体ユニットは車いす後方下部(ティッピングバ ー)に固定したシャフトから左右に一つずつユニット をつりさげる構造となっている.走行時に掛かるトラ クション ( タイヤと路面の間で滑らずに引っ張る力 , 粘 着摩擦 ) を確保するため , 車いす後方中間部に取り付け られたシャフトにサスペンションを組み込みユニット のタイヤを地面に押し付ける構造となっている . サス ペンションを左右の二つに分けた理由として , 車いす が移動できる段差や路面の凹凸,傾斜に対して,双方 のタイヤが各々の路面状況に対応し安定した走行を行 うためである . 図 2(a) に本体ユニット , 図 2(b) にトラク ション機構をそれぞれ示す . (a) 本体ユニット (b) トラクション機構 図 2 トラクション機構部の概要 3 . 1 . 2 簡易脱着機構 ティッピングバーにメタルジョイントでパイプを 固定し , これを本体ユニットの接続用ジョイントとし た ( 図 3 A). 本体ユニットはパイプロックで車いすの フレームと接続用ジョイントに固定した ( 図 3 B). こ れにより , 4ステップでの着脱が可能となる . 図 3 簡易脱着機構 生産システム技術系 開発課題 5

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