応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第 26 回 ポリテックビジョン in 栃木 163 工事名 写真 主な管理ポイント 基礎 ・鉄筋の空き ・鉄筋の継手長さ ・定着長さ ・かぶり厚 ・引き寄せ金物の位置 仮設 ・組立て手順 ・足場の水平 ・安全衛生法の規準の確認 (隙間,巾木,耐荷重) ・建物との距離 躯体 ・部材の配置 ・金物の種類,位置,向き,数 ・柱の垂直 内装 〔床〕 ・釘のピッチ ・釘の長さ ・水平の確認 内装 壁 天井 ・胴縁,野縁のピッチ ・石膏ボードビスの長さ ・石膏ボードの床面とのあき ・野縁,胴縁の勝ち負け 屋根 ・ガルバリウム鋼板の重ね幅 ・釘のピッチ ・釘の長さ ・透湿防水シートの重ね幅 外壁 ・釘のピッチ ・釘の長さ ・杉板の重ね幅 施工にかかった費用の内訳は,基礎工事 151,163 円, 躯体工事 279,198 円,仕上げ工事 244,021 円の合計 712,242 円となった.当初の計画ではすべての工事の 材料を発注するものとして積算した結果,合計 1,285,079 円であった.しかし,本校で不要となった 木材を躯体,外壁に有効活用すること,二階の内装下 地,仕上げ工事を省略することで予算内に収めた. 計画時と実際の工程を比較したものを表 3 に示す. 斜線部分が計画時の工程,塗りつぶし部分が実際の工 程であり番号は工程に大きく相違のあった箇所である. 工程の相違の要因とその処置について表 4 に示す.仮 設工事以降では主に新型コロナウイルス,業者との兼 ね合い,作業スピードの見当違いによって工程が後ろ にずれ込んでしまった(表 3, ④) . しかし作業順序の再 検討,各工事の完了日を明確にしながら工程を修正す ることで竣工日に遅れが出ないよう工程を管理した. 番号 要 因 処 置 ① コンクリートの発注に時間が かかった 発注までの間,木加工を先行して行っ た(施工順序の入れ替え) ② コロナウイルスの影響で実習 時間が減少した 適正な人員配置をして効率よく作業 を行った ③ ②の影響で工程がずれ込んだ 1 階の壁,天井,床仕上げを省略した 4.振動試験 振動試験の結果を表 5 に示す.ある施工段階での共 振周波数(強さ)に違いが生じることが確認できた. 段階 1 2 3 4 5 6 共振周波数( Hz ) 4.27 8.97 7.02 5.43 7.69 9.40 5.おわりに 開発課題を通して,木造住宅の施工技術と施工管理 の知識を深めることができ,また振動試験を通して建 物が出来上がっていく段階での強さの変化を知れた. 本開発課題の目的である耐震性能についての知識を 持った現場管理者に近づけたと思う. 年 年間⼯程表 12月 1月 2月 木質構造建築物の施工・施工管理及び性能評価の実践 2021 工程 2021年 2022年 4月 5月 6月 7月 8月 雑工事 3月 図面作成 夏休み 土・基礎工事 木工事 仮設工事 屋根工事 外壁工事 建具・障子工事 内装工事 9月 10月 11月 表 2 工程ごとの管理ポイント 表 3 計画と実際の工程の比較 表 4 工程の相違の要因とその処置 ① ② ④ ③ 表 5 振動試験結果

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