応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第24回 ポリテックビジョン in 栃木 44 赤間 翔平 紙管自動供給装置の開発 グループ2 生産機械システム技術科 ○木村 翔威 相原 大貴 赤間 翔平 西村 了 安田 健太郎 生産電気システム技術科 小川 聡太 菊池 昂大 小林 世弥 西川 誠一郎 1.はじめに A 社では,食品用ラップを製造している.その製造 過程で,作業者 1 人が約 20 台のホッパー(図 1 )に紙 管を投入している.約 10kg の紙管入り段ボールを一 日に何回も持ち上げるため,作業者の腰に対する負担 が大きく,ケガにつながるおそれがあった. そこで, A 社より紙管の供給作業を補助する装置の 開発を依頼された.開発する装置は,図 1 のホッパー 側面に取り付けられる.作業の一部を自動化し,現状 の作業者の負担軽減を図ることを最優先として開発に 取り組む. 図 1 ホッパー(既存製造ライン) 2.装置概要 2 . 1 ユニット構成 装置外観を図 2 に示す.紙管を①→②→③の順番に 搬入しホッパーへ自動供給する.装置動作の流れとし て,①にセットした段ボールを傾け装置内部に紙管を 収納し,一定数に分けてホッパーに投入する.操作は GOT によって行う. 図 2 装置外観 ① セット部 作業者がセットした段ボールを傾け,収納部に紙管 を投入する.現在の作業では,段ボールを肩に担いで 紙管を投入している.目的の 1 つである,作業の負担 軽減を実現するため,段ボールをセットする台の高さ は 800mm に設定した。この高さは一般先人の腰高さ 程度であり,作業者の負担がかなり軽減できると考え る.また,段ボールを傾ける角度は,段ボール内の紙 管をすべて排出し,排出時に紙管の姿勢が乱れにくい 角度を実験によって求めた.傾ける角度を 90 °から 135 °まで 5 °ずつ変更し実験した。その結果, 105 ° から 120 °であれば紙管の姿勢が安定した状態で投入 できることがわかった.台の高さや装置寸法などを考 慮して設計した結果 105 °を採用した.リンク機構と エアシリンダを利用して動作させる. 空動作・誤動作を防止するため,正しく段ボールが セットされた時のみ動作するようにした.在荷には反 射型センサを用い,さらに段ボール固定用シリンダの 状態でも判断を行うようにした.これにより,異なる 段ボールや在荷センサの誤作動を防止できる. 安全のため,スタートスイッチは 3 秒間の長押しと した.そして,動作中はシグナルタワーの光とブザー で注意喚起をし,装置の間に手が挟まれる事故を防ぐ. ② 収納部 収納部構成を図 3 に示す.図 3 では,セット部から 投入された紙管を収納エリアで一時収納し,押上げエ リアで紙管を一定の本数に分けて供給部下の受皿へと 持ち上げる.収納エリア内の透過センサと供給部の動 作回数にて紙管残量の確認を行う. 図 3 収納部構成 生産システム技術系 開発課題 ①セット部 ③供給部 ②収納部 ホッパー 受皿 押上げエリア 収納エリア 15° 4

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