応用課程 開発課題20周年史
263 図5 自動材料切断装置のシステム構成 図5にシステム構成について占めす.制御は PLC を主 体として構成しており,各種センサやアクチュエータを 制御する.また,バーコードリーダとデータベースとの照 合や PLC との通信にシングルボード PC を用いている. 図6に操作パネルについて示す. GUI として表示パネル へ,作業者が分かりやすいように表示させることや切断 個数の係数カウントも行う. 図6 操作パネルの表示画面 図7 切断ユニット 図8 振れ止め機構 4.装置の特徴 図7に切断ユニットについて示す.切断面をフライス 加工と同等とするためには,刃の回転による振れを抑制 する必要がある.そこで切断精度を向上させるため,図8 に示すように切断部の両側の刃の振れ止めの機構を新た に開発して取り付けることとした.この振れ止めは, PTFE の樹脂製シリンダをエア圧力により刃の両側から 抑えるものである.エア圧を調整することにより適正な エア圧 0.2MPa を得ることできた.切断面の表面性状の 向上のため,切断した切粉が切断面に付着するのを防ぐ ために,切断が終わった刃にエアブローにより切粉を除 去する機構を設けた.また,切削油のクーラントを刃にか けることにより切粉を除去する機構を追加して製品表面 の向上に努めている. 5. 性能評価 製作した,製品の性能評価について,表2に示す. 切断の長さ精度については,要求される精度±0.02 ㎜ と同等を得ることができた.表面粗さについては,要求面 粗さRa6.3µmに対して,Ra0.5µmが得られ,要求を大きく 上回る結果を得ることができた.このことから,フライス 加工と同等であればよいのであれば,送り速度を上げて もよいかと思う.平面度と直角度についても,要求性能と 同等の数値をえることができた.図9に切断面の様子に ついて比較して示す.この結果から,新たに開発した自動 切断装置によりフライス加工と同等以上の加工が可能で あることが分かった. 表2 製作した製品の性能評価 (a)のこ盤切断面 (b)フライス盤切断面 (c)本開発装置切断面 図9 切断面の比較 6.おわりに 今回の開発において,一度の切断のみでフライス加工 と同等以上の仕上がり面粗さを持ち,切断できる自動材 料切断装置を開発することができた.地域の企業から多 くの需要を期待でき,地域社会に貢献できると思われる. 263
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