応用課程 開発課題20周年史

235 示することとしている. ユーザが操作するオペレーションパネルの画面表示 部を図 8 に示す.画面は作業者が使いやすいように大 きく見やすくして,操作性の良さからタッチパネル方 式を採用している.加工状況がリアルタイムにモニタ リングできるようになっており,次の加工情報のデー タを最大4つまで保持できるようにした. 加工する材料の鋼種や板厚の違いに対応するため切 削条件(主軸回転数と送り速度)について手動運転と 自動運転においてリアルタイムにダイヤルで調整がで きるようにして最適な切削条件で加工ができるように 対応した.更に,現在の加工個数やエラー表示とその 対処画面も装備して作業者の使い易さを重視した. 図8 操作画面表示部 6. 加工時間計測システムの概要 B社では,業務における作業工程管理のため、鋼材 加工における加工時間を段取り時間や待機時間,フラ イス加工時間などの計測を作業者が人手で行ってお り,負担になっていることやヒューマンエラーが発生 しており正確な時間計測は人手では難しいため、作業 状況をリアルタイムでモニタリングして自動計測する ことによりデータ収集と管理をしたいと考えている. 更に構築する計測システムを汎用的に色々な工作機械 の加工にも活用したい要望がある. 計測システムは,自動材料切断装置に搭載するが, 汎用性を持たせた計測システムを工場内のフライス加 工に適用できるようにシステム構築することとした. 加工時間計測システムの開発は,要求仕様を満たす 範囲で汎用性を重視し,段階的に検討することとし た.まず,[手動での計測],[チップ交換時間の自動 計測]までを目標にして開発した.さらに次段階の開 発として[半自動化]の製作,[完全自動化]の提案も行 った. 図 9 に作業工程の内容と計測するユニットの構成に ついて示す.作業分析として,どのような作業があり どのようにセンシングして計測するかについて検討し, 図に示す内容をセンサでセンシングすることとした. 図10に、計測システムの構成について示す. 図 11 に工場内のフライス加工の作業についてレイ アウト構成を示す.フライス加工では,材料をフライ ス盤で加工後に作業台でマイクロメータによる寸法測 定や,ディスクグラインダによるバリ取りの作業があ り,フライス盤では加工の他に材料を固定する段取り 図9 作業工程におけるセンシング内容 図10 計測システムの構成 図11 フライス加工作業レイアウト 図12 作業工程フロー 235

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