応用課程 開発課題20周年史

187 本成果物は、関東職業能力開発大学校が所在する栃木県の小山市工業会の企業から依頼を受け て取り組みました。依頼元の企業において、六面体加工を行う際、素材からノコ盤で切り出し、 その後、フライス加工により指定寸法に仕上げていますが、この工程を素材の切断のみでフライ ス加工と同等以上の加工面精度及び寸法精度を満たす自動材料切断装置を開発しました。また、 併せて部品単価の計算に係る作業時間及び待機時間を IoT によるセンシングで自動計測するシ ステムを開発しました。 材料の自動供給については、材料の現品票をバーコードリーダで読み取り、データベースの情 報を基に行います。また、ノコ刃で材料を切断する際の刃の振れを防止する「エア振れ止め機構」 を考案し、自動切断の寸法精度は、誤差±0.02 ㎜以下、仕上がり面の表面粗さは、0.5μm 以下 を実現しており、フライス加工の仕上がり面と同等以上の結果を得ました。 また、作業中に人の手が作業エリア内に入った場合は、エリアセンサーにより非常停止する構 造とするだけでなく、モニタ画面に作業指示等を表示することにより、作業者が手順通りに安全 作業が行えるよう複数の安全対策を講じています。 加工時間計測システムを搭載した自動材料切断装置の開発 関東職業能力開発大学校 生産機械システム技術科 生産電気システム技術科 生産電子情報システム技術科 図1 装置全体 図2 各ユニット構成 切断ユニット (鋸刃,鋸送りユニット) 自動バイス ユニット 土台 ユニッ ト ワークフィーダ ユニット 図3 エア刃振れ止め機構ユニット 図4 画面表示部 2020年度 応用課程 開発課題実習 特別賞

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