応用課程 開発課題20周年史
関東職業能力開発大学校 第22回 ポリテックビジョン in 栃木 16 生産システム技術系 開発課題 フィルムケースのピッキング装置の開発 グループ2 生産機械システム技術科 ○鈴木 拓也 藤掛 拓磨 浅野 修也 高橋 拓也 宮田 真希 生産電気システム技術科 齋藤 敦士 見目 龍馬 大澤 恭之 野間 德真 柴田 拓弥 生産電子情報システム技術科 須永 大志 川久保 治輝 森田 玲也 須郷 直人 豊岡 優貴 齋藤 優太 1 .はじめに A 社は両面プリント基板(以下,基板)を製造して いる.基板を製造するためにはフィルムが必要となる. フィルムは,フィルムケース(以下,ケース:図 1 ) に収納し,専用フィルムホルダ(以下,ホルダ:図 2 ) で保管している. A 社には約 5000 種類のケース( 17 ホルダ)があり,生産計画から当日に必要な 15 ~ 25 枚程度のケースを手作業で取り出している.しかし, ケースの見誤りによるヒューマンエラーの発生やケー ス管理が煩雑といった問題がある.そのため,ケース を自動でピッキングする装置及びケースの保管位置な どを一括管理するシステムの開発テーマを頂いた. 2 .装置仕様 企業要望と装置仕様を表 1 に示す.ケースのピッキ ング枚数については,最大 25 枚を想定し開発した. 取り出し時間は,手作業で 1 枚当たりの取り出しにか かる時間とした.フィルム管理システムは,事務所 PC ・管理 PC ・タブレット端末により構築した.事務 所 PC には,生産計画を基に管理 PC に作業指示を送 るアプリケーションを実装した.また,管理 PC には, ホルダに保管されているケース情報(フィルムの管理 番号や保管位置等)を実装した. 3 .装置概要 3 . 1 フィルム管理システム ピッキングに必要なケース位置情報は,ピッキング 装置に搭載した管理 PC 内でデータベース化し,管理 する.また,作業者が容易にケース情報を閲覧できる ようにタブレット端末のアプリケーションを開発した. 3 . 2 ピッキング装置 翌日の業務で必要なケースを夜間に最大 25 枚をピ ッキングし,収納する.装置外観を図 3 に示す.図 4 に動作の流れを示す. ① 位置情報取得 事務所 PC から送られた作業指示に基づいて,管理 PC のデータベースからケース位置情報を押し出し部 に送信する. ② ケース押し出し ケースの押し出しを行う装置である.ホルダ内に収 納されたケース間の距離が 2[mm] しかなく, 1 枚ずつ 図 3 装置外観 900[mm] 920[mm] 2400[mm] 図 1 ケース 図 2 ホルダ (300 枚収納 ) 680[mm] 表 1 装置仕様 図 4 動作の流れ 排出部 1 段目 (100 枚 ) 2 段目 (100 枚 ) 3 段目 (100 枚 ) ホルダ ピッキング装置 押し出し部 管理PC ケース フィルム 項目 企業要望 開発目標 装置仕様 ピッキング枚数 15~25枚 一枚当たりの 取り出し時間 30分 2分30秒 3分12秒 装置寸法 W: 955[mm]以内 D:1200[mm]以内 H:2800[mm]以内 翌日の生産計画をもとに、 使用するケースをホルダから 取り出す フィルム管理 システム データベースを構築し,管理番号, 企業名,品名,発行日,最終使用日 の管理・記録 ピッキング 装置 最大25枚 W: 720[mm] D: 930[mm] H: 2400[mm] 機能等 左記に加えて, 取り出したケースを排出部に格納 同左 16 取 り 出 し 部
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