応用課程 開発課題20周年史
関東職業能力開発大学校 第25回 ポリテックビジョン in 栃木 156 薄肉シェル構造物の設計と施工管理 グループ9 ○牛房 稜太 大貫 純平 加茂 隼斗 竹田 新 山﨑 雅也 1.はじめに 薄肉シェル構造は,大スパン架構を実現できる魅力 的な構造形式であるが,構築するためには,標準課題で 習得した技術だけでなく,応用力や創造力が必要とな る.本課題では,Kresge Auditorium(文献1)をモデル とし,設計,施工計画から施工管理,性能評価までを実 施する.課題を通して,総合的な技術力の向上を図るこ とを目的とする. 2.設計概要 Kresge Auditoriumは,球を1/8に切り取った形状を している.今回,次のスケールで設計した(図1.2). 図2 躯体立面図 ・スパン…5.000m ・最高高さ…2.080m ・外接する球の半径…3.535m ・構造形式…鋼構造・FB(フラットバー)+ピン接合 上部躯体を鉄骨の骨組のみとするため,水平荷重は 考慮しない.固定荷重と,人が乗ったと想定した時の 積載荷重(300N/㎡)で解析する. 構造解析の結果,部材断面を次のように決定した. 鋼種はいずれもSS400とする. ・主要部材:FB-4.5×44 ・主要部材の接合部:六角形PL-6(二面幅200) 普通ボルト 6-M10 ・ベースプレート:PL-12 400×400 基礎との接合部は,曲げモーメントが大きくなるた め,FB-16×65によって補強し,PL-9を介して基礎と接 合する(図4). 最外周部は,FB-4.5×44で補強する(図3). 基礎は,地耐力を50kN/㎡と想定し,設計した. ・コンクリート強度 Fc=24N/㎟ ・アンカーボルト M16×300 ℓ=300 3.施工計画 3.1 建方順序 シェルの外周部から頂部へ向かって,予め地組した 部材を一列毎に組立てる計画とした(図5). 3.2 支保工 鉄骨建方時の支保工及び外周足場を計画する.支保 工は,パイプサポートと外周足場間に架設した単管パ イプからチェーンで吊って支持する(図6~9). 4.施工 ・地業~躯体 ・鉄骨の加工 ・支保工・外部足場(図10) ・鉄骨建方(図11) ・ボルト本締,塗装 居住・建築システム技術系 開発課題実習 図10 支保工組立 図11 鉄骨建方 図9 外部足場立面図 図1 躯体平面図 図3 A 部断面詳細図 図6 支保工計画図 図7 外部足場計画 図8 支保工立面図 図4 外周部補強 図5 建方手順 156
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