応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第24回 ポリテックビジョン in 栃木 141 6.3 ゾーニング計画 問題点や要望を整理し,諸室のゾーニングを行った (図1).各ゾーンについて以下に記す. エントランスホールには,学生の開発課題等によっ て製作した作品の「展示スペース」を併設する.主入口 であるエントランスホールに併設することで来訪者に 分かりやすく,作品の展示効果が高まる.エントランス ホールは吹き抜けとなっている為,高さのある作品の 展示が容易になる.「来訪者受付」は,既存のカウンタ ーを活用し設置する.エントランスホールに面するこ とで,来訪者にとって受付の位置が分かりやすく,管理 者は在校者との区別もしやすくなる.「健康救急ゾー ン」には,AEDや担架等を設置する. 「ラウンジ」は,打ち合わせ等にも使用できるよう 多人数用の席,気軽に利用できるように一人用の席を 設営する.ラウンジ内には,自動販売機を階段室より移 設する.「表彰ギャラリー」は壁面に設営し,賞状や楯 等を展示する.壁面に設置することにより,スペースの 有効活用を図る. サブエントランスホールには,各科紹介の展示品や ポリテックビジョンⅠで製作された作品を展示する. 開発課題の作品と比べて小規模な為,ショーケースに て展示を行う. 図1 改善後配置図(No scale) 6.4 内装計画 内装仕上げに関して , メンテナンスを考慮した材料 選定及びデザインとする . 床仕上は , 耐久性や材料の更新のしやすさ , 経済性を 考慮し現状通りビニル床タイルとし , 色は灰色とする . 対して展示スペースは , 利用者に視覚的に分かりやす くするため白とする(図 2) . また , 柱の塗装も白とし , よ り印象を強める . 壁仕上は , 劣化が多数ある為 , 下地及び仕上げの補 修を行う . サブエントランスホールの一部には , 木質材 料を使用し , 暖かみのある空間を演出する . 天井仕上は , 現状通り岩綿吸音板仕上とする . ラウン ジ部は天井高が低い為 , 従来の位置に木製ルーバーを 設置した , スケルトン天井とする . これにより , 圧迫感を 軽減することが出来る(図3). 図2 改善後エントランスホールイメージ 図3 改善後ラウンジイメージ 6.5 設備計画 照明設備では,必要な照度を確保すると共に,空間 に調和した快適な明かりを演出する.また,照明設備は, 省エネルギー対策が必要不可欠である.その為,高効 率・長寿命なLEDを採用する.また,サブエントランス ホールに併設するトイレの前には,調光人感照明を設 置し,未通行時の消費電力を削減する. 空調設備では,エントランスホールに天井埋め込み 空調を設置する.天井埋め込み空調を設けることで,空 間において主張せず,利用者が快適に感じられる. 情報の発信の為に,デジタルサイネージ及びタブレ ット機器の設置を行う.エントランスホールには,関東 能開大紹介のサイネージ,展示スペースには,学生制作 物紹介のサイネージ及びタブレット機器を設置する. また,サブエントランスホールには,学生への連絡用の サイネージを設置する. エントランスホール及びサブエントランスホール に,状況管理を行えるよう監視カメラ設備を設置する. 管理は,録画とモニター監視が可能な計画とする. また,計画に沿った位置に設備が配置できるように, 接続器を設ける配線計画とした. 7 .おわりに 本課題を通して,利用者の為に空間を作ることや,グ ループ内での情報共有の重要性を再認識した.また,計 画の知識の習得や3次元ソフトの操作方法を理解した. 今後,完成した設計図書を元に,エントランスホール等 のリニューアル工事を実現してほしい. サブエントランスホール 展示コーナー ラウンジ 展示スペース エントランスホール 健康救急ゾーン 来訪者受付 表彰ギャラリー

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