応用課程 開発課題20周年史

207 検査部では,現品票からバーコードリーダで読み込み 材料寸法を画像処理とレーザ測長センサにて測定して, データベースと照合して検証し,ヒューマンエラーの チェックを行う. 測定検査はPCで行い測定データをPLCにシリアル通 信で制御部にデータ転送して切込み量の設定をして, 加工部でモータや空圧シリンダ,センサなどを制御し て,材料をチャッキングして加工を行う. 4.3.4 性能評価と問題点 開発した装置の性能評価を表2に示す. 表2 自動化装置性能評価 材料の全エッジを,自動的に一連の行程で,面取り 加工をすることができた. タクトタイムは目標値に届かなかったものの,昨年 度の約1/3の時間で処理することができ大幅に短縮で きた. 装置の構造は,2 軸のシンプルな構造で実現するこ とができ、制御や設定,メンテナンスがし易く実用化 に向けた製品にも近づいたといえる. 共に取り組んだ企業からは,面取り量の設定を2軸 のモータの位置決め制御により実現する機構を採用し たことで,自在に面取り加工を行うことで,自動機か ら「面取りロボット」と呼べるものになったと評価を いただいた. 5.おわりに 応用課程2年生の開発課題実習として,平成29,30 年度の2年間にわたり,自動面取り装置の開発につい て取り組んだ. 1 年目の平成 29 年度に開発した自動面取り装置は, 全国の職業能力開発大学校の応用課程開発課題実習に おける成果物の最優秀賞を受賞することができた.卒 業式後の表彰式での受賞の様子を図13に示す. 図13 成果物表彰「最優秀賞」の受賞 開発した装置は,自動的に一連の動作で材料の全エ ッジを面取りすることができた.面取り加工を自動化 する装置は数少なく、地域企業からも多くの需要が期 待できて,地域社会に貢献できるものと思われる. 参考文献 (1) 関東職業能力開発大学校HP http://www3.jeed.or.jp/tochigi/college/ 仕様項目 目標仕様 達成状況 装置寸法 W x D x H [mm] 1000 x 1000 x 1500 895 x 880 x 1498 対応材質 鋼材(SS,SC) 鋼材(SS,SC) 対応寸法 X x Y x Z [mm] X:40〜100 Y:20〜70 Z:10〜30 目標仕様通り 面取り寸法 [mm] C 0.1〜1.0 目標仕様通り 寸法検査性能 [mm] Z:±0.05 X,Y:±0.5〜1.0 目標仕様通り タクトタイム [sec] 300 400 成功率 [%] 97 100 207

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