応用課程 開発課題20周年史

206 4.2年目の取り組みについて 4.1 開発の目標 2 年目の取り組みは,担当する学生として生産機械 システム技術科6名,生産電気システム技術科6名, 生産電子情報システム技術科6名の18名の構成である. 2 年目の取り組みとして,担当する学生は新たなメン バーであるが,昨年の取り組んだ装置の良い点と問題 点,改善点を検証して完成度を上げることを目指した. 1)検査部と加工部が別の装置で構成していたため一連 の行程が自動化できていない. 2)チャッキング部の位置決めの基準面が、加工時には 工具干渉を防ぐためによけて動くことから基準面の位 置精度が低いことと,チャッキング力の不足により加 工時に材料表面にびびりが発生する. 3)面取り工具が3つあり,装置の機構が複雑である. 2 年目は,これらの問題点に着目してグループミー ティングによりディスカッションを繰り返して,問題 を解決しながら新装置の設計開発に取り組んだ. 4.2 開発装置の概要 開発した装置の外観を図8に示す.検査部を加工部 の中に入れ一体化し,一つの装置とすることができた. 特徴としては,前年は3つの工具で加工していた機構 を一つの工具で加工することを実現したことである. 構造をシンプル化することで,面取り加工の切込み量 の設定を送り用の軸制御で設定していることである. この点は,前年の装置を参考にして検討しブレーンス トーミングによるディスカッションから生まれた学生 のアイデアによるものである. 図8 装置外観 4.3 装置各部詳細 4.3.1 検査部 検査部を図9に示す.材料の大きさとして縦と横の 寸法は,カメラの画像処理により測定し,現品票との 整合性をとり,ヒューマンエラーをチェックする.ま た,2 値化して±0.5 ㎜の精度で測定する.高さ寸法 については,面取りの切込み量の設定を行うためレー ザセンサで±0.05㎜の精度で測定する. 図9 加工部内に設置した検査部 4.3.2 加工部 加工部を図10に示す.加工部は面取り工具を1つ配 置し,X軸とY軸の2軸で構成している. 図10 加工部の機構 材料固定のチャッキング部について図11に示す. 基準の位置決め精度を上げるために基準面は固定とし た.また,材料のクランプは側面のみでなく上面から も押さえる機構とした. 図11 材料のチャッキング部 4.3.3 システム構成 自動化装置のシステム構成を図12に示す. 図12 自動化装置のシステム構成 206

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