応用課程 開発課題20周年史

4 開発課題 20 周年史発刊にあたり 関東職業能力開発大学校 校⻑ 藤井 信之 本大学校では、(ⅰ)専門課程(2 年制)と応用課程(2 年制)で構成される 4 年間の学卒者訓練、 (ⅱ)地域企業の在職者を対象としたセミナー、の実施を業務の 2 本柱としております。 学卒者訓練は、機械、電気、電子情報、建築の 4 分野から成り、この課程では、高度教育訓練 カリキュラムを実施しています。 専門課程と応用課程を合わせた 4 年間のカリキュラムには、一般工科系大学と比べ総授業時 間で約 1.9 倍に達する実学融合科目が組込まれています。その内容はものづくり現場に密着した 実学であり、地域企業のニーズを把握した実践的な教育訓練になっています。 専門課程で学んだ学生は、ものづくりができる実践技術者として羽ばたき、応用課程に進学し た学生は実践技術者の能力に加え生産現場のリーダーとしての素養を身につけ、産業界の要望 に応えられる人材として社会に旅立っております。 応用課程 2 年生(一般大学 4 年生相当)で実施される開発課題実習(972 時間)は、企業からの 依頼課題や地域産業のニーズなどからテーマを決定し、問題解決に挑むための科目になってい ます。決定された課題については、「ものづくり」工程に係る「企画・設計開発・生産管理」を 学ぶため、ワーキンググループ方式が取り入れられています。ワーキンググループ方式とは、与 えられたテーマに対して、数人から十数人のグループを作り、共同で知恵を出し合い解決策を探 り、成果物を完成させる作業形態のことを言います。結果として学生は、「計画推進力・チーム ワーク力・コミュニケーション力・プレゼンテーション力」を身に着けることが出来ます。 本実習は、一般大学の卒業研究に相当し、学生が本校で学んだ学習成果の集大成を示すもので す。一般大学では、知見や実験検討の成果を論文として作成しますが、本校では製作された成果 物として纏めています。 開発課題実習の実施にあたっては、地域の皆様からの応援・援助無くしては到底遂行すること はできません。この場をお借りし、ご協力頂いた関係者の方々に深く御礼申し上げます。 令和 4 年は、新型コロナウィルス感染拡大傾向が続いたものの、社会活動も重視され、2 月に は北京冬季オリンピックが開催され、日本は 18 個のメダルを獲得致しました。また、12 月に行 われたワールドカップサッカー(カタール大会)では、日本がドイツ、スペインに勝ちベスト 16 に進んだことは、記憶に新しいところです。 当大学校では全教職員そして学生が一丸となって、考えられる感染防止対策の全てを行って きました。その甲斐あってか、大きな影響を受けることも無く業務を続けることが出来ました。 そのような中、今回「開発課題 20 周年史」を発行する運びになりました。当大学校で行われて おります教育訓練の一端をお伝えできれば幸いです。 令和 5 年 2 月吉日 4

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