応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第22回 ポリテックビジョン in 栃木 21 御している .RS485 の通信は専用モジュールによって 簡素化されている . 3.1.3 バッテリ 制御基板の電源には 12.0[V],2200mAh(285[g]) のニッ ケル水素バッテリを使用する . ロボットアーム , ハンド , 及び走行用モータには 22.2[V],12500mAh(1.76[kg]) のリチウムポリマバッテリ を使用する . 3.2 コントローラ部 コントローラ部のシステム構成図を図 3 に示す . また , コントローラ BOX および , マスターアームの外観を図 4 に示す . 図 3 コントローラ部システム構成図 図 4 コントローラ BOX ・マスターアーム図 3.2.1 コントローラ BOX 及びマスターアーム コントローラ BOX では,筐体 , スレーブアーム , 及び ハンドの制御を行う . 精度の高いセンサを使用したこ とにより滑らかな動作を可能とした . アームの制御 (2 , 3 , 4 軸目 ) には,マスタースレーブ方式を採用した. マスタースレーブ方式とは , コントローラ側に小さな アームの模型 ( マスターアーム ) を設置し , そのマスター アームを動かすと連動して筐体部のアーム ( スレーブ アーム ) が動くというシステムである.マスターアーム, 及び 1 軸目 ,5 軸目の角度検知素子には , ポテンショメー タを用いている . 走行操作については,ジョイスティックとロータリ エンコーダを用いて行う.ロータリエンコーダによっ て速度調整ができるが,安全を考慮しジョイスティッ クを任意の方向に倒さない限り車体を発進させない制 御をプログラムにより実現した. 3.2.2 エミュレーション機能 管理用PCでは,ソフトウェアエミュレータを実装し た.このエミュレーション機能によって筐体,アーム情 報表示の他,各種センサの値,筐体バッテリ残量を表 示する.また開発者・使用者の両方に便利な動作ログ出 力及び記録も行える.以上の装置に加え,筐体前方と ロボットハンド先端に搭載しているカメラにより,専 用モニターを通じて機体の見えない場所から遠隔操作 が可能である. エミュレータの実画面を図5に示す. 図 5 エミュレータ実画面図 4 .動作評価 動作評価を表 2 に示す . 表 2 動作評価表 評価項目 構想目標 結果 ロボットハンド 最大持ち上げ質量 1.0[kg] 程度 1.2[kg] 稼働時間 60 分以上 60 分 走行性能 無限軌道 速度 26.7[m/s] 前進 , 後進 , 超信地旋回 最高速度 18.92[m/s] 段差踏破可能高度 点字ブロック 10[mm] 無線通信直線距離 50[m] 以上 約 80[m] 5 .製作費 本開発に要した製作費用を表 3 に示す . 表 3 製作費内訳表 車体部 アーム・ハンド部 コントローラ部 合計 ¥321,423 ¥695,394 ¥77,130 ¥1,093,947 6 .おわりに 本開発では,企業と実用化を目指した開発をするこ とで,独自性のある機構を搭載した装置の開発を実現 した.今後,本開発による危険物処理支援ロボットの 技術が日本のものづくり現場や本校でさらに発展し, 様々な局面で貢献できれば幸いである. 21

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