応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第22回 ポリテックビジョン in 栃木 20 危険物処理支援ロボット「 AT アット - - Shifty シ フ テ ィ 」の開発 グループ 4 生産機械システム技術科 関村 照樹 田村 義己 福井 尚人 ○細島 友明 生産電子情報システム技術科 荒牧 拓海 石原 優希 豊島 拓磨 大和 江樹 1 .はじめに 人々が頻繁に集散する場所に対して不審物が発見 され,騒動に発展する事案が多発している . それらを処 理する方々から「隊員の安全性を確保すべき」との声 が高まっており,実用性のある “ 不審物・危険物処理を 支援するロボット ” の導入が求められている. 私たちは “ 駅構内における不審物及び危険物の調査 ” を想定したロボットの開発を行った. O 社からの依頼 及び共同開発企画として,昨年度開発したレスキュー ロボット “SACRA” を一部開発の参考とした. 2.仕様 今回開発した「 AT アット - - Shifty シフティ 」は主に筐体部,及びコ トローラ部の 2 つで構成されている. 装置の主な仕様を表 1 に示す . 表 1 筐体部仕様 458[mm]x390[mm]x211[mm] 17.3[kg] ロボットアーム,コンパス 走行性能 駆動方式 無限軌道 通信性能 通信方式 ZigBee 電源供給 Lipoバッテリ,Ni-MHバッテリ バッテリ稼働時間 60分以上 質量 7.0[kg] 最⼤⻑[地⾯からハンドモータ] 740[mm] 軸数 5軸 最⼤持ち上げ質量 1.2[kg]まで ハンド部先端 1台 車体前方 1台 電力性能 ロボットアーム ハンド性能 カメラ 筐体部 全⻑×全幅×全⾼ 質量 新規機能 3 .装置概要 本開発に取り組むに当たり,設計に重点を置いて開 発を行った. 昨年度開発のロボットの複雑な配線や基 板配置,一つひとつの部品から根本的に見直した.マイ コンに実装するソフトウェアについても一から設計を 行い,ロボットが安全に動作するプログラムとなって いる.本開発での新規機能であるロボットアームにつ いては,すべての軸に用いるシリアルサーボモータの 個体価格が高額である.よって,限られた予算を無駄し ないためにも入念な設計計算とシミュレーションを重 ねた . 3.1 筐体部 3.1.1 車体内部 本装置は無限軌道のクローラのよって走行を行う . 走行用モータから平歯車を用いてスプロケットを駆動 させている . また今年度は走行モータにブラシレス DC モータを使用している . 速度調整の制御が容易となり , ブラシつき DC モータに比べて寿命が長いためである . 通信は XBee によるシリアル通信で行い , 各種センサの 値やコントローラからの制御信号を送受信する . その他,照明用 LED は高輝度 LED を使用すること で視認性を向上,また昨年度は成しえなかった精密な 速度調整機能を実現し , 完成度に加え実用性も高めた . 本年度開発した「 AT-Shifty 」の外観を図 1 に示す。 また , 筐体部のシステム構成図を図 2 に示す . 図 1 ロボット全体図 図 2 筐体部システム構成図 3.1.2 アーム部 アーム部は対象となる危険物の最大質量を約1 [ ㎏ ] と想定した上でモータを選定した .R 社製のシリアル サーボモータを 6 つ使用し, 5 軸のアームとシリアル サーボモータを 1 つ用いたロボットハンドを先端に搭 載している.アームを 5 軸で構成したことによって, 自由度の高い動作を可能としている. ロボットアーム , ハンドの制御はシリアル通信で行 う.まずはコントローラ~ XBee 間を UART 規格の通 信に従い筐体側のマイコンが受け取る . マイコンから シリアルサーボモータ間は RS485 規格の通信に従い制 生産システム技術系 開発課題 クローラ スレーブ アーム ハンド 20

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